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小説「ウッドとネモ〜戦闘狂は少女の歌で悲しみを知るか?」

【あらすじ】
戦闘に特化した種族であるアルタイ族の青年ウッドはあることがきっかけで戦うことが出来なくなっていた。
墓守を任された彼はある日、歌虫と呼ばれる歌と呼ばれる不思議な能力を持つ少女を助ける。
実はその歌はアルタイ族が触れてはならないとされていたもので、ウッドもそれに触れたことで戦えなくなっていたのだ。
少女ネモと出会ったことでウッドの運命は大きく動き出す。
これは戦うことしか知らなかった青年と、歌うことしかできない少女との、世界の秘密を巡る冒険譚である。

【備考】
・本作は第3回HJ小説大賞後期ノベルアップ+部門応募作品です。
・コンテスト期間終了後、非公開になる場合があります。

【データ】
文字数:8万3千字
公開日:2022.10.27
更新日:2022.10.27

【リンク】
ノベルアップ+
小説家になろう
カクヨム
アルファポリス
エブリスタ

【作品冒頭】

 天には黒衣に宝石を掴んで何度も投げつけたような、多くの煌めきがあった。それらの瞬きが音となって降り注ぎそうなほどの静寂の空気に、一度、二度と、土を掘り返す音が割り込む。
 星のローブの真下には広大な森が広がっているが、それらは人間がよく知るそれとは幾らか異なっていた。
 風に押されて揺れる葉は巨大で、一枚で小柄な獅子など隠せてしまいそうだ。その大きな葉が枝から伸びているのではなく、樹木のように逞しく育った太い茎から伸びている。先端には朝日を浴びればすぐにでも開花しそうなぼってりとした蕾が、これまた通常知るそれとは異なる次元のサイズで乗っている。周りを取り囲む雑草も同じく、遥か天を突くほどの勢いで伸び広がっていた。

小説「ウッドとネモ〜戦闘狂は少女の歌で悲しみを知るか?
」第1章より

#小説 #長編 #ファンタジー #巨人 #歌 #サバイバル #バトル

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