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マイクロノベル集「帰りは遅くなります」

マイクロノベルNo.1924
おっ、若造。ここがどこかも知らずに来たのか? 立っているだけでジリジリと焼かれるような灼熱地獄……俺たちが待機列に加わって一時間。ようやく門は開かれた! 「ただの内科じゃないか」中は冷房が効いてるんだよ。は~極楽極楽。「魂が抜けてるぞ!」


マイクロノベルNo.1925
運動不足解消のためにハイキングコースを歩いていたらドラッグストアが。スポーツドリンク、炭酸飲料、オレンジジュース……なかなかいい品揃えだな。でも、常温ばかりだ。「冷えた飲み物は奥になります」案内に従って歩き、山頂にたどり着いた。狸だったね。


マイクロノベルNo.1926
酒を飲んだ夜。僕たちは交差点で信号待ちをしていた。あれなに? 彼女が見ている方向から汽車が侵入してきた。「乗りますか?」彼女は手を引かれるように中へ。腰を抜かした僕には時刻表。これによると彼女が帰ってくるのは三年後。途中で降りていなければ。



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