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マイクロノベル集 225「AIが仕事を奪う!」

No.1317
フフフ……馬鹿め。この人類は自分の頭で考えていると思い込んでいるが、本当は我々AIの命令どおりに行動しているだけなのだ。さあ、賢くて魅力的なあの子に告白だ。「あなたの打算的なところが嫌い」うわああ、フラれてしまった! こんなぼくを捨てないで!!


No.1318
「お前にAIは渡さない!」「AIの魅力もわかってないクセに!!」どうしてこんなことに。ぼくはただ、朝食を作って家族をのんびりさせたかっただけなのに。「手作りケーキは自分で手間暇かけるのがいいんだよ!」「誰がそれを片付けるのよ!」ぼくだよ。


No.1319
理解さえすれば、天使が悪魔を滅するなどたやすいこと。奴らの醜い心をAIで再現してやりましたよ。なになに、地球を滅ぼす百の方法? なぜそんな怖ろしいことを!! 「天使よ。これはゴミを安全に拾うためのマニュアルと、長ゴム厚手手袋だ」マメだな、悪魔は。


No.1320
くそっ、機械に子守をさせる時代が来るなんて思いもしなかった。「やあ、みんな。AIお兄さんだよ」心を持たないテレビに育てられた彼らの将来が心配だ。感情のない理屈人間になってしまうかもしれない。「そんなの関係ねぇ!」くそっ、三歳児に大ウケしてる。



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