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小説「特別な彼女」
【あらすじ】
フランケンとあだ名される容姿の特徴的な友人がいた。そのフランケンから彼女ができたと告白され、しかも驚くような美人だったことから、色々と疑ったが、実際に会ってみると非常にお似合いの二人だった。
しかしフランケンはそれ以降、大学に姿を見せなくなる。心配になり、色々と声を掛けたりするのだが。
これは日常生活にいつの間にか訪れていた恐怖を描くホラー短編。
【備考】
・本作はエブリスタ超・妄想コンテスト「染まる」応募作品です。
・本作はコンテスト期間終了後に非公開になる場合があります。
・本作はノベルアップ+に投稿した「特別な彼女【怪談コンテスト版】」の全面改稿作品です。
【データ】
文字数:約7200字
バージョン:v1.2.0
公開日:2022.12.11
更新日:2022.12.11
【リンク】
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[ノベルアップ+]
[ノベルアップ+]【怪談コンテスト版】
【作品冒頭】
空気がどんよりとして何だか臭う、と感じ、山川浩市は部室の窓を開けに立つ。テーブルの上には誰が持ち込んだのか分からない分厚い本が積み上がっているが、どれも大学の授業のレポートに必要とされる代物ではなく、|所謂“ミステリ”と呼ばれるジャンルに属する小説たちだ。
そう。ここはK大学のミステリ研究室の部室で、つい三十分前まで定例会が開かれていたが、今はもう浩市の他には穴の空いたソファにもたれて半分眠っている中野遊作の姿しかない。
建付けの悪い窓を何とか開けると五月の夜風が入り込む。夜の八時半だ。もうキャンパスを歩く人影もない。
部員は男ばかりで、どうにもむさ苦しい。ただそれはそれで特有の気楽さもあり、浩市は悪くないと感じていた。
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