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ビジョンは掲げるだけでなく実践するもの 「しあわせる。富山」実施レポート

3月12日(土)から21日(月・祝)の10日間、富山県成長戦略カンファレンス「しあわせる。富山」を開催しました。

NEWPEACE thinktankがビジョニング(ビジョンづくりと、PR戦略の策定・実装)をお手伝いしている富山県の取り組みで、「幸せ人口1000万」というビジョンの発信と県外の関係者を巻き込むための施策として実施したカンファレンスです。

(以前、紹介した富山県の取り組みはこちら)

最後の3日間は60名を超えるゲストを招いたトークセッションを実施し、1600名を超える方々にご参加いただきました。
イベントの様子はアーカイブ動画でご覧いただけます。


ウェルビーイング先進地域を目指す「しあわせる。富山」とは?

富山県は人口減少・少子高齢化が進む中、新型コロナによる社会の変化を成長に向けた転機と捉え、コロナを乗り越えた先の新時代の発展のための「富山県成長戦略」を策定しました。

この成長戦略のビジョンとして「幸せ人口1000万〜ウェルビーイング先進地域、富山〜」を打ち出し、県民が生き生きと自分らしく暮らし、そんな富山県に魅力を感じる多くの人が富山に集い、共に発展していくことを目指しています。

このビジョンの発信とビジョンに共感する関係者を巻き込み、新たな連携を生み出すことを目的に開催したのが富山県成長戦略カンファレンス「しあわせる。富山」です。成長戦略や富山ならではのテーマのもと、幅広い年代と属性の方々に登壇いただきました。

3月12日に富山市内のまちなかで開催したオープニングセッションでは、しあわせるの意味についてNEWPEACE代表の高木から次のように説明しました。

しあわせるはしあわせを動詞にしたもので、幸せを作っていくという意味を込めた。幸せの語源は『仕合わせ』で、『めぐり合わせ』のような意味があります。誰かと何かをめぐり合わせる、富山の地域の資源や人の魅力と外から来る人の視点を合わせることができれば、富山の良さが広がっていく。

実際に今回のカンファレンスではたくさんの人々や視点を巡り合わせることで、新たな連携や展開が生まれました。


ゲストと富山のプレーヤーの交流が新たな連携を生み出す

19日、20日に開催したスペシャルセッションでは「食と自然」「アクティビティ・ヘルスケア」「クラフト・アート・創作」「モビリティ・過疎・人口減少」といった富山の未来を語る上で欠かせないテーマを掲げ、富山が持つさまざまな魅力とポテンシャル、そして課題について語り合いました。

トークセッションの登壇者は、県内で活躍するプレーヤーの方々と各ジャンルで第一線で活躍する方々を富山にお招きし、登壇で共演するだけでなく、セッションの前後では富山を登壇者の皆さんで巡り、それを県内のプレーヤーの方々が案内するといったおもてなしを実施しました。

こういったプログラムを組み込むことにより、トークセッションの内容も深みが増すだけでなく、人と人との交流が生まれ、「富山に来るときは案内しますね。また来てください。」といった会話や「今度は一緒にこんなことをしたいですね。」といった会話が生まれました。

21日のセッションでは、成長戦略の6つの柱の議論を深めるセッションと、これまで富山県内に向けてビジョンを共に考えるビジョンセッションに参加したメンバーのその後の活動報告を行いました。

6つの柱のセッションでは、成長戦略会議委員とワーキンググループに参加した有識者・経済人・クリエイターを中心に総勢約30名が登壇し、6つのテーマに分かれて意見を交換しました。これまでオンラインでしか集まれなかったメンバーが会場に集結することで強い結束が生まれました。

(登壇者の皆さんのメッセージ)


県民主役のワクワクする富山県へ


21日のフィナーレは新田知事による「幸せ人口1000万」に向けたプレゼンテーションで締めくくりました。

「富山は幸せの基盤がしっかりある、富山は幸せの先進地域になれる。そのためには考え方を変えていく、新しい風を入れていく必要がある」ということを強く語りました。

富山県に関わる全ての人が真の幸せを実感できるようにしていきたい、県民が主役のワクワクする富山県を共に作っていきたい。しあわせる。富山はそのためのスタートであり、これから共に幸せ人口1000万、ウェルビーイング先進地域を作っていきましょう」ということを呼びかけました。

ビジョンは掲げるだけでなく実践するもの


2021年にスタートした富山県の成長戦略に向けた取り組みはビジョンを掲げ、いよいよ実現に向けて動き出そうとしています。

「人口の3.5%が動くと社会が変わる」という言葉がありますが、昨年実施した県内の巻き込みのためのビジョンセッションから今回の成長戦略カンファレンス「しあわせる。富山」を通して、「富山を変えたい」「富山の未来を自分たちで作っていきたい」という想いをもった人たちの熱量が次々と伝播して広がっているのを感じることができます。

「しあわせる。富山」に関して想いを書き綴ったnoteやセッションの様子を独自でまとめたグラフィックレコーディングをSNSに投稿する人たち。トークセッションに刺激された学生たちが企画した「学生版勝手にしあわせる。富山」が開催されるなど、「未来は行政や誰かが作ってくれるもの」ではなく、「自ら富山を変えるためのアクションを何か起こしたい」という人々が続々と現れています。

ビジョンは掲げるだけでなく実践するもの、富山ではそんな動きが次々と生まれています。富山のビジョニングに携わらせていただいて約1年、ビジョンに共感する多くの人々が富山に集うウェルビーイング先進地域に着々と進んでいっていると感じています。富山のこれからの展開にますます目が離せません。










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