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【厳選3作】原作小説と映画化作品の違いを徹底比較!!

はじめまして。読書と映画鑑賞が趣味の“なーの”です。
同じ作品の小説と映画を見比べたことがある人は、ちょっと違う!と感じたことがあるのではないでしょうか。

本記事では、小説と映画の違いを2つの観点から解説します。
さらに、私が厳選したオススメ映画を3つ紹介していきます!

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○原作小説と映画化作品はなぜ違いがあるの?

・小説と映画が異なる理由
「小説と映画って同じ作品でも違うよな…。」
「そもそもどうして、違いがあるのだろう?」

と思ったことはありませんか?

ここからは、小説と映画の違いについて2つの点から解説していきます。

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違い① 登場人物の感情表現の強さ

1つ目の違いは、登場人物の感情表現の強さです。

・小説における感情表現
小説では、登場人物のセリフ以外に、どんな感情なのか、何を考えていたのか、が文章で細かく描写されます。

例えば、『君は月夜に光り輝く』という小説では、ヒロインのお母さんが
「あら、あなた、今日も来てくれたのね」
と言うセリフがあります。
この一文だけであれば、来てくれたことに対して喜んでいるように受け取れるかもしれません。

では、セリフ直後の文章と一緒に読むとどう感じるでしょうか?

「あら、あなた、今日も来てくれたのね」
会うのはその日が二度目だった。言葉は穏やかだけど、言い方にどこか微妙にトゲがあった。(58ページより抜粋)

この一文が追加されたことで、話しかけている主人公に対してヒロインのお母さんは、あまりいい感情を抱いていないということがわかります。
さらに、2人があまり親しくないということも、会うのが2度目だったという記述から読み取れます。

このように小説では、文章として記述することで、セリフの裏にある細かな感情表現が可能となっています。

・映画における感情表現
一方、映画では、俳優さんの演技によって登場人物の感情が表現されます。文字や言葉での詳細な説明はありませんが、実際に演じている方の表情やしゃべり方のニュアンスで感情表現がされています。
小説のような、細かい感情の表現は難しいですが、視覚的に伝えることができます。そのため、映画は、臨場感のある感情表現を得意としています。

特に、表情は映像作品である映画だからこそ、感じることのできる感情表現なので、見ている人に感情移入を促すといった効果も期待されます。

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違い② 決められた尺があるかないか

2つ目の違いは、尺の有無です。

当たり前と思うかもしれませんが、尺の有無が小説と映画の違いに大きく影響しているといっても間違いではありません。

・小説の尺
小説では、作家さんがストーリーを展開していきます。短編集にしたり、シリーズものにしたりと、どれくらいの長さの作品を作るかは、自由度があるといえます。
そのため、細かい情景や感情などを描写するだけでなく、主人公でない脇役の登場人物に関するストーリーも描かれることが多くあります。

・映画の尺
映画では、約2時間と時間が決まっています。
尺を気にしなくてもよいとなれば、原作に忠実に2時間以上の映画を制作することは可能でしょう。
しかし、私たちの集中力にも限界があります。
人が深い集中力を発揮できる時間は15分です。とても短い時間ですよね?大人でも、集中力を持続させることができるのは、最長で90分です。

このように考えると、映画が約2時間で制作されるのは妥当だといえます。
2時間の中で、「いかに集中して作品を見てもらえるか」ということを考えると、原作が長い作品は、どうしても削らなければいけない場面や、2時間の中で楽しんでもらうために変更を加える必要が出てくるのです。

2時間という時間のなかでも、映像は圧倒的な情報量を持っています。
1分間の映像には、180万文字分の情報量が含まれていると言われます。
圧倒的な情報量があるからこそ、2時間の尺の中で物語を組み立てることができるのです。


○違いのまとめ

・小説
 文章で登場人物の感情を詳細に知ることができる
 決められた尺がないので、作品によって内容のボリュームが異なる(登場人物の背景まで細かく描写されていることが多い)

→物語の内容を細かい部分まで理解したい人には、小説がおすすめ!

・映画
 俳優さんの演技や表情によって、迫力のある感情表現がされている(視覚情報で内容把握がしやすい)
 2時間という決められた尺の中で、楽しんでもらうために変更が加えられることもある

→決まった時間の中で物語を楽しみたい人
 迫力のある表現を楽しみたい人には、映画がおすすめ!


小説と映画の違いについて知ってもらえたでしょうか?
以上のような、違いがあると知った上で、小説と映画の両方を比較して見ると、たくさんの発見があるのでおすすめです!

○原作小説よりおすすめの映画化作品3選!!

ここからは、原作小説と映画の両方を見た上で、映画の方が良かったと思う作品を3つ紹介します!

おすすめ① 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』

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1つ目の作品は、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』です。

この作品の映画でおすすめする理由は、なんといっても時間軸が理解しやすいという点です。
この作品にはパラレル要素があり、時間軸が複雑になっています。(ネタバレになるので詳しく語りませんが…)

小説では、自分で時間の流れをイメージする必要があるため、時間軸を捉えるのが少し難しいです。
しかし、映画では視覚情報として時間の流れが理解できます。
映画の方が、時間軸を把握しやすいため、小説よりも内容が理解しやすいです。

もし、「小説読んだけど難しかった!」という人がいたら、ぜひ映画を見て欲しいと思います。

小説以上に物語がわかりやすいという点がこの作品のおすすめポイントです!


おすすめ② 『世界から猫が消えたなら』

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2つ目の作品は、『世界から猫が消えたなら』です。

この作品は、世界観の表現という点でおすすめしたいと思います。

世界からものが消えていくという場面があるのですが、その表現が映像化されることで小説よりも、リアリティを感じ、少しゾッとしました。
このように、非現実的な情景の描写は、小説よりも迫力があるため、映画で楽しんで欲しいと思います。

また、町並みの様子なども、映画で視覚的に表現されると、ぐっと物語に入り込みやすくなります。

非現実的な世界観の迫力ある映像表現がこの作品のおすすめポイントです!



おすすめ③ 『君は月夜に光り輝く』

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最後に紹介するのが、『君は月夜に光り輝く』です。

個人的にこの作品の好きな点は、クスッと笑える要素がちりばめられているところです。特に、主人公が遊園地に出かけるシーンでは、小説と同じ内容でも、芸人さんを起用したり見せ方を工夫したりすることで、小説以上におもしさがあふれる場面になっています。
小説のストーリーを変えずに、面白さに工夫を施している点が、この作品の映画ならではの特徴です。

また、原作の小説と映画上での物語の変化が少ないので、小説の内容を知っている人でも楽しめます。読書が苦手な方でも、映画を見ることで、小説と変わらないストーリー展開を味わうことができるという点も魅力の1つです。

映像作品だからこそできる面白さの工夫がされている点がこの作品のおすすめポイントです。


○小説を映画化した作品をもっと知りたいという方へ

ここまで、原作小説と映画の違いについて紹介しましたが、それぞれに良さがあることを知って頂けたらいいなと思います!

私は、Instagramでも小説と映画の比較を行っています。
投稿の一例を画像で紹介します。

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もし、原作小説と映画の違いに興味を持っていただけたら、下記のURLからInstagramの方ものぞきに来てください。


最後になりましたが、ここまでご覧いただき、ありがとうございました。

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