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小説「私とわたしとワタシの日常」

【あらすじ】
大学生の岩根今日子は他人には見えないIF(イマジナリーフレンド)と共に実家を離れ、アパートで暮らしていた。
今日子のIFは五歳の「きょう子」と十五歳の「キョウコ」だ。人付き合いの苦手な今日子だったが、誰にも見えないはずの彼女のIFと普通に接する青年・宮内翔太郎の登場により、何とかバランスを保っていた平穏に見えていた日常が崩れ始める。
これは多感な学生時代に、色々な人間関係に悩みながらも、一歩、大人へと成長していく少女の物語である。

【備考】
・以前にこちらで公開していたものを1ページの分量などを調整してフォーマットを変更していますが、基本的に同じ内容です。

【データ】
文字数:53000字
バージョン:v1.1.0
公開日:2023.2.1
更新日:2023.2.1

【リンク】
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【作品冒頭】

 半分ほど開けられた教室の窓から入り込んできた風に左頬がそっと撫でられ、私の意識を黒板の「教育と心理学」などと書かれた文字に向かわせる。
 机の上に出した分厚い教育心理学概論の教科書は開いていたページが流れてしまっていて、ずっと同じ調子の先生の声に瞼を閉じられないように注意しながらどこのことを言っているのか探す。
 携帯電話に表示されている時刻は四時を回っていたが、最近はこの時間でもびっくりするくらいに温かい日が多い。季節外れの嵐や北海道なのにと前置きをされる猛暑日が、知らない間に日常に置かれていた。

小説「私とわたしとワタシの日常」第一話 私とわたしとワタシより

#小説 #中編 #大学生 #青春 #イマジナリーフレンド #人間関係 #成長

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