2分で読める子育てエッセイ№794『最後の一行のせいで』
ある雪の日、小6の娘が家に帰って来て、カワイクこうグチった。
「今日、氷点下だったでしょ? 体育館が寒すぎて、楽器の練習で上手く弾けなかった~」
その言い方がメッチャおもしろかったので笑っていたら、連絡帳を取り出しさらにこう訴えた。
「お母さん、全然信じてないでしょ? ほら、証拠はこれ!」
え? きれいな字じゃーん。
ところが、娘は連絡帳の最初の辺りを指さしてこうプレゼンし始めた。
「ほら、これが体育館で練習前」
ほうほう。やっぱりキレイ。
「寒い体育館で練習したあとに書いたのが、最後の一行」
そこには、別人かと思われるほどヨレヨレになった文字が力なく書かれていた。うわっ。納得。手がかじかんでる感メッチャ出てる~。
ワタクシ、その最後の一行を見たせいで、ぬくぬくで離れがたいストーブ前の一等席を娘に譲った。
仕方がない。ちぇっ。
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