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脳卒中者の歩行における足関節と膝関節に対する短下肢装具の関係

こんにちは!
理学療法士をしているyukiです。

今回紹介する論文は短下肢装具についてです!

脳卒中者に、短下肢装具を処方する機会は多いと思います。

その時に、機能性や運動学的な視点からの歩行分析、装具処方に至っていますでしょうか?

本日の論文は、それらの臨床解決に繋がる論文になると思います!

今回は特に膝関節と足関節に着目がなされています。

では、
本日の論文はこちら↓


この論文についてです。
掲載雑誌:Clinical Biomechanics, 2017
Impact Factor:1.624

では早速、まとめていきます!

はじめに

短下肢装具(以下、AFO)は、下肢関節の動きを調整するモーメントの生成を行う。

受動的にモーメントを生成するAFOは、一般的に臨床でよく用いられるが、能動的にモーメントを生成するAFOも開発されている(Sawicki GS and Ferris DP, 2008)。

足部の底屈運動に抵抗するAFOのモーメントは、内部背屈モーメントを補正し、背屈運動に抵抗するAFOモーメントは、内部底屈モーメントを補正する。

先行研究では、
足底屈運動に抵抗するモーメントを生成するAFOが、脳卒中後の足関節と膝関節の運動学と運動学的な要因に影響を与えることを報告(Kobayashi T et al. 2015)

ただし、床半力計による足関節モーメントに対する
AFOモーメントの寄与は定量化されていない。

足関節モーメントは、解剖学的足関節モーメントとAFOモーメントで構成されている。
したがって、これらの歩行中の足関節と膝関節の動きを調節するために、AFOがどの程度貢献されているかはまだ不明である。

歩行中のAFOモーメントの定量化は、AFOの機械的特性を分析するために、関節部にロードセル(荷重を電気信号に変換する装置)を取り付けることにより、間接的または直接的に行うことができる(Kerkum YI et al. 2015、Yamamoto S et al. 1993、Kobayashi T et al. 2016)。

脳卒中後の歩行を支援するため下肢関節の動きを調節するために必要なAFOモーメントを明確にすることは、AFOを設計する基準を提供する上で重要である。

本研究の目的

脳卒中後の歩行中の足関節と膝関節の関節の動きを調節するための
AFOモーメントの寄与を定量化すること


対象と方法

対象者:脳卒中患者10名(年齢;56±11歳、体重;99±17kg、身長;1.76±0.11m)
対象者属性:
1. 脳卒中後少なくとも6ヶ月経過している方
2. 片側の四肢病変がある方
3. AFOを使用して歩行補助具なしで、トレッドミル歩行が安全に可能なもの
より詳細な対象者情報はKobayashi et al. 2015に記載。

歩行分析
・8つのセグメント(2つフィート、2つのシャンク、2つ大腿部、骨盤、頭・体幹・腕、)を設定され、頭、体幹、四肢の反射マーカーが配置され、どう分析が行わた。
・マーカーは、AFOに直接配置され、4つのマーカーで動きの追跡が行われた。
・各対象者は安全にためにハーネスをつけられて、AFOを装着した状態でトレッドミル歩行を行った。
・トレッドミルは、個別に合わせた快適な歩行速度(0.15〜0.27 m/s)に設定され、対象者は4つの異なるレベル(S1~S4)で設定されたAFOを使用して歩行を実施。
・AFOの関節部分は様々なバネを使用して底屈モーメントに抵抗するように設定され、S1レベルではAFOのバネによる抵抗は全く行わずに、これをベースラインに設定した。
・参加者は、データを収集する前にトレッドミル上を歩き順応期間が設けられた。
・歩行データは、Vicon Nexus 10 カメラモーション分析システムとBertecトレッドミルを使用して、AFOを装着による影響をデータとして収集された。
Vicon Nexusについて:https://www.vicon.com/software/nexus/?section=downloads


データ分析
・Visual 3Dは、歩行データの後処理に使用された。
・麻痺側の足関節と膝の角度と5つのステップのモーメントを平均にして、各参加者の歩行サイクルを正規化した。
・各スプリングのレベルでAFOの機械的特性は、機器を用いて定量化された(Gao F et al. 2011)


統計解析
・一元配置分散分析
・多重比較法(ボンフェローニ補正を用いた事後検定)
・統計解析はSPSSバージョン19で実施され、有意水準は0.05とした。


結果

3-1. 歩行サイクルのAFOモーメント


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2,252字

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