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2分で読める子育てエッセイ№759『珍しい宿題』

小3の息子に珍しい宿題が出た。

「この12個の見本の色と同じ色を、チラシや雑誌から切り抜いて隣に貼るのが今日の宿題だって」

息子がワタクシに見せたプリント。それはドーナツ型に配列された白黒抜きの色見本だった。

なんか懐かしい。

そう思いながらワタクシが読み終わった奥様雑誌を引っ張り出してきて、息子と二人でその中から色を探すことにした。


するとすぐに事件が起こった。

「これ赤だよね?」
と息子に言われた色がなんだか気持~ちピンク。


「次は青だね」
と言われたのは水色に見える。

雑誌と色見本を重ねながら比べてみると一目瞭然。

「え? ドンピシャで同じ色が見当たらないんですけど」


よくよく確認してみたら、なんだか宿題プリントの色見本全部が、顔色悪く白っぽい。

赤がピンクで、青がちょっぴり水色っぽい。黄色はオレンジ寄りだし、紫はこれなんていえばいい?

「ふつうこれと同じ色を探しましょう!って原色でしょ? これなんだかハッキリしないよね~」


プリンターのせいか、インクのせいか、気のせいか。
色選びに超難航した。


ところが、細かいことは全く気にしない息子。


扇型の貼る場所に、扇型の形に切る気は1㎜もない。
気ままに切った三角や四角はまだしも、名もなき形が多すぎる。それも大小バラバラで枠からはみ出す勢いでもお構いなし。

色も大雑把に同じ青系統だったら、
「同じだ! みつけた!」
と即OK。

なんど
「こっちの方が色が近くない?」
と言っても、決して首を縦に振らない。

挙句の果てには
「もうよくない? だって貼っちゃったもん」
などと言い出す始末。


いや、本人がいいというんだから、イイんだけど、
「もうちょっと遊べるよ? この宿題で」

ワタクシ粘ってみたものの、もうやり切った感100%の息子。

メッチャいい顔で
「はい! 終わった~」

とワタクシから宿題プリントを取り上げて、さっさとランドセルにしまい、ゲームの世界に戻って行った。



取り残されたのはワタクシのモヤモヤと、まだやりたかったなの未練。

その時ワタクシ、ハッとした。


もしかしたらこの宿題は、色の勉強かと思いきや「どんな性格なのか」を気付かせるテストかもしれない。


ひょーっ!







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