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選ばれるクラシック音楽演奏家になるためのセルフマーケティング講座第4回「①あなたの演奏はどんな価値を持つのか?」

こんばんは。名古屋クラシック音楽堂(@nagoyaclassicca)です。新しく始めた連載シリーズ「選ばれるクラシック音楽家になるためのセルフマーケティング講座」の第4回目です。前回までにこんなことを書きました。

第0回:クラシック音楽の演奏家は、数百年前の音楽を現代に伝えるインフルエンサーでありアンバサダーだと思う。
第1回:ブランディングとは?マーケティングとは?PRとは?広告とは?
第2回:ブランディングの前にマーケティングをすべき理由
第3回:セルフマーケティングを始めるための3つのステップ

そして今回第4回のテーマは、「①あなたの演奏はどんな価値を持つのか?」今後3投稿にわたって、第3回の「セルフマーケティングを始めるための3つのステップのそれぞれのステップを掘り下げて実際に行動できるレベルでマーケティングスキルをご紹介していきたいと思います。

前回記事の復習「あなたの演奏はどんな価値を持つのか?

前回の記事で、この最初のステップについて以下のように書きました。

最初のステップは、自分自身もしくは提供できる価値を分析するステップとなります。言い換えるとあなたは演奏を通じて何を届けたいのか?とも言えます。

このステップは、実はセルフブランディングについて考えて実行する段階です。このステップの最終目標は、「○○といえば、あの人だよね」と世の中に認識されること。この○○に当てはまる、あなた自身が持つ価値を見つけるのが最初のステップです。

例えば「あの人のラ・カンパネラを聴くと泣けてくるよね」とか、「あの人のツィゴイネルワイゼンは最高!」とか、「あのフルーティストの演奏してる姿って踊り姫みたいで聴いてて飽きないよね」とか、「あの人がコンサートのMCで紹介してくれるクラシック音楽の歴史話がすごくわかりやすい♪」とかとか。

ここで気を付けなければいけないのがピアニストであれば、「ピアノの演奏技術の高さ」というのは価値になりにくいということです。もちろんお金を頂いて演奏するわけですから、最低限の技術は必要なわけですが「私の演奏技術の高さは価値がある」というのはかなり無理があります。

なぜなら、あなたが例えばショパン国際ピアノコンクールで優勝するほどの演奏技術をお持ちであれば、きっとこの記事は読んでいないでしょう。既に大手音楽事務所に所属して大忙しなはずです。

演奏技術は相対評価であるうえに、「あの人のピアノうまいよね!」が有料の演奏会の来場へのきっかけにはならないのです。あなたが演奏活動をするうえで「選ばれる価値」とはなんなのか、振り返って考えてみてはいかがでしょうか。

あなたの演奏はどんな価値を持つのか?」を実践する方法

前回も書きましたが、このステップの最終目標は「○○といえば、あの人だよね」と世の中に認識されること。

そのためにやるべきことは、

①自分にとってクラシック音楽における○○(強み)は何かを知る
②○○(強み)が世の中に認知されるよう準備をする

この2つだけです。とてもシンプルだと思いませんか?今日はこの2つのステップについて具体的に何をすればいいか皆さんと一緒に考えていこうと思います。

①自分にとってクラシック音楽における○○(強み)は何かを知る

最初のステップでは、自分の強みを見つけるようになります。これからワークショップ形式で、質問を投げかけますので、これまでの人生を振り返って考えてみてください。できれば、紙に書き出してみることをおすすめします。

質問1:あなたがクラシック音楽を始めたきっかけは何ですか?
質問2:本格的にクラシック音楽の演奏家になろうと思ったきっかけは何ですか?
質問3:演奏家をやめようと思ったことはありますか?またどんな理由でしたか?
質問4:今までの音楽人生で一番頑張った出来事はなんですか?
質問5:今までの演奏活動で一番印象に残っているのは?
質問6:人生で最初にお金を頂いた演奏活動のエピソードを教えてください。
質問7:観客の方から頂いた感想やメッセージで一番心に残っていることは何ですか?
質問8:あなたの好きな作曲家・曲目は何ですか?また、それはなぜですか?
質問9:ご自分が使っている楽器のこだわりを教えてください。
質問10:目標にしている演奏家はいますか?また、それはなぜですか?
質問11:あなたにとってクラシック音楽とは何ですか?
質問12:あなたがお客様に届けたいクラシック音楽の価値は何ですか?
質問13:あなたが演奏活動を通じて、成し遂げたいことはありますか?
質問14:あなたは世の中からどんな演奏家だと認知されたいですか?

さて書けましたか?すぐに書けなくても時間をちゃんと取って質問に答えてみてください。これらの質問は演奏家としてのあなたのこれまでの人生を振り返るヒントになるもの。

それと同時に、もし取材やインタビューなどでメディアがあなたという演奏家がどんな人なのか知るために投げかける質問でもあります。

大切なのは、あなた自身が、演奏家としてのあなた自身を知るということ。そして、これらの質問に答える中で現在のあなたと、理想の演奏家像のギャップを知ることができます。

そして、書き出した文章の中のキーワードで今後あなたが伸ばしていきたい部分、成長させたい部分をピックアップして書き出してください。

「○○といえば、あの人だよね」の○○を見つけるという行為は、あなたの理想の演奏家像、最後にピックアップしたキーワードにヒントが隠れています。

②○○(強み)が世の中に認知されるよう準備をする

そして、次のステップは①のステップでピックアップしたキーワード(以下、キラーワードといいます)から、自分がどんな演奏家として認知されたいかという○○(強み)を、未来のお客様に知っていただけるようにどう行動していけばいいかをご紹介します。

①現状把握編:Google、Twitter、note、Youtube、Instagramで自分の名前もしくは、所属する楽団名などでエゴサーチをする(※エゴサーチとは、自分の名前などを検索し、インターネット上における自分自身の評価や表示頻度を確認する行為)

②競合把握編:ピックアップしたキラーキーワードで、上記SNSで検索してどんな演奏家が表示されるか確認する。実際、自分の演奏活動において競合関係にあるか確認する。その演奏家がどんなアウトプットをしているか、どんなプロフィールの持ち主かメモる。そして、あなたがその演奏家とどこが違うか、ユニーク(独自性・差別化)なポイントを書き出してください。

アウトプット準備編(前編):プロフィールを作りましょう。クラシック音楽の世界ではプロフィールのテンプレートがあると思います。学歴、師事歴、受賞歴、現在の所属などを羅列したアレです。でも今回作っていただきたいのは、テンプレ通りのプロフィールではなく、ピックアップしたキーワードを元にして「あなたがどんな価値観をもった演奏家か」わかるプロフィールを書いてみてください。

アウトプット準備編(後編):ブログやSNSアカウントを開設しましょう。既にお持ちの方はこのステップは飛ばして大丈夫です。ブログ、Twitter、note、Youtube、Instagramいろいろありますが、今後のアウトプットであまりパソコンというかデジタルなことが苦手な方におススメなのが「Twitter+note」です。もしくは「Twitter+AmebaOwnd」です。

本日はここまで!今日の記事で何か質問があれば、名古屋クラシック音楽堂のTwitterのDMまでお気軽にお問い合わせください。特に「②○○(強み)が世の中に認知されるよう準備をする」に関してはほんの触りしか書いていないので、皆様からの質問やリクエストに応じて、さらに深堀りした記事を今後書いていこうと思います。

また「選ばれるクラシック音楽家になるためのセルフマーケティング講座」は、最初から順番に読んでいくとあなたのマーケティング知識が少しずつ確実に獲得できるように設計されていますので、ぜひ第0回からお読みください♪

第0回:クラシック音楽の演奏家は、数百年前の音楽を現代に伝えるインフルエンサーでありアンバサダーだと思う。
第1回:ブランディングとは?マーケティングとは?PRとは?広告とは?
第2回:ブランディングの前にマーケティングをすべき理由
第3回:セルフマーケティングを始めるための3つのステップ

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