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おれとぼく

ドアを開けてみると、、そこは真っ暗だった

「おーい、誰かいないのかい」
「おーい、おれはここだよ」
「おーい、おーい、、」


返事はない

聞こえるのは自分の声だけだった

「おーい、おーい、、」

.

.

.


しばらく歩いてみると

遠くの方にだれか縮こまって座っている

「どうしたんだい?きみ」

『話しかけないでおくれ』

「ここでなにしてるんだ?」

『ひとを、待ってるんだよ』

「だれを?」

『おとなになったぼくをさ』

「だれなんだ?それは」

『みちるっていうんだ』

「それ、おれと同じ名前だ」

『ほんとうかい?きみはどこからきたのさ』

「広い原っぱの上にあるちいさな青色のおうちから来たんだ」

『それはぼくのおうちだ』

「何を言ってるのさ、おれのおうちだ」


『。。。』


「。。。」


『そうか!きみがおとなになったぼくだったんだ』

「おれが?」

『そう、きみに伝えたいことがある』

「なんだよ」

『いま、夢を叶えられないでいたり
毎日に文句があったり
悲しいこと怒れることがあるのは
周りのせいではないってことさ』

「おれのせいってことか?
それはどうしてなのさ」

『ぼくのせいでもない
ただぼくが小さいときに経験した
悲しいこと怒れることが
おとなになってからも
誰かに、なにかに、映し出されて出てくるんだ』

「そうか、小さいときの記憶が
いまのおれの世界を作ってたんだ。」

『もう大丈夫だよ
ぼくは、おとなになったぼくと友だちになりたい』

「おれは、小さいときのこと見ないようにしていた」

『見るのが怖かったんだよね』

「うん、そんなおれのこと
だめなやつだと思ってた」

『そんなことないんだよ』

「まさか、おれがおれに助けられるとはね」

『いつも頑張ってたねいつもありがとう
これからもずっとそばにいるよ』

「おれこそ、いつもありがとう」

『ともだちになってくれるかな』

「もちろんさ!」

『またいつでも会いに来てね』

「またすぐにね」

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目を開けると

いつもと変わらない部屋

でもそこは
いつにもましてキラキラして見えた

🐿️🦌🛖


※瞑想(インナーチャイルドを癒す力)
ちいさいころの自分に声をかけてあげると、こころが軽くなったり、価値観が書き換えられて見え方が変わったりする。



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