フランスワイナリー探訪(Achillee)
今日は昨日に続きストラスブール近郊、アルザス地方のワイナリー
2.Achillee
を紹介します。
このワイナリーはストラスブールから車で40分ほどの少し郊外にあります。
私はAirBnBで申し込めるツアーで行ってきました!
気さくなお兄さんが英語で案内してくれますよ!(私の時は残念ながら他のお客様がフランス人だったのでほぼフランス語でした)
建物はかなりモダンな造りで、壁と壁の間は藁が敷き詰められ、温度変化に耐えうる構造になっています。中もシンプルでかなりおしゃれな内装になっており、先進的なイメージを抱かせてくれます。
日本でいえば勝沼のMGVsのワイナリーなんかが近いイメージかもしれません。
このワイナリーは、以前はブドウの栽培のみに従事しており、2016年にワイナリーとしてこの建物を造り、ビオとビオディナミのワインの生産を始めました。
そのためアルザス地方のワイナリーとしてはかなり新進気鋭だと言えます。
ワイナリーはガラス戸一枚でテイスティングルームと仕切られています。
その中は空調もなく、タンクに温度管理機能があるだけという状態でしたが、それでも壁の断熱素材のおかげで、地下のような温度管理ができるのだそうです。
樽は大小さまざまなものがあり、大きいものはリースリングやゲヴュルツトラミネール、小さいブルゴーニュサイズはピノノワールやピノグリなどに用いているそうです。
ちなみに写真の樽は中古で買い付けたもののため、いろいろなワイナリーの装飾を見ることができるとのことでした。話をしてくれたのは製造の方ではなかったため、突っ込んだ話は聞けませんでしたが、ワイナリーとしてのスタイルはかなり好みでした。
そしてテイスティングしたワインがこちら。
ラベルデザインもかなりモダンでクールです。
泡のクレマンから始まり、リースリング、ピノグリなどを試飲してきました。
個人的に面白かった銘柄は
Alsace, Riesling, Gewurztraminer/secの三種類でした。
Alsaceは50%シルヴァーナーで、残りはアルザスの品種をアッサンブラージュしたと仰っていました。
これはデイリーワインとしての立ち位置なのですが、ゲヴュルツトラミネールの主張から黄桃やライチ、ほのかな苦みが感じられ、さらにはリースリングの酸、香りではハチミツや、ミネラル感などもあり複雑味がありました。
これは値段が10ユーロと安くはありませんが、日本ではこの値段では飲めないなぁというのが第一印象でした。
次にリースリングですが、こちらは単一品種で数か所の畑のものをアッサンブラージュしたもの。
砂質、粘板岩、花崗岩からなる土壌が各々酸、ミネラル、フルーティーさを与えていると言っていました。
その味わいはリースリングのお手本のようなスタイルで、ペトロール香に加え、酸とミネラルが安心感のあるバランスを保っていました。
また香りに関しては桃やライチのような果実から、ライムといった少しグリーン柑橘まで感じられ、奥行きを感じました。
最後のゲヴュルツトラミネールは無濾過かつ亜硫酸無添加という攻めの姿勢がかなり面白かったです。
香りはバラや、グリーンオリーブ、ユーカリのような感じがあり一般的な同品種のワインからは一線を画すものでした。また苦みや酸も強く、ハッカキャンディーのようなイメージすら抱かせるワインでした。
こういったワインは普段自分では絶対に買うことはないので非常に興味深かったです。
その他にも藁干ししたぶどうから作るドライワインや、梅から作られたリキュールなど面白い試みがなされているワイナリーなので、日本に入ってきているかはわかりませんが、見かけることがあればぜひトライしてみてほしいワイナリーでした。
ワイナリーのHPはこちら
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