人生をアップデートすることは、未知に遭遇し続けることなのかもしれない
「歳を取るごとに楽しんでいるね」
文の終わりに、白い歯を出したニコニコ絵文字が添えられている。母からのLINEだった。
私の成長を、1番近くで眺めている人からのこの言葉に、とても嬉しくなった昨日だった。
距離は離れていても、ほとんど毎日電話で話している母は、ありのままの、24年分の私を知っている。そんな母から見て、私は歳を取るたびに充実しているらしい。
小学2年生の時、担任からは控えめな子だねって言われていた。何の変哲もない平凡な中学、高校時代を経て、価値観がゆるやかに変化し始めたのは大学からだと思う。
そこで、何が新しい価値観を形成することになったのかを考えてみた結果、3つあったので、備忘録としてここに残しておこうと思う。
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1. 新しい人たちと出会った
生まれてから高校を卒業するまで、小さな田舎でのびのびと育ったから、新しい人物が突然ぶわーっと自分の人生に登場することってなかった。
そういう意味で、外国語大学に進学して目の当たりにした光景は、『異常』だった。
まず、和歌山県民しか知らなかった私は、キャンパスで47都道府県、ほぼ全ての人に出会った。
方言も違えば、高校時代の過ごし方も違う。そんな人たちがクラスにわんさかいることは私にとって、同じ日本人ではあるものの”異文化”だった。
入学してから人に出会う度、この子今まで出会ったことのないタイプだ...!って、いちいち衝撃を受けたりしていて、楽しかったな。
さらにキャンパス内では『飛行機に12時間くらい乗らないと会えない人たち』にも沢山出会った。
地球の裏側に住んでいたような人たちが、普通に大学のマクドで同じように寛いでいるし、授業をしてくれた教授のほとんどは、外国人だった。
そんな彼らによって繰り広げられるクラス。それは、発言した人、行動した人が褒め称えられる世界だった。
皆と違うほどよくて、自主的な姿勢を求めてくる、まるで今まで生きてきた環境とは反対だったので、最初は戸惑いまくり。
でも後にそれが心地よくなってくる。
ここで遭遇した人たちは、自分を表現するのが好きで、何よりも『自分らしさ』を大事にしている。いきいきとしていて、楽しそう。
私もそうなりたいと憧れたし、そんな環境に4年間いたから卒業する頃にはそうなっていた。以前より自分のことが好きになれた。
2. 英語を学んだ
英語を学んだことは、きっと人生で下した決断の中で、最もよかったことの1つだと思う。
出会い、会話をする人の数
出来る経験の数
読める本の数
感動する音楽の数
この世で触れられるエンタメの数が、桁違いに増えた。新しい世界の扉が突然パッカーンと開いた感じだ。その扉を開ける鍵が、世界共通語の英語だった。
ちょっとさっき話したことと重複してしまうかもしれないけど、英語を学んでから、全く違う文化のもとで育ってきた人と出会った。
そして、価値観に大革命が起きた。
新しい考え方が、次々にインストールされて、頭の中が大忙し。
今の自分のものの考え方はきっと、出会った人達からおすそ分けしてもらったもので出来上がっている。
だからこれからも、また移動することが可能になったら、色んな場所に行って、素敵な人に出会うことを続けたいなって思う。
3. 本をたくさん読んだ
本を読むようになってから、生きることが快適になった。
人の悩みはわりと共通している。人間関係とか、仕事のこととか、恋愛とか、皆あらゆることで日々、頭を悩ませている。
本を読めば、自分と同じことで悩んでいた人が、どうやってそれを解決することができたのかを知ることができる。
その解決策を、自分の悩みにも適応してみると、人生がどんどんいい方向に動いていった。
例えば、今の彼と仲良く遠距離恋愛を続けられているのは、恋愛にまつわる本を山ほど読んだからだと思う。
ざっくり言うと、パートナーとの関係とはこうすると悪化し、こうすると良くなるみたいな本をたくさん読んだ。それを実践すると、恋愛がとっても楽しくなった。
仕事の選び方で迷っていたときは、水野敬也さんの夢をかなえるゾウで
『正しい選び方は、自分がいくらでも続けられると思う、好きな作業を仕事にするんやで』
っていう文章を読んで、それからというものの、私の人生は、好きな作業を見つけるための冒険期に突入した。
このセリフに出会わなければ、今頃どうなっていたんだろう....。
本には、『うまくいった人』が試行錯誤してやっと見つけた答えが書かれてある。そこから学び、実践することによって、生きることが少しずつ上手になっていく気がする。
■共通するものは
この3つには共通点があるなって、ふと気付いた。
それは、人との出会いも、英語も、本も、自分がまだ知らない、未知のことを教えてくれるっていうことだ。
ということは、人生は『未知に遭遇し、学び続けること』によってアップデートされるのかもしれない。
お家にいても、未知の世界と遭遇する方法はたくさんある。本とか、映画とか...。
今だからこそできる方法で、新しいものに触れ続けたいと思う。
そう思った、2020年、5月はじめ。
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