KPTの応用版?チームの振り返りフレームワーク「Retro」の導入と実践
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KPTの応用版?チームの振り返りフレームワーク「Retro」の導入と実践

Naoki Ito(LayerX/㈱銭湯ぐらし)

Repro Marketing Teamの伊藤(@n_11o)です。

自分がマーケチームを見るようになって2か月弱。今回は、チームビルディングの一貫としてMESONの梶谷さん(@kajiken0630)が紹介していた「Retro」という振り返りのフレームワークを導入したらコミュニケーション頻度高く、ポジティブな形で言いたいことを言い合えるイイ感じの組織になってきたので、そのことについて書こうと思います。(※弊社「Repro」とスペルが似ていてややこしいのでこのあとの記事を読まれる方は混同しないよう注意です😶笑)

チームビルディングに悩んでいる皆様、ぜひ読んでみてください~ 🙂

この記事はこんな人におすすめです

・リーダーになったはいいがチームビルディングに悩んでいる
・度が過ぎるチャットコミュニケーション文化でチームの雰囲気が暗い
・OKRを導入しているもののWin-sessionの準備がしんどい

Retroとは

記事内の説明をそのまま引用させていただきます📝

RetroとはRetrospectiveの略で、簡単に言えば振り返りです。
自分とRetroとの出会いは、San FranciscoのTradecraftというところで3ヶ月間サービスデザインを学んだときでした。

Retroの基本的な考え方は、
"制限時間を決めて特定のテーマ(例:今週の創業パートナーの行動/言動)に関する素晴らしかった点、改善すべき点を一つずつポストイットに書き出す" たったこれだけです。

(出典:組織に悩みを抱える全てのスタートアップ経営者が実践すべき3つの「Retro」)

自分の場合、副業でやっている銭湯の会社で一時期代表と険悪な雰囲気になっていたときにこの記事を見つけ、試しに「創業者間のRetro」を1~2回やってみたら思いのほか良かったので、今回チームにも導入を提案しました。

Retro導入の背景

自分がチームリーダーになった時点でのマーケティングチームには下記のような課題があり、これらを解決することがRetro導入の目的でした 🤔

①同じ組織内の別チームについて考える機会が少ない
弊社のマーケティングチームは2019年2月の時点では下記の3チームに分かれており、アルバイトさん、学生インターン、業務委託の方などを合わせると全体で20名弱の組織になっています。

・Online Marketing Team...サービスページやオウンドメディア、広告運用などを担当
・Offline Marketing Team...セミナー、ウェビナー、展示会などを担当
・Inside Sales Team...リード管理、ナーチャリング、オンラインセールスなどを担当
(各チームの活動の詳細や成果は別の記事で書いていこうと思います💡)

週一の全体mtgで他チームのKPIや直近の活動について聞く機会はあったものの、なかなかそれを”自分ごと”として捉えて他チームの活動に意見を言う人は少ない状況でした。 

なので、週に1回は他チームについても考えて発言する場を設けることで、良い意味で”お節介な集団”にしようと思いました 👍

②褒めのカルチャーに乏しい
メンバーはみんなオトナで気のいい人たちなのでコミュニケーションをとる上で気分を害するようなことは全くないのですが、上述の通り組織内の別チームの活動について考える機会が少なかったのです。

なのでslackで別チームのチャネルに入ってはいるものの「その人の仕事ぶりを見ていない、あるいは見ているけど反応はしない」様子が散見されました。

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(拡散されるべき内容なのにぜんぜん反応のスタンプがない😞)

特に業界未経験だったりジョイン歴が浅いと自分のチームへの貢献度を不安に思う人は多いので、小さな達成でも肯定してあげる文化を作りたいと思いました 👍

③個人の困っていることをオープンにする場がない
心理的安全性の確保に必要なことの一つに「自己開示」があります。

これまでは「この人は自分自身の課題は何だと思っているのか」を知る機会は主に1on1で作っていたのですが、そうすると課題がマネージャー⇔その人の間に閉じてしまいますし、課題へのアドバイスもあくまでマネージャーの考えるベストでしかありません。

なので、「(特段プライベートなものを除いて)みんなの悩みはみんなで解決しよう」というスタンスにし、その場としてRetroを設けました。

個々人の課題/改善点とそれに対する本人の自己認識はチーム員も把握したほうがその人のためを思った指摘を言いやすくなりますし、 苦手をカバーする意識も持てます。

あと、第二新卒やインターンのなかには自己の振り返りが習慣になっていないメンバーもいたので、Retroを機に業務の振り返りが身につくと良いな~とも考えました👍

なぜOKRのWin-sessionではなくRetroなのか?

※Win-session... 今週のKRに対する進捗や達成したことを会社/チームに発表し、お互いを称え合うOKRの取り組みの一つ。金曜の夕方~夜にやることが多いです。

社内でもよく聞かれるのですが、まずWin-session形式では上述した課題②「褒める、労い合うカルチャーの醸成」しか達成できないと考えました。

また、Win-session形式だとその週の発表者or全員が発表内容を"事前に"準備しなければいけないので、忙しくてちゃんと準備できなかったりすると自己肯定どころか自己嫌悪に陥ってしまうリスクがあるのかなと。

・取り組みの目的は①~③の課題を習慣によって解決することなので、準備のコストはゼロで気軽に臨めるものがよい
・「褒める、労い合うカルチャーの醸成」を行う手段として、Win-sessionのような1対Nの発表形式でN側から一斉に「わーすごいね!」と言う形にする必要はない。むしろ自分では褒められることではないと思ったことを他者に褒められたほうが承認欲求は充足するのでは

あとはOKRをまだきちんと運用に乗せれていないといったお恥ずかしい理由もあり、まずRetroでやってみようということにしました。

Retroの運用方法🌀

■頻度、曜日... 毎週金曜日の夕方
・みんなイイ感じに仕事の集中力も切れて、 次の日までに必ず出さなきゃいけないタスクも少ないであろう金曜夕方に設定しました。
・Retroで課題も見え、自己肯定感に包まれて18時台には退社できる時間帯。華金よっしゃ!🍺

■やり方
・12分×5セットで以下の項目を各自がポストイットに書き出します。
・最後の1セットでは、改善すべきことに関する解決のアイデア出しやタスクオーナーを決めます。

・チームのよかったところ(黄色) | 12分 ( 4分: 個人ワーク→ 8分: 一人ずつ発表)
・チームの改善すべきところ(青) | 12分 ( 4分: 個人ワーク→ 8分: 一人ずつ発表)
・誰か個人のよかったところ(赤) | 12分 ( 4分: 個人ワーク→ 8分: 一人ずつ発表)
・自分の改善すべきところ(緑) | 12分 ( 4分: 個人ワーク→ 8分: 一人ずつ発表)
・青と緑に関してのネクストアクションを決める | 12分

こんな感じで振り返りの項目ごとにポストイットの色を分けるとあとで確認しやすくなってよきでした👏

「Retro」取り組みの効果

1か月半ほど続け、以下を実感することができました。

①'チームを横断した課題に気付き、指摘しあうカルチャーの習慣化
業務上一緒にならないチーム員やチーム全体で課題になっていることをRetroで共有・ディスカッションすることで各メンバーの視座が上がり、個別最適よりもチーム最適で考えられるメンバーが増えたかなと思います。

特にドキュメントの標準化やインターン/バイトさんの教育、採用PR活動などチームを横断して取り組む必要があるタスクを「私がやります!」と自ら言ってくれるメンバーが増え、とても有難いです😇

② 'チーム員同士で褒める/認め合うカルチャーの定着
Retroを行うようになってから、一緒に働く人の良い所に気づいてあげたり、口に出して伝えるチームになってきました。他のチームからも「マーケ島は雰囲気いいね」とたびたび言ってもらえるようになりました。

あと、チームの#randomチャネルもかなり活性化するようになり、前まではあまり投稿しなかったメンバーの投稿も増えてきました。

個人的に#randomの賑わいはチームの雰囲気を映し出すバロメーターだと考えているので、#randomの投稿数/リアクション数がRetroの目に見える成果の一つかなと思います。

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③' 自己開示とself‐examinationの習慣化
Retroによって、困っていることを自分だけで抱え込まずにカジュアルに相談する人が増えてきました。

少し前にとくさんのnoteにも書いてありましたが、自分もわざわざミーティングしたりslackで長文のテキストコミュニケーションを行うよりも5~10分の雑談のほうが仕事が進むケースは多いと思っているので、こうした傾向は嬉しい限りです。

あと、インターンを中心とした若いメンバーも内省によって自分の仕事のPDCAを回す習慣がついてきました。引き続き正規/非正規に関わらずメンバー全員が生産性を意識する組織にしていきたいです🔥

終わりに

・1時間だけだと具体的な業務改善の打ち手にまで繋がりにくい
・人数が15人を超えてくると全員でやるのが難しくなってくる

などRetroを運用する上で課題もあるのですが、「チーム全体でポジティブなコミュニケーションを多くしたい」という点においては即効性のあるフレームワークかなと思いますので、ぜひ試してみてください😃

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Naoki Ito(LayerX/㈱銭湯ぐらし)

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Naoki Ito(LayerX/㈱銭湯ぐらし)
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