№49【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『さ、財布忘れた』
休みの日、小学生の子供たちは、ゲームが忙しいとお留守番。
仕方がないので、ダンナと二人で買い物に出かけた。
車で5分ほど走ったとき、ダンナがこう言い出した。
「そういえばさ~、宝くじ何等が当ったかな」
あ! これから行くスーパーには、宝くじ売り場があるはず。
「たしかお財布に入れたと思ったけど・・・」
カバンを見てワタクシ、驚いた。
「さ、財布忘れた」
こんどはそれを聞いたダンナが驚いた。
「お買い物行くのに、お財布忘れる人いるの?」
いるんです。ここに。
「リアル、サザエさん、初めて見た~!」
ダンナの言葉が、誉め言葉ではないことだけは確か。
そんな日に限って、車の中で飲む水筒も冷凍食品を入れる保冷バックもマスクも、なんだったら一番忘れるスマホですら忘れずに持っている。
「いつも忘れるグッズは全部揃ってるのに、よりによって財布だけ忘れる?」
とダンナにツッコまれ、ますますモヤモヤしてきたワタクシ。
「ぐぬぬ。いつか、その言葉ソックリそのままお返ししますわ」
きっとソックリ返す間もなく、忘れる。残念だけど忘れる。
その時ふと、サザエさんの「お魚くわえたドラ猫♪」の2番の歌詞が頭をよぎった。
「財布を忘れて~愉快なサザエさん」
ワタクシ、その時、ハッとした。
サザエさん、財布を忘れた失敗を、いままで他人事だと笑っしまってゴメン。全力で謝るのはきっと今。
でも、ワタクシそんなに人間出来ていないので、思わず力いっぱい歌詞に八つ当たり。
「愉快なわけないじゃ~ん! 歌詞変えて~!」
ちぇっ。
サポートありがとうございます! 迷わずお菓子を大人買いしますよ?怒りません? ありがとうございま~~~す ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ