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2分で読める子育てエッセイ№835『「悪くない」の同義語かも』

ある日、突然メッチャ激甘のものが食べたくなったのでワタクシぜんざいを作ることにした。黒糖も入れるのがワタクシ流。黒糖はコクがでるし味の存在感が抜群で気に入っている。

するともうすぐ中学生になる娘がワタクシにこんなことを訊いてきた。
「お母さん、ぜんざい作るの? 今回も黒糖って使う?」
ワタクシ隠し味になりきれない黒糖に満足してくれているのだと思って嬉しくなった。ところが予想を反して娘がスパッ!とこう言った。
「お母さん、私ね、黒糖の入ったぜんざい、今はちょっと苦手」

ひょーっ!
お姉ちゃん、黒糖すきだよね? そのままかじっているの見かけたよ? 
お姉ちゃんが好きだと思ってワザワザ黒糖を入れていたのに?
しかも「今は」って言った? お気遣い痛み入ります~。

「人が作るものに文句を言っている」と思ったのか、気まずそうにもじもじしているお姉ちゃんにワタクシこう声をかけた。
「ありがとう。好みって時期によって変わるから、これからも『今はこう』って自分の好みを教えてね。『ブーム』は去ったでもいいよ。危うく黒糖入りのぜんざいをドンドン、ドンドン作るところだった」

「味見サイズでちょこっとちょうだい」
というお姉ちゃんはおいしそうに全部食べて、いい顔でこう褒めてくれた。
「今回の小豆は、ほどよく豆が崩れていてメッチャおいしかった」

ほう・・・豆が崩れていたのが・・・好き? 
次も今回と同じように作ればいいよね・・・とワタクシコッソリと、おさらいをしているところでハッとした。だ~か~ら~それ! 続くと嫌がられるんだってば!
「おいしい」「これ好き」は「悪くない」の同義語かもよ? ワタクシ、またうっかり、変な思い込みをしてしまうところだった。

「お姉ちゃん、これ好きだったよね~」
の押し売りはダメ―! 


「また作ってね~」
という言葉を待ちなさい! ワタクシ。
反省。



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