晴れの日も雨の日も#174 【創作SS】ある日の定時後
もう夜の7時を回った。
営業マンは外出直帰や、嫁サン孝行で早々に帰宅済み。誰もいない。フロアには女子社員が一人残って頑張っている。SDGzかなにか知らないが、フロアの電気も半分消されてしまい、なんともさびしい風景だ。
オレが残っていても彼女の仕事の助けにはならない。が、かといって、お先に、と知らん顔することもできずにいた。ついに思い余って声をかけた。
「7時回ったよ。そろそろ終わりにしない?」
「もうちょっとだけ。課長、どうぞ先にお帰り下さい」
「(そう言われてもなあ)