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2019年 61冊目『第1感 最初の2秒のなんとなくが正しい』


これ、面白かったです。

例えば

ある男性と彼の息子がひどい交通事故に巻き込まれた。
父親は亡くなり、息子は救急治療室に運び込まれた。
病院に着くなり、治療にあたった医者はその子を見て息を飲んだ。

「うちの子だ!」

さてこの医者は誰か。

これは、この本に載っていた洞察力を試すなぞなぞ。

紙と鉛筆を使い、筋道に沿っていけば解ける数学や論理学の問題とは違います。

答えは

医者、奥に緊急治療室の医者=男という思い込みを捨てた瞬間にひらめきます。

そう医者は男とは限らないのです。

この医者は、負傷した男の子の母親です。

こんなエピソードも載っています

輪切りの力です。

夫婦の会話を15分ビデオにとって、数秒ごとにそれぞれの表情を分類します。

その分類のパターンによって15年後の夫婦の関係が分かるのです。
特にコントロールしずらい無意識の表情が影響するそうです。

表情分類のプロフェッショナルが15分のビデオを見たら15年後に離婚する夫婦を高い確度であてられるそうです。

訴えられる医者と訴えられない医者の話も面白かったです。

医者が医療事故で訴えられるかどうかは、ミスを犯す回数とはほぼ関係ないそうなのです。

訴訟を分析すると腕の良い医者が何度も訴えられたり、何度もミスを犯しているのに訴えられない医者がいるのです。

つまり患者は(アメリカであっても)、いい加減な治療で被害を受けただけでは、医者を訴えないのです。

それよりも「医者から個人的にどんな扱いを受けた」かの影響が大きいのです。

つまり、患者は好きな医者を訴えたりしないのです。

あの先生の事は好きだから先生には悪いと思うが、訴えたいという話はないそうなのです。

話の中身ではなく、目を見ているかどうかとかではなく、威圧感のある外科医は訴えられやすいそうなのです。

ほんとたくさんの面白いエピソードが載っています。

直観だけは無いという本もありますが、読んでいて、へーって話が満載です。


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