2分で読める子育てエッセイ№757『来年は一緒に作ってみた方がいいかな・・・』
毎年時期になると、実家の父と母が干し柿の柿はないかと、あちらこちら探し回ってくれる。
「今年はね、いい柿が見つからないの。見かけたら連絡頂戴!」
こう連絡をくれるのも恒例行事。
「今年は小ぶりの柿で高かった~。去年のはもっと大きかったのに」
と、柿の評価も毎年恒例。
このあと両親が、しょうもない口喧嘩をしながらピーラーで丁寧に皮を剥いて、天気を気にしながら干してくれていると思うと、とってもありがたい。
そして
「たまには手伝わんかい」
と言う内容の連絡もあったりなかったり。
※
ある日、母から干し柿ができたから取りにおいでと連絡を貰った。
ちょうど休日のタイミング。
家族全員で実家にお邪魔すると、それはそれはおいしそうにふっくらとした「干し柿」が紐から下がっていた。
おいしそう。どれにしようかな。
各自、自分好みの大きさの干し柿を選んで
「いただきまーす!」
早速食べ始めたら小3の息子が、なんの疑いもなくこう言った。
「これ、皮剥いて」
その場にいた全員が耳を疑った。
「え?」
そんなみんなの不思議そうな顔をよそに、息子は言葉を続けた。
「さっきから皮を剥こうとしているんだけど、食べるところがちっちゃいの」
うそーん。
去年も食べてたじゃーん。干し柿。
ダンナが息子にこう言った。
「ほら、みんなを見てごらん。みんなそのまま食べてるよ?」
こんどはそれを不思議そうに見ている息子。
「このまま食べれる柿なの?」
念のために、柿の先にチョコンと残した柿の皮と、柿をつるすための枝の部分と種は食べられないよとレクチャー。
干し柿の文化、息子の代にしっかりと継ぐため、実家の両親には今後も毎年欠かさず「干し柿」を作ってもらおうと思った。
自分でやれ、と言われるので心の中で。
でも、来年は一緒に干し柿を作った方がいいかな。干し柿の正体を知っておくのもいいよね。
※
ちなみに息子が幼稚園の頃、アーモンドチョコとタコ焼きには
「種が入っている」
と言われ、ワタクシメッチャ驚いた。
驚きの三部作。
完成。
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