Naoki Ito(LayerX/㈱銭湯ぐらし)
B2B SaaS企業のLinkedin広告ことはじめ(事例あり)
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B2B SaaS企業のLinkedin広告ことはじめ(事例あり)

Naoki Ito(LayerX/㈱銭湯ぐらし)

■ これは何
・自社カンファレンス「Customer Engagement Conference TOKYO 2020」の集客でLinkedin広告を試すにあたってのメモです
・社内用のドキュメントをベースに編集しているので一部読みにくい部分もあるかと思います

■ どんなことが書いてあるか?
・ビジネスSNS「LinkedIn」の日本における利用者数、広告媒体としての特徴、少額出稿してみてわかったことなどを書いています。
・「Linkedin広告って何ぞ?😶」という人や「FBもTwi広告もCPA高くなってきたけど来年度からリード獲得数1.5倍や…💀」という人はぜひ読んでみてください。
・一部wipなので随時追記していく予定ですが、たぶん2020年1月時点で存在しているLinkedin広告の日本語記事で一番詳しく書いてあると思います
・採用媒体としてのLinkedin活用ではなく、B2Bマーケティングにおけるリード獲得を目的としたLinkedinの活用になります、ご了承ください

B2Bマーケについて情報交換したい方もお待ちしてます☕

Linkedinとは

そもそもLinkedinとは何か?については先人たちのブログがすでにあるので詳しくは書きませんが、2019年12月の時点でアップデートされている情報もあるのでさらっとおさらいします。(余談ですが、Linkedinをこれまでずっと「リンクイン」ではなく「リンクイン」と読んでいました…🙄)

# 先人たちのLinkedin(広告)解説記事
- 【検索1位】LinkedIn (リンクトイン)広告とは?媒体の基礎知識をご紹介
- 【検索2位】【2019年新管理画面】LinkedIn広告のキャンペーン設定、広告入稿
- 【検索3位】LinkedIn広告 スターターキット - Sprinklr Blog
- 【検索4位】LinkedInの広告を活用したB2Bマーケティング | デジmag.

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■ Linkedinのユーザー数
全世界で6.45億人以上に利用されているみたいです。思ったより多い👀

下記のガイアックスさんの記事によると2018年9月時点では5.46億人だったので、この1年ちょっとで登録者が1億人増えているということになります。すごい急成長🚀

■ 海外におけるLinkedinのマーケティング活用事情
周知のことかと思いますが、米国を中心とした海外だとB2BマーケティングにおいてはLinkedinがデファクトスタンダード。日本だとビジネス面でもFacebookが使われているのでなかなか普及する兆しがないですが…

主にコンテンツマーケティング文脈からではありますが、公式が出しているホワイトペーパーにファクトもまとまっていました📖(2017年と若干古いのでご注意)

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# B2B企業のLinkedin活用データ from公式
・ブログコンテンツの拡散先として94%がLinkedinを利用
・ソーシャルメディア経由でサイト/ブログに流入したユーザーのうち半数はLinkedinが占める
・ソーシャルメディアを活用したリード創出の80%以上はLinkedinから
『The Sophisticated Marketer's Guide to LinkedIn 2017』より

■ 日本におけるLinkedin利用の広がり
日本でのLinkedinの広がりについては情報がなかったので載せてみます。

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# 日本の利用データ from公式 ①
・日本のユーザーは約245万人
・会社ページ(企業のFBページみたいなもの)は13.6万
・10万通以上のメッセージのやり取りがある
etc

この245万人はアクティブユーザー数ではなく登録数のようなので、先ほどのガイアックスさんの記事と照らし合わせると日本ではFacebookの20分の1くらいの登録者数ですね。

ちなみに「240万人って少なくね?運用型の広告媒体としてその規模はどうなのよ🙄」と思う方もいるかもしれませんが、ビジネスSNSというサービスカテゴリで見るとちょうど「Eight」と同じくらいの数字です。

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Sansan株式会社 2020年5月期 第1四半期 決算説明資料』より抜粋

Eightのユーザー数の定義も「アプリをDL後、自身の名刺を登録した認証ユーザー数」でActive User数ではないため、日本におけるlinkedinは現状Eightくらいの浸透度と考えて良さそうです。

続いてユーザー属性。

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# 日本の利用データ from公式 ②
・利用者の職種はBizDevが15%とトップ、次いでSalesが10%。マーケティング従事者は4%だそう
・勤続年数5年以上の人が全体の84%を占める
・マネージャー以上の役職についている人が全体の38%を占める
・日系の企業に勤務している人が全体の74%を占める

こちらは信憑性が怪しめですね…

職種はリクルーターが断然多いイメージあるけどな…マイナーであるはずのBizDevが一番多いのは違和感🤔 

あと日系企業の登録者が4分の3を占めているのも意外です。外資多いイメージあるけど、みんな登録だけして放置っていうパターンなのかな?

Linkedin広告を始めてみる

ということで、日本においてはFacebookやTwitterと比べるとまだまだこれからなLinkedinではありますが、カンファレンス参加者の獲得が予想以上にうまくいき検証用の予算をわずかばかり確保できたのと、上述の通り海外のB2Bマーケティングでは当たり前に利用されているので試してみました。

■ 運用開始までの準備(アカウントの開設~支払い設定)
これ以上ないんじゃないかというくらい丁寧な資料をいただいたので、こちらをそのまま献上します。基本的にはFacebook広告とほぼ一緒です。

注意点としては、そもそもまだLinkedIn Page (会社ページ)を作っていない企業だと広告運用を開始することができないので先に会社ページは作ってしまいましょう。

キャンペーン構造について

キャンペーン構造もFacebookやTwitter、はたまたリスティング広告などの運用経験がある方なら管理画面上ですんなり理解できるとは思いますが、注意点としては広告セット/広告グループにあたるものが無く

広告アカウント > キャンペーングループ > キャンペーン > 広告 

という構成になっている点です。

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キャンペーングループで管理するのは全体予算と広告の配信期間だけで、広告の目的をキャンペーン単位で設定するという概念はFBやTwitter広告と同じです。

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なのでシンプルに広告グループがなく、広告の目的に対して複数のターゲットや配信フォーマットを試したい場合は都度キャンペーンから作り直すことになります。

シングルイメージ広告 vs カルーセル広告の検証やカスタムオーディエンス vs デモグラの検証とかですらキャンペーンをまたいだ比較になってしまうので、この点は他の媒体よりちょっと面倒🤔

また、デフォルトキャンペーングループというものがあり、ゼロから新規キャンペーンを作成するとこのデフォルトキャンペーングループ配下に入ってしまってレポーティングが面倒になるので注意です。(これにハマってめんどいのがいま🤕)

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広告の目的とフォーマットについて

他の多くの媒体と同様Linkedinでも新規広告出稿時に広告の目的を選ぶのですが、目的に応じて利用できるフォーマットも決まってきます。

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# 広告の目的: 下記の7つから選択 (★が特にB2Bマーケ向け)
・★Brand awareness(ブランド認知)
・★Website visits(サイト訪問)
・Engagement(エンゲージメント向上)
・Video views(動画閲覧)
・★Lead generation(リード獲得)
・★Website conversions(サイトコンバージョン)
・Job applicants(求人)

目的に合わせて8つの広告フォーマットが用意されています。

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# 広告フォーマット: 下記8つ
・Text ad(テキスト広告)
・Single image ad(シングルイメージ広告)
・Carousel image ad(カルーセル広告)
・Video ad(動画広告)
・Follower ad(フォロワー広告)
・Spotlight ad(スポットライト広告)
・Job ad(求人広告)
・Message ad(メッセージ広告)

今回の広告の目的として使用した「サイトコンバージョン」は8つのうち6つの広告フォーマットが利用可能でした。

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キャンペーンの新規作成画面はこんな感じです。ここからいよいよ広告を作っていきます。

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ターゲティングについて

ここがLinkedin広告を推す最大の理由になるのですが、Linkedin広告はデモグラのターゲティングがめちゃめちゃ充実しています。

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・地域: 市町村レベルで絞り込めます。 ← そんなの当たり前やろ(˘ω˘)
・年齢/性別: 絞り込めます。 ← Facebookでもできるちゅーねん(˘ω˘)
・興味関心: 参加しているグループ単位のターゲティングができます。← ふ、FBは無理だけどTwitterなら特定アカウントのフォロワー配信とかできるし(˘ω˘)
・所属: 業種・職種はもちろん、現在/過去に所属している会社単位でのターゲティングができます。 ← ……まじか、やるやん(˘ω˘)

アンチも唸る優秀さ。実名性のビジネスSNSならではの強みですね。

ターゲットが少ないと広告配信はできないのですが、会社のバイネームだけではなく企業サイズや業界での絞り込みもできるので、うまく使えばABM的に広告配信が可能です。

もちろんサイトに埋め込んだピクセルやカスタマーリストによるターゲティングも可能。すごい。

ターゲティング設定を一通り終えると右ペインに推定オーディエンスとそのパフォーマンスが出ます。便利ですね〜

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ただしimpやctrなどはあくまでグローバル基準での数字のようなので一番上の「ターゲットオーディエンスの規模」以外はあまりあてにならないです🤕

ちなみに1キャンペーンにおける推奨オーディエンスサイズは10万以上だそうです。

入札タイプについて

入札は自動/CPM/CPCから選ぶことができ、CPCかCPMを選んだ場合は推奨入札額まで教えてくれます。

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日予算が3万円以下の場合は最適化がかかりにくいので自動ではなく手動設定にすることをおすすめします。

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広告の入稿について

今回の施策で自分が実際に運用した「シングルイメージ広告」「テキスト広告」「メッセージ広告」の各広告の編集画面はこんな感じです。Facebook広告でいう20%ルールのようなものはありません。

<シングルイメージ広告>
ほぼFacebook。何も特殊なことはありません

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# 入稿素材
・Introductory text … 画像の上に表示される文章。600文字まで入れられるが100~200文字程度でよい
・Destination URL … 遷移先
・Ad image … 1200x627 pixelの画像を用意。FB広告と同じでよいです
・Headline … 画像の下に表示される見出し。200文字以内
・Description … 説明文。一部の利用者にしか表示されないのでIntroductory textやHeadlineと比べると重要度は低め。300文字以内

上述したとおり柔軟なターゲティングができる反面、FBの同様の広告フォーマットと比べてCPMはずっと高く出ます。

自分の場合、ターゲティング設定をほぼ同じにして同時期に行ったFB広告と比べてCTRやCVRは大差なかったのですが、CPMは5~7倍になりました。品質スコアや競合性の観点もあり得ますが、右ペインに表示される推計値を見る限りシンプルに広告枠としてFBより高いということでしょう。

精緻にターゲティングできるぶん質のいいリードが獲得できることは期待できますが、今回は質の検証に耐えうる予算ではありませんでした。残念😶

<テキスト広告>
テキスト広告はGDNなどディスプレイ広告ぽいですね。

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# 入稿素材
・Ad image … 100x100 pixelの画像を用意。かなり小さいのでシングルイメージ広告のリサイズではなく別で作った方がよい
・Ad headline … 見出し。25文字以内
・Ad description … 説明文。75文字以内
・Destination URL … 遷移先

<メッセージ広告>
この広告フォーマットが一番特殊で、広告というよりはメール配信ツールのような入稿方法になっています。コストもCPS(Cost per Sent)という1送信ごとの課金体系。

まず送信者を選びます。今回は自分でやりましたが社長や女性社員の名義で送るのがおすすめ

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次にメッセージ。カスタムフィールドを使えば送信先ごとにお名前のカスタマイズなどもできます。そのほか、ハイパーリンクや太字対応などはできますが画像は挿入不可です。

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# 入稿素材
・Sender … 送信者。広告アカウントと結びついていれば選択可能
・Subject … メッセージのタイトル。60文字以内。プレビューを見てもらうとわかるが、20文字程度で見切れるので最初の0~20文字が肝心
・Custom footer & Terms and Conditions … フッターを使いたい場合は記入。
・Call-to-action … 「今すぐチェック」「無料登録」など記入。20文字以内。
・Landing page URL … 遷移先

プレビューもばっちり確認できます。

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この広告を使ってみてようやく「たまにくる外人のお姉さんからの求人以外のメッセージはSponsoredだったのか…」と気づきました。

また、メッセージ広告は開封率がえげつない数字になります。グローバル平均で25%ほどらしいのですが、自分が実行したときは50%を超えました

メッセージ広告を作っている目的のほとんどがHiringで、カンファレンスの集客が珍しかったからかなと予想。送信元や見出しを変えたらもっといい数字になったかなと思います。

あとはFB広告のB2B利用だと鉄板のLead gen formも使ってみたらこちらに追記したいと思います✎


おわりに

自分の備忘録も兼ねて、Linkedin広告の始め方について書いてみました。これから始めてみようという方にとって少しでも参考になりましたら幸いです。

知見がほとんど出回っていない媒体なので、すでにゴリゴリ回している方はぜひ情報交換したいです。ご連絡ください👏

また、本稿では運用のPDCAの回し方や配信最適化のtips、実はめっちゃ使えるサブ機能、レポーティング etc…は書かなかったので、より詳細について知りたい方はTwitterFBでご連絡ください📧 

せっかくなのでLinkedinでも大丈夫です🙏笑


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Naoki Ito(LayerX/㈱銭湯ぐらし)
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