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2分で読める子育てエッセイ№757『来年は一緒に作ってみた方がいいかな・・・』

毎年時期になると、実家の父と母が干し柿の柿はないかと、あちらこちら探し回ってくれる。

「今年はね、いい柿が見つからないの。見かけたら連絡頂戴!」
こう連絡をくれるのも恒例行事。

「今年は小ぶりの柿で高かった~。去年のはもっと大きかったのに」
と、柿の評価も毎年恒例。

このあと両親が、しょうもない口喧嘩をしながらピーラーで丁寧に皮を剥いて、天気を気にしながら干してくれていると思うと、とってもありがたい。

そして
「たまには手伝わんかい」
と言う内容の連絡もあったりなかったり。


ある日、母から干し柿ができたから取りにおいでと連絡を貰った。

ちょうど休日のタイミング。
家族全員で実家にお邪魔すると、それはそれはおいしそうにふっくらとした「干し柿」が紐から下がっていた。

おいしそう。どれにしようかな。
各自、自分好みの大きさの干し柿を選んで

「いただきまーす!」

早速食べ始めたら小3の息子が、なんの疑いもなくこう言った。

「これ、皮剥いて」

その場にいた全員が耳を疑った。

「え?」

そんなみんなの不思議そうな顔をよそに、息子は言葉を続けた。

「さっきから皮を剥こうとしているんだけど、食べるところがちっちゃいの」

うそーん。
去年も食べてたじゃーん。干し柿。


ダンナが息子にこう言った。

「ほら、みんなを見てごらん。みんなそのまま食べてるよ?」


こんどはそれを不思議そうに見ている息子。

「このまま食べれる柿なの?」


念のために、柿の先にチョコンと残した柿の皮と、柿をつるすための枝の部分と種は食べられないよとレクチャー。


干し柿の文化、息子の代にしっかりと継ぐため、実家の両親には今後も毎年欠かさず「干し柿」を作ってもらおうと思った。

自分でやれ、と言われるので心の中で。

でも、来年は一緒に干し柿を作った方がいいかな。干し柿の正体を知っておくのもいいよね。



ちなみに息子が幼稚園の頃、アーモンドチョコとタコ焼きには
「種が入っている」
と言われ、ワタクシメッチャ驚いた。


驚きの三部作。
完成。





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