2分で読める子育てエッセイ№746『動画を観ている人をみる時間』
ある日、小3の息子がおもしろい動画を見つけたから一緒に観ようと声をかけてくれた。
「お母さんが好きな動画だよ。いま大丈夫?」
と、お断りしにくい誘い文句がなんとも言えない。
息子と一緒に観ていたら、画面の向こうからこう聞こえてきた。
「いまから隠れるからね~。はい! 目を閉じて」
すると、息子は言われた通り、目を閉じた。
「え? 動画なのに本当に目を閉じるの? でもワタクシこの動画が観たい」
バレたら息子に怒られそうなので、ワタクシ、画面と息子を交互にチラチラ見比べていた。
ところが、しばらくして息子が薄目で画面を見ていることに気がついた。
「観てるんかい」
でも、息子はズルをしているという罪悪感があるのか、しっかり目を開けずに薄目のまま。
それもウインクが下手な人みたいに、メッチャ不自然。
息子の涙ぐましい努力を見ている方がおもしろくて、動画を観ている人をみる時間になってしまった。
「はい! 隠れたよ~。僕どーこだ!」
と、また画面の向こうから声が聞こえてくると、すっごくいい顏で息子がこう訊いてきた。
「お母さん、答えわかる?」
まさかワタクシがばっちり目を開けていたことを1㎜も疑っていない息子。さらに、薄目を開けていたことがバレていないと思っている息子はとても素直な子。
かわいい~!
完熟親バカ100%を自覚した。
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