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企業研修が持つ本当の意味とは?スキル習得以上の価値を見つける

こんにちは、中小企業の経営者や人事労務担当者の皆さま。
社員教育には会社の制度や商品など会社について知識を得ること、ITスキルなど業務上必要なスキルアップをすることなどの、スキルアップや知識の習得が主な目的とされがちです。
しかし、企業研修にはそれ以上の価値があり、社員間の共通理解や共通基盤を築くためにも重要な役割を果たします。
今回は、企業研修の真の意義についてお話しします。

スキル習得と知識向上の重要性

まず、企業研修の基本的な目的として、社員のスキルアップや知識の向上があります。
これは、業務効率を高め、企業全体のパフォーマンスを向上させるために不可欠です。
新しい技術や業界のトレンドを学ぶことで、社員は日々の業務において最新の知識を活用できるようになります。

共通理解の形成

企業研修のもう一つの大きな価値は、社員間の共通理解を形成することです。
共通理解とは、全社員が同じ目標やビジョンを共有し、同じ価値観や行動規範を持つことです。
これにより、組織全体が一体となって働くことができ、チームワークが強化されます。
良い方を変えると、元々は考え方や価値観の矢印がバラバラだった社員に対して、矢印を同じ方向にそろえるということです。
イワシの群れが同じ方向に泳ぐイメージと重ねてみると、組織やチームとして動きを取ることが分かりやすいかもしれません。

例えば、リーダーシップ研修では、リーダーシップの基本概念や企業のリーダーシップスタイルを学びます。
これにより、各リーダーが同じ基準に基づいて行動し、部下とのコミュニケーションが円滑になります。
結果として、組織全体の統一感が高まり、効率的な業務遂行が可能になります。
これは部下にとっても、上司が変われるたびにチームのやり方が変わるというような混乱を防ぐことにもなります。

共通基盤の構築

企業研修はまた、社員間の共通基盤を構築するためにも重要です。
共通基盤とは、全社員が共有する知識やスキル、経験のことを指します。
これがあることで、社員同士が同じ言語を話し、同じプロセスに従って仕事を進めることができます。

例えば少し前から流行っている「心理的安全性」という言葉ですが、この意味を正しく理解していないビジネスパーソンに私はめちゃくちゃ出会います。
「安全」のイメージが『ノーストレスで優しい』という誤解につながりやすいのですが、正しく理解すれば全然意味が違うことがわかり、チームになぜ心理的安全性が必要かという共通基盤が構築されます。
これは、ビジネス上の難しい場面でとるべきコミュニケーションは何かという判断軸にもなり、コミュニケーションが円滑になり、プロジェクトの成功率が高まるはずです。

企業文化の醸成

企業研修は、企業文化を醸成するための重要な手段でもあります。
企業文化とは、企業が持つ価値観や信念、行動様式のことです。
研修を通じて、社員が企業の文化や価値観を理解し、それを日常業務に反映させることで、企業全体の一体感が生まれます。

例えば、新入社員研修では、企業の歴史や理念、ミッションを学ぶことがあります。
これにより、新しい社員もすぐに企業文化に馴染み、チームの一員として貢献することができます。

最後に

企業研修は、単なるスキル習得の場ではありません。
社員間の共通理解や共通基盤を築き、企業文化を醸成するための重要な機会です。
これにより、企業全体の連携が強化され、生産性が向上します。
別の言い方をすると「この前の研修で講師がこうって言ってたやろ?」と研修の内容や講師の指導を根拠にして話をすることでチームとして同じものを見ながら仕事が円滑に進むようになります。
皆さんの企業でも、研修の価値を再評価し、全社員が共通の目標に向かって進むための基盤作りに取り組んでみてください。

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【私について】
株式会社EAPサポート喜び
代表取締役 中井裕規(なかいゆうき)

国際EAPコンサルタント(CEAP-International)
精神保健福祉士、公認心理師、産業カウンセラー、健康経営アドバイザー
東京大学大学院医学系研究科 職場のメンタルヘルス専門家養成プログラム修了

大学、大学院にて心理学を専攻。EAP会社勤務を経て、独立起業し、職場改善と男性育休の推進を目指すEAP会社を設立。
職場のメンタルヘルス対策、コミュニケーションを専門として法人コンサルティング、企業研修、職場カウンセリングなどを行ない、0次~2次予防を中心にはたらく人と企業のwell-being向上に取組む。
EAP会社等10社の法人向けメンタルヘルスサービスの新規事業立ち上げにも参画。
双子の男の子を育児し、育児を通して人生を豊かにするために多胎家庭支援やパパママに対する講演活動にも積極的に取り組む。

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