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読書しか楽しみないんだ。いいえ、読書をとことん楽しんでいます!

私の心を豊かにしてくれる本へのラブレター💌です。
長文となりますので、どうぞ、ゆったりとご覧くださいませ。☕


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・読書好きが読書離れになってしまった


あれは高校2年の夏だったかな。
休み時間の教室で文庫本を読んでいたら、「また本を読んでいる!」と仲が良いAちゃんが駆け寄ってきて、横にはあまり見かけたことがない女子がいた。

この人は誰だろうとふと思ったら、Aちゃんが「なべともはとっても本が好きなの。いつも本を読んでいるんだよ」
すると女子は「ふーん、読書しか楽しみがないんだ。寂しいね」とそっけなく言った。

Aちゃんはあせって「やだー、そんな言い方しないでよ。なべとも、ごめんね」と名前も知らない子の腕をグイグイ引っ張って廊下に連れ出していった。(後にわかたが、その女子は隣のクラスの転校生だった)

えっ、休み時間にひとりで本を読んでいると読書しか楽しみがないように見られた?ついでに、友だちがいないようで寂しいって?

心がざわざわし、その場でいられなくなってトイレに駆け込んだ。

突然女子の言葉もそうだったは、もうひとつ心に突き刺さったには、私自身がその場で「読書が楽しみって悪いこと?」と言えずに大切な読書を裏切ったようで情けなかったのだ。

自分の心の弱さを人にせいにしてはいけないが、それから学校でも家でも本が読めなくなり、読書という楽しみは風船にのってどこかに飛んでしまった。

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・読書好きだった私が舞い戻る


社会人になってからは、小中高生が集まるリーダーのカウンセラーをやることになり読書の時間はさらに遠のいた。
「休日はなにしているの?」とたまに聞かれると、「小中高生との集まりで忙しくしているよ」と答えていたが心の奥底では読書を押し殺していたかもしれない。

カウンセラーの期間を終えた後は犬を飼い始めて、さらに時間の余裕がなくなり、本はたまに図書館で借りて読む程度。
ちょうどその頃に会社で、社内報をやってみないかと声がかかり、1人で担当することに躊躇しながらも引き受けることにした。

各プロジェクトや制度の紹介、従業員の個性を伝える記事などを進めるうちに「文章を書くのがうまいね」と言われるようになり、まぁ書くのは嫌いではないですと半分謙遜しながらも褒められると素直に嬉しく、同期にこう話した。

「社内報の仕事って私に向いているかなぁ」
「なべともは以前に読書が好きって言ってたよね。だから知らず知らずのうちに文章力が身についていたんじゃない」
「あれ、私は読書が好きって言ったっけ?」
「言ったよ!しかも入社式の自己紹介で。その時、相当の読書家だと思ったよ」

すっかり忘れていたが、私は誇らしげに言ったということを聞き、
かつての私がいま舞い戻ってきたようでとても嬉しかった。

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・noteのコンテストに応募し、投稿企画を実施

それから数年が経ち、noteを始めることになった。
きっかけは、「2020年読書の秋」という感想文募集のコンテストがあると知り、おもしろいことをやるなぁと思ったから。
感想文を書くのはいつ以来だろうと遠い昔の記憶を辿ってみたがはっきりとは思い出せない。まぁ、とにかくやってみようと課題本を読んで感想を書いたのが前川ほまれさん著の「跡を消す」(ポプラ社)だった。

亡くなった方の遺品整理などを行う特殊清掃専門会社を舞台に、死者との向き合い方だけでなく、人生の出会いと別れを考えさせられた作品のことを綴ったら、ありがたいことに賞を受賞することに。

読書好きだけで終わらせない、想いの証が残せたことが大きかった。

その後、「2021年読書の秋」や「2023年#このレシピが好き」を受賞したが一番嬉しかったのは、<【好きな本】をどんどん薦めよう! “好きな作家”も教えてー>という記事を書いてたくさんの人から反応があったことだった。

わたしを含めて、それぞれ自分の読んだ本や好きな本を紹介していますが、たまたま同じ本を読んでいる人とは不思議な連帯感がありませんか?
ベストセラーや本屋大賞でその時々に話題作があるとしても、世の中にたくさんある中で、いま、同じ本を選んだのです。
<略>
こころに刺さる本はたくさんありますし、元気になる本、とても落ち着く本もありました。その時々に、自分の求めているものを知らず知らずのうちに選んでいるのかもしれません。

<【好きな本】をどんどん薦めよう!“好きな作家”も教えてー>の記事から

上記の投稿をしてからは、さらに読書好きの方がたくさんいることを実感し、ますます本のことを書いていこうと決意。

そして、自分の感想文だけでなく、人の感想文をたくさん読んでみたいと思いが深まり、「#兄弟姉妹の好きな本」「#2023秋に読もう書こう」の投稿企画を実施したが、知名度の低さゆえか投稿数は僅少だった。なかなかうまくいかないなと正直がっかりしたが、投稿してくれた方がいてくれただけでもありがたく、次に企画する際はもっと頭をひねって投稿数を上げたいと思っている。

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・こころのメンテナンスをする、本が置いてある場所

ちょうど今年1月に「#かなえたい夢」というお題があり、以下の記事を書いた。

読書は、食や運動のように直接身体に与えるものではないですが、こころに大きく刺さるといつまでも余韻が残ります。
こころが強いひとには生命力が宿り、生き生きと過ごしていると思いませんか?

<こころのメンテナンスをする、本が置いてある場所>の記事から

文面の最後は、
本という媒体を主軸に、本を楽しむ人の世界を広げていきたいと考えている私はまず自分自身で生き生きと過ごすことを実践し、夢への構想をさらに膨らませていきたいと思います。と締めくくっている。

今読み返すとずいぶん大見得を切ったようでもあるが、いずれかなえたいという想いは変わらない。

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・今も手探りで歩き続けている

「類は友を呼ぶ」ということわざがあるが、読書好きということがいつの間にか社内にも知れ渡るようになり、「あの本読んだ?」などと声をかけられることが多くなった。

次第に読書好きの仲間は増え、新入社員から60代の役員までとなり、クラブ活動的なことはできないかと人事部に相談したところ、厚生活動の一環として「読書班」を設立することになった。おおっ、まさにクラブ活動!

班長となり、まず「本のキャッチコピー募集!」を行った。
<あなたが読んだ本の短いキャッチコピーを考えて投稿しましょう>という案内とともに、私の読書への想いを併せて社内のイントラネットに約1か月掲載すると、本社だけでない6つの事業所からの31件の応募が。

noteで培った投稿企画がここで活かせたかもしれないと安心し、前日、全部の投稿作品を見やすいようにイラスト編集して公開したところである。

読書好きであるが、ただの読書好きで終わらせない。
書いて、企画して、本が置いてある場所をつくるなど、やることはたくさんある。

読書しか楽しみがないのではなく、読書をとことん楽しんでいます、と声を大にして言いたい!

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長文をお読みいただきまして、ありがとうございました。







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