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ジュークボックスが鳴っていた時代

 「僕の昭和スケッチ」67枚目

67ジュークボックス

<「バターボールの思い出」画/もりおゆう©  原画/水彩 サイズF5>

仄暗いフロアでジュークボックスが大音量で鳴っていた喫茶店は、
「不良少年、不良少女の溜まり場よ」と眉をひそめる人もいた場所でした。

僕自身は、不良ではなかったと思いますが、僕らがよくかけていたのは、ビートルズのプリーズMr.ポストマンヘルプ、ショッキングブルーのビーナス悲しき鉄道員、ストーンズのペインティットブラック
皆お気に入りのナンバーでした。
当時、僕の記憶では3曲で50円(コーヒーが一杯100円の時代/高度成長期に浮かれる昭和40年代中盤)。

先に、「不良の溜まり場」と書きましたが、そう見えるだけで実際店に集まっていたのは、突っ張っていても心はシャイな普通のミドルティーンでした。少なくとも、大半はそうだったと僕は思っています。それが証拠に、喧嘩沙汰にでもなろうものなら皆クモの子を散らすようにいなくなったものです。

😋若い人の為に解説すると…
ジュークボックスというのはアメリカ生まれの自動演奏マシンです。曲を選ぶと電動アームが標的のEP盤をピックアップして、それをターンテーブルにセット、そして針が自動的にレコードに降りて曲が始まるのです。
そのルーティンを仲間と見ているのが、何とも言えずクールな感じでした。

思い出すと、今も8ビートが聞こえて来そうです…


*ジュークボックス
アメリカが発祥の地。1940年代から1960年代中盤まで人気が高く、特に1950年代に大流行。当時はレコードやプレーヤーが高価であり、特に一般的な黒人層には手に入れられないものであつた(1940年代中ごろ、アメリカで生産されたレコードの4分の3がジュークボックスで使われた)。
(Wikipediaより)


<この絵と文は著作権によって守られています>
(This picture and text are protected by copyright.)


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