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これは、イエロードラマ!<カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ>

カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ 著者:サリールーニー 早川書房

直接の会話、電話、メール、チャット。
どれを介しても相手とつながっているような感覚はある。
たとえ、どのツールを使っても本書でフランシスが発する「迎えにきて(会いにきて)」は最高の響きだと思う。

会話をベースとして進む小説は少なからずあるが、登場人物の性格や言葉そして感情を見事に映し出す描写が突出している。フランシス、ボビー、メリッサ、ニックの4人の主要メンバーの他の姿も会話を通して少しずつ見えてくるのだ。

4人の行動はそれぞれ様々な見方があり、道理に反すると顔をしかめる人もいるかもしれない。それでも、感情が駆け巡る人の心はまわりから見ればなんてこと!はたくさんある。
4人の考えそれぞれに身をおいて読み進めると最後に「そうきたか!」というビックリマークで締めくくられる。

お互いの話す言葉から新しい明日が始まる、そう感じさせるイエロードラマだった。


早川書房

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