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2分で読める子育てエッセイ№684『日記の勝負』

日記のお題探しが苦手な小3息子。

今日も今日とて
「何を書こうか・・・」
とぼんやりしている。

いやいや、書くこといっぱいあるじゃん。

土曜日は参観だったし、おばあちゃんも遊びに来てくれた。
日曜日は母が料理をしたくないと駄々をこねたので牛丼を食べに行った。
月曜日は参観の振替休日で、お姉ちゃんとゲームしたり、こうして母と15分で文章を書く競争をしている。

そういえば、突如「フルーツポンチを作ってみたい」と言い出したので、高い缶詰を買うハメにもなったよね?

ね?
こんなにいろんなことがあったのに、何もないって?


それは宇宙人に遭遇したくらい、ビックリ事件が無い限り、息子の日記には
「今日は、なにもない退屈な1日でした」
と書き続けることになるね。困ったな。


と思っていたら、息子がこう言い出した。

「こうなったら『ウソ日記』を書くしかない」

ちょっと待ったー!

その『ウソ日記』って、どうしょうもないときに書いてもいいよって先生に言われた、ワイルドカード。

こんなにたくさんあるのに? 今? 今なの? もったいなーい!


仕方がないので、ヒントになればと思いワタクシが書いた途中までの文章を読みきかせてみた。


すると、息子の目が光った。

「日記の勝負をしました、っていいね」

ホッ。
やっと書く気になったらしい。


でも、ようやく書き始めたと思ったら3分もしないうちに手が止まった。


「もうよくね? 3行も書いたよ?」


以下、息子の日記の抜粋。
「僕は日記を書くとき、いつもお母さんと勝負しています」


え? これ文章のイントロだよね。ここで終わりなの?

先生だって
「え? 日記で勝負ってなに?」
って思うよ? きっと。


下手したら先生から
「あれどういう意味ですか?」
って電話かかるよ。
やめて~。

文字が多い勝負なのか、おもしろい文章を書く勝負なのか、字をキレイに書く勝負なのか。その内容を書くように促した。

するとなんとか、かんとか、6行ほどの日記が書き終わった。

「どれどれ」

息子の日記を最初から読んでいたら、息子が冷静にこう言った。

「はい、15分。お母さんはまだ書き終わってないよね? それに僕の日記ばっかりのぞいてさ。僕が教えてあげてる感じだよね」


ちょっと~!

あんたがさっきから「勝負の『勝』ってどうかくの?」とか「のど乾いたからお茶飲みたい」とか言って邪魔するからでしょう!

そのときワタクシ、ハッとした。

もしかして、まんまと息子の作戦に引っかかった?
母の時間切れを狙う作戦?

ちぇ〜っ。











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