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フィンランド旅行記録 No.0

Youはどうしてフィンランドに?

2024年5月2日。念願のフィンランドに足を踏み入れた。
大げさではなく、ただの旅行。
たまたま4月に見つけた飛行機が安かったから行くのを決めただけの、本当のただの旅行。

でも、私にとっては「ただの」ではなく、紛れもない特別な経験だった。
もう旅行から1ヶ月が経った今でも、毎晩のように写真を見返してはよだれを垂らしている。枕を買い替える羽目にならないうちに、備忘録として記録しておこうと思ってnoteに綴ることに決めた29の夜。
ひとまずは気まぐれで更新していこうと思うので、見てもらえたら嬉しい限りです。


ずっと目が合い続けていたartekのSTOOL60 

「建物」や「家具」が見たくて行ったわけで

そもそもなぜ行こうと思ったのかについて。元々私のことを知っている人たちからすると、「なんでお前がフィンランド?」という気持ちだと思う。一応大学は英語を専攻していたものの、貴重な4年間をサークルとバイトに費やした小汚い丸顔マンが、急にフィンランドに行くとは到底想像しがたいはず。

ところがどっこい、就職(厳密にいうと転職)を機に、趣味の幅がかなり大きく広がったわけです。そのなかで大きな割合を占めるようになったのが「建築」「家具」いう新たなジャンル。衣食住でいうところのの部分。誰もがどこかしらに住んで暮らしている、当然とも思える生活の一部に深く関わる仕事を始めたことで、私の思考は大きく広がっていった。

人がいるから家があり、家があるから町があり、町があるから歴史があり、歴史があるから文化がある。
その文化とは、自然や気候風土などによって大きく変わり、その地に住む人が生活をしていくうえでもまた、大きく変わるもの。
建物や家具を通して、脈々と繋がってきた文化を辿ることにロマンを感じて色々調べていくうちに、どうやら北欧がアツいらしいという話になってきたのです。


北欧とかヨーロッパの食器類集めてしまったり
気づけば雑誌とかも買ってしまっている

モノをなるべく長く使えるように、機能的にも優れたものを。そしてポジティブな感情を持てるように、意匠的にも優れたものを。
そんなマインドが根付いている北欧や西欧諸国のデザインは世界でもトップクラスと言われているらしく、確かに私の身近にあるシンプルで美しく使いやすい家具達からは、作り手の意志が詰め込まれているような、そんな感じもする。

陸続きに国が並び、宗教や価値観が多様な西欧の様々な歴史の変遷のなかで、文化もたくさん入り混じり、定着し、今に至るのだと思う。
サイズは限らない色んなモノゴトに対して、長く使う教育を無意識レベルで受けていて、それが文化として根付いているからこそ、日本とはまた異なる美的感覚で手掛けられた家や公共施設などの建物や町並み、そして人が使う家具や食器がある。(と思う。)

それだけでなく、サウナや福祉、税制度など様々な面で今の自分にフィットする側面が多くて、フィンランドのことを好きになる理由は、はるか遠くの日本に暮らす私のような人間にすらロマンを与えている事実だけで良かった。

自然と雑誌や書籍を手に取るようになり、情報だけが増え続けてゆく。実際に雰囲気を感じてみたいと、札幌だけでなく東京や大阪でも北欧家具を取り扱うお店や素敵な建物に足を運ぶ日々。生活のなかで本物の雰囲気に触れたくて、アアルトやウェグナーなどの家具も(妻の協力もあって※重要)手に入れたりもできた。おかげで気づいた魅力もたくさんあるし、年月を経ていくたびに育っていくのも楽しくて、またまた深くのめり込んでしまうわけです。

楽しさや興味深さだけで見知らぬ街の至る所にピンを指し続けること約4年。コロナの収束とともに友人のインスタでちょこちょこ海外の風景が流れることが増えたのもあり、想いがふつふつと大きくなってきたタイミングで流れてきたフィンエアーの広告をみた瞬間、気づけば航空券を購入しており、9年ぶり3度目の海外旅行が決定していた。


多くのひとたちの協力で整ってきた我が家

とりあえず4泊5日分のホテルを押さえてみる

えいやー!で動いてみたことで、あとはもう行くために準備をすることと、向こうでどのようにするかを決めていくしかない。
まずは拠点。色々回りたい場所はあるものの、まずは首都ヘルシンキだけをしゃぶり尽くすことから始めてみようではありませんか。早速開いたagoda。気になるホテルを見てみると3万円とか5万円とかだったので、
「お、結構いい感じの値段じゃない〜どれにしようかしら〜〜」
などと吹聴していたのも束の間、よくよく見るとどれもこれも1泊の値段。4泊だと20万前後…

😅
普通にこの顔なった

そうして身の丈を考えて大人しく安い順で探して見つかったのが「ユーロ・ホステル」。その名の通り旅行客向けのホステルで、個室で4泊3万弱と破格だったのもあり即決。無事拠点は確保できひと安心です。

とはいえ、初めてのヨーロッパ、身寄りも何もない国。
写真や映像でしか見たことがない町に一人でいくことは結構不安もあったりしました。

海外一人旅とか初めてすぎて空港まで辿りつけるやろうか?
そういや最近ユーロってめっちゃ高くないか?
わし雨男やけど大丈夫かな…雨降ったら全部終わりって久保田さんも言うてたし…
いやそもそも何よりまともに通じ合えるか分からん…

小心者ゆえ不安を数えだすときりがないので、とりあえず行きたいところだけをリストアップしてみる。

Googleマップに指し散らかしたピンたち 

するとどうでしょう。なんとなくワクワクするではありませんか。
ひと目見たかった場所だけでこんなにたくさんあれば、5日間は余裕で過ごせる。いやむしろ回りきれるかどうかとポジティブな不安が湧いてくるほど。

きっと全てが見たことのない景色やものごと、人たち。
そこにほんの少しの知識が重なって、これまでは見えなかった色が見えるに違いないと、子供の頃、誕生日を心待ちにしたあの頃のような感覚で期待が溢れそうになる日々を過ごすのが楽しかった。


ことばの壁を乗り越えるべく

飛行機もホテルも行きたいところもほぼほぼ定まった。
現地での楽しみをより深くするため、ローカルなコミュニティに飛び込んでみたいと思ったはいいものの、人とコミュニケーションを取る為に不可欠なこと、ことばのことをすっかり忘れてしまっていた間抜けな自分。

少しYouTubeで現地民のインタビュー的なものを見たけれど、公用語のフィンランド語はさすがにこの短期間では難しいと判断して英語に全振りすることに。
ちょこちょこ単語や文法は学び直してはいたものの、大学時代に積み上げた土台はあまりに薄く、卒業から8年経った今では爪切りサイズの言語の刃すら錆びついていてしまっていたわけでございます。

そこで出会った英会話アプリで、ネイティブではないが英語圏のフィリピン人と1日25分の会話をなるべく毎日続けると、多少の会話や自分の気持ちくらいはなんとか伝えられるようにはなった。(とはいえ中学英語に多少毛が生えたようなレベルだが)

そんなこんなで仕事をしながら調べ物や多少の勉強をするうちに日々はするすると流れていき、渡航の日がやってきた。
一人でいると少し落ち着かなくて、北海道から成田空港につくやいなや急に連絡した東京の親友と会って気持ちを紛らわせたのもとても良かったと思う。(こういう時にフィルター無しで会える友達ができただけでも大学に行った意味があるというものだ)

神保町にて初のフィルムカメラ買いにいくのについてきてくれたマブダチ

ありったけの夢をかき集め 捜し物を探しにゆくのさ

『ウィーアー!』きただにひろし(作詞:藤林聖子)

大人になってから、こんなにも夢焦がれて待ちわびられることがあるとは想像もしていなかった。私にしかない捜し物がひとつでも多く集まればいい。ルフィになった気分で乗り込んだのは空飛ぶ鉄の塊、世はまさに大航空時代!!!

次回は初めて踏み入れたフィンランド Day1の様子をまとめてみるつもりです(ここまでで2時間くらいかかってるの怖い)(5日間書き終える前に年越してそう)


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