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女性と自炊の負担

自炊、炊事と言えばどのようなイメージがありますか?
一人暮らしの場合を除き「女性がするもの」というイメージが強いのではないでしょうか。
実際に9割近くは女性が担当しているというのが現状のようです。

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今回は女性と自炊の負担についてまとめたいと思います。
そもそものこのnoteを書こうとしたきっかけがX(旧Twitter)でのとある投稿でした。

「女性にはホルモンバランスで体調が悪い日もある中お掃除やお料理やって頑張ってるんです。それなのに家族と言ったら・・・」

このような内容でした。

この投稿を見た時ハッと気づきました。
今までそのようなことは意識したことがありませんでした。
そこで今回はホルモンバランス、生理を中心に女性が抱えている自炊での負担を調べ、その対策を提案するという形でnoteをまとめました。

生理痛について

生理痛に関しては人それぞれ痛みの度合いが違います。
今回資料を調べるまではその程度の理解でしかありませんでした。
しかし詳しく調べてみるとこのようなデータがありました。

生理痛の痛みはどれくらい?

かなりひどい(薬を服用しても会社を休むほど) 2.8%
ひどい(薬を服用すれば仕事ができる程度) 25.8%
生理痛はあるが我慢できる程度 47.9%
生理痛は感じない 21.6%

また、生理痛を一言で表現した場合このように表現されていました。
・致命的ではないがHPが削られるイメージ
・眼球まで響くような頭痛
・失神寸前の片頭痛
・立っていられないほど痛い
・もともとある全身の不調をすべて最大出力にした感じ
・子宮をスプーンでこそぎ取られる感じ

私には想像できないほどの痛みに耐えておられるのですね。

生理とパフォーマンス

生理の不調によりどの程度パフォーマンスが落ちるかというデータがあります。
半数以上の方は元気で調子のいい時と比べて50%以下にパフォーマンスが落ちているようです。

不調の種類としては先ほどの物と重複する部分もありますが、下腹部痛、だるさ、眠気、腰痛、精神的な不調などがあります。

月経困難症、月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)について

単なる生理痛とは異なる症状として月経困難症、月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)の3つについて触れておきたいと思います。

月経困難症

生理中に強い痛みに加えて様々な不快症状があり、日常生活を送るのが難しいケースです。
低用量ピルや漢方、鎮痛薬で治療をすることになるようです。

月経前症候群(PMS)

月経の前にイライラと怒りっぽく情緒不安定になったり、頭痛、体が重く感じられて疲れやすくなる症状があります。
月経がはじまると症状は消えます。
ホルモン療法や漢方療法で治療が行われるようです。

ただ、月経前症候群(PMS)の方は月経困難症を伴う場合も少なくないため月の半分を生理関係の症状で悩んでいる場合もあるようです。

月経前不快気分障害(PMDD)

月経前症候群(PMS)の症状が非常に重くなったものです。
月経前症候群(PMS)と違い精神疾患の一種とされています。
だるい、疲れやすい、頭痛などの身体症状も含まれます。
薬物療法、精神療法、漢方療法で治療されるようです。

妊娠期、授乳期、更年期について

当然のことながら妊娠期は生理は止まります。
また、授乳期では授乳をしていなければ2~4か月で、授乳をしていれば6~10か月で生理が再来します。
この期間生理がないことは事実ですが、妊娠や育児での負担は大きなものであることは容易に考えられます。

では更年期はどうでしょうか。
更年期とは閉経の前後10年間のことです。

更年期症状(頭痛、倦怠感、うつなど)の自覚のある方は5~6割とされています。
この更年期症状がひどく日常生活を普通に送れない状態までになったのが更年期障害です。
治療方法としてはホルモン補充療法と漢方療法が行われているようです。

更年期女性を対象とした調査結果を見てみると、生活への影響としては2割の方が「生活に支障がある」、「かなりつらい」と答えています。
残りの8割の方にとっては「気になるが生活に支障はない」、「ほとんど気にならない」という回答でした。

自炊負担の軽減策

ここからは自炊負担の軽減策についてまとめてみたいと思います。
今回は制約なく思いつく限りの方法を出しています。
場合によっては一人暮らしの方には不向きな家族に頼る方法や経済的に余裕がなければ厳しい方法にも触れています。

家族に頼る

家族と同居している場合に限られますが、家族に体の調子が悪いことを伝えて代わりに献立を考えたり、買い出しに行ったり、料理をしたり、片づけたりをしてもらう方法です。
ただ、今回X(旧Twitter)で行ったアンケート(回答数9票)では「家族に代わりにやってもらっている」という回答は0%でした。
最も多かったのが「自分で負担の少ない献立にしている(55.6%)」で、「いつも通り頑張っている(33.3%)」、「生理のために自炊ができなくなることはない(11.1%)」の順となりました。
ひとつの方法として挙げられるかもしれませんが厳しいのかもしれませんね。

体調を記録・管理する

自炊の負担軽減に限らず毎回の生理周期を記録することは勧められているようです。
もし「いつごろから体調が悪くなるな」という事が予測できればそれまでに食材の買いだめ、作り置き作りなど対策は計れるのではないのでしょうか?また、そこまでのことができなくてもその記録に「この日の献立は何にした」と記録をつけておけば自身の体調に合わせた献立を確認することができるのではないでしょうか。

ただこれも理想論にすぎないのかもしれません。
X(旧Twitter)で行ったアンケート(回答数7票)では全員が体調の記録は取っていないという事でした。

自炊お助け食材、グッズなどを使う

積極的に勧めるべきものではないのかもしれませんが、インスタント食品やレトルト食品を使うことで料理の負担は減らせるのではないでしょうか?
他にも缶詰やカット野菜、冷凍野菜、〇〇の素などの便利調味料、市販のお惣菜、そのまま食べられる既製品(個食パックされた卵豆腐、納豆、もずく酢など)がありますね。
私の想像でしかありませんがこれらのお助け食材を使うことで少しでもキッチンで作業している時間を減らせるのではないでしょうか?

また、コンロで火を使っている場合、なかなかその場から離れられないという事もあるのではないでしょうか?
このようなときには炊飯器の調理モードで煮物を作ってみてはいかがでしょうか?
これなら食材を切って調味料、水などと一緒に炊飯器の内窯に入れて炊飯器にセットしスイッチを入れるだけです。

別の視点で見るとX(旧Twitter)でのアンケート(回答数27票)では献立作り~買い出し~料理~片付けの中で最も負担が感じられているものとして片付け(48.1%)が挙げられていました。
毎回食器を洗う手間を省くために使い捨て食器を使ってみてはいかがでしょうか?

使い捨て食器を使う以外にもワンプレート料理、仕切り皿を使って使うお皿の数を減らしてみるというのはどうでしょうか?
一人暮らしの方を対象としたアンケートですが、ワンレート料理(回答数9票)は半数以上の方がよく作られるようです。
逆に、仕切り皿に関しては(回答数6票)8割以上の方が使っていないという結果でした。

食材・料理配達系サービスを利用する

食材・料理配達系サービスとしてひとまとめにしましたが、ネットスーパー、フードデリバリー、宅食サービス、ミールキットといったサービスのことです。
どれも通常の生活を送ることと比べれば経済的な負担はあります。
また、それぞれサービス対応地域外でサービスを受けることはできません。

ネットスーパーはお米のような重い物、トイレットペーパーのようなかさばる物を買う場合にはおすすめですね。
スーパーへの行き帰りの時間が自由に使えるので体調が悪ければその時間横になって体をいたわるという事ができますね。

フードデリバリーも待ち時間は体を休ませるなどはできますが金銭面も考えると頻繁に利用するのは厳しいのではないでしょうか。
個人的には全く何もできないくらい苦しい時の頼みの綱のような感覚です。

宅食サービスとミールキットについてはココナラブログに詳しく書いていますのでそちらをご覧ください。

料理代行系サービスを利用する

こちらも経済的な負担は生じるものとなります。
言葉としてはスキルシェアサービス、家事代行サービス、出張料理サービスの3種類です。

スキルシェアサービスは素人から専門家まで様々な人が依頼者と対面でサービスを提供するというものです。
例えば元大工さんに組み立て家具の組み立てを依頼するようなサービスです。
料理代行という事であれば料理のプロや一般の方がサービスを出品していて依頼者がそのサービスを購入するという形になります。
ただ、相手を自宅に招き入れるという事を考えるとハードルが高いように感じます。

スキルシェアサービスによって異なりますが、低額の物からそれなりの金額の物まで幅広くある印象でした。
また、後述する家事代行サービスと比べると出品者数は限られるためサービス対応範囲外の可能性があります。

家事代行サービスは今回挙げた中で最も安心できるサービスではないかと考えます。
こちらは定期利用も想定されており、定期利用の方が単発利用よりも利用料金が安くなっています。

出張料理サービスは別格です。
とりあえず料理代行系サービスとして挙げましたが、料理のプロに依頼してホームパーティーをするようなシチュエーションを想定していただいた方がいいと思います。
サービスメニューとして作り置きからハレの食事まで対応するといった文言はありましたが普段使いで利用するような感じではありませんでした。

最後に補足として障害福祉サービスについて触れておきたいと思います。
これは実際に私が4~5年利用していたヘルパーさんのお話です。
誰もが利用できるものではありませんが病気、障害などで要件を満たせば利用することのできるサービスです。
もし求めていたサービスだと思われたならリンクをご覧ください。

まとめ

今回は対象者を女性に絞ってホルモンバランス、生理による不調に対して自炊の負担を軽減する方法について考えてきました。
・家族に頼る
・体調を記録・管理する
・自炊お助け食材、グッズを利用する
・食材・料理配達系サービスを利用する
・料理代行系サービスを利用する
これらは個人個人の事情により実行が難しものもあると思います。

これらの軽減策の実施に加えて誰でも気軽に生理について話ができ、男女関係なく生理の辛さの理解ができる社会になればいいですね。

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参考文献

ぼくたちが知っておきたい生理のこと 高尾美穂 博多大吉
わたしのカラダは、私が守る 女性ホルモンの教科書 黒住沙織 佐田節子
13歳から更年期世代まで 女性ならではの悩みがスーッと消える! 一生モノの生理とからだの取り扱い大全 保健師めぐみ
生理前あるある:PMDD(月経前不快気分障害)って何? 中安紀子
不安と疑問に分かりやすくお答えします 月経痛と月経困難症 安達知子
ともに学ぼう、実践しよう! ”女性の健康力”サポートブック 宮原富士子 松本佳代子

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