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先生、あのね

「先生、ちょっとこっちに来て!あのね…。質問があるの。女の子に恋することはいけないことなの?」

今日、小学生の女の子はずっとそわそわしていて、教室からクラスメートが帰るのをまちわびていた。

ずっと、この質問をするのを待っていたのだ。


「いけないことじゃないよ。」

とだけ答えた。

すると、このことお母さんにだけは絶対にヒミツだからね!とわたしの小指を取って、ゆびきりげんまんして慌てて帰って行った。


ああ

これが大人になることの1つなのかなと思った。


純粋無垢な子供にまっすぐ質問されること。

そして、その答えが子供の考え方に大きな影響をもっていること。


わたしはまだまだ手探りで試行錯誤しながら生きている未熟なニンゲンだけど

彼女たちからは、物知りの大人に映っている。


子供の純粋な質問に、その場しのぎの適当な答えをあげてはいけない気がした。


視野を広げることをせず、間違った答えを与える大人になってはいけない。

そのためには広い世界を見続け

純粋に飛んでくる質問1つ1つに対して

よりよい答えをあげられるように学び続けなければいけない。


それは、なんだか義務というか、任務というか

いずれにせよ、果たさなければならないことのように思えた。


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