脳科学的にストレスを感じやすい人の特徴
普段、子供の治療に携わっていて感じることですが、
ちょっとしたこともストレスを感じやすい方はもしかすると、本質的に下記に原因があるかもしれません。
本日の内容は文章で臨床的に感じていることを書き連ねたもので、コンテンツへのこだわっていませんのでご了承ください‼︎
では、早速ですが、
僕はいわゆるグレーゾーンと一般的には表現されるような子供達の治療や教育も行っています。
彼らの多くは、集団にうまく入ることができなかったり、言葉が遅れたり、運動がうまくできなくて自信がないことから様々なコミュニティに混ざることが難しい場面を多く経験します。
その中で、感覚が過敏もしくは鈍麻とされる症状を持っている子供達がいます。
そのような基質を持っている子供は、何かに触れることを嫌がったり、汚れたりすることを嫌がるなどの特徴を持っています。
当然ながら否定的な見方ではなく、全ての人が何かしらこのような特性は持っていますので、僕は個性として捉えていますが、
上記のように感覚が過敏な子供達を見てて、最近、僕がよく考えることは、
このような悩みを抱える子供達がこのまま大人になったらどうなるだろう?
ということを想像します。
最近は、この手の症状に対する治療や教育の場が増えてきてはいますが、何も治療を受けない状態と治療を受けてきた子供では、大人になってからの反応が大きく異なると思っています。
恐らくですが、大人になると体性感覚の部分は割とごまかしが効くようになります。要するに、何かを触ることを極端に嫌がったりすることは無くなります。
なぜかと言うと、大人になるにつれて、脳の中で様々なことを抽象化できるからです。
野球で例えると、
触ったことがなくても、ボールってこんなもの、バットってこんなものと理解ができてしまいますね。
人は予測ができることを不快に感じることはほとんどありません。
では、本題はここからです。
何が問題になるかと言うと、感覚が過敏な子供達の多くは、”何かを感じ取ることに対しても敏感であることが多い”と感じます。
つまり、人よりもストレスを感じやすいのでは?と推測しています。
ストレスはご存知の方も多いと思いますが、体に対して適度であれば良いですが過剰になると有害です。
なぜ、有害かは簡単にですが下記の記事でもまとめているのでご参照ください。
先に伝えた通り、感覚が過敏な子供は人との距離感やコミュニケーション(やりとり)、身体感覚に非常に敏感です。
敏感でありながら、感覚の統合ができていないとその距離感などをうまく掴むことができません。
ご周知のことですが、体性感覚情報はただ単に触れる、その感覚が何かということだけでなく、その物体との距離感も認知します。
つまり、この体性感覚情報をうまくコントロールできていない人は、他者との距離感や物との距離感のつかみ方まで下手になります。
日常ではどのようなことが起こるかというと、人との距離感が掴めないから近寄りすぎる、もしくは距離的に離れすぎてなかなか関わりを持てない、仕事を任された時にどの程度で手を引いて、どの程度はする必要があるのか、など事柄との距離感が掴めないとなってしまいます。
しかも、このような特性を持っている子供の多くは、そのストレスがどういったものなのか、を理解することも難しいです。
つまり、大人になって何にストレスがかかっているのかということを本質的に掴めない場合の方が多いことを意味します。
ストレスを感じやすい上にどんなことにストレスを感じているのかが分からないとなると、対処のしようもないですよね。
それらのことから、子供の頃から感覚に対する受け入れ方を学習したり受け入れることは必要なことだと考えています。
極端にいうと、このストレスコントロールは生命維持に関わるとすら思っています。
どういうことかというと
感覚が過敏
↓
ストレスを感じやすい(感受性が高いため)
↓
ストレス耐性ホルモン過剰分泌(糖質コルチコイドの過剰活動)
↓
生活習慣病(肥満や動脈硬化)
↓
3大疾病の確率増加(がん、脳卒中、心筋梗塞)
↓
死亡率増加
に繋がることを予測しています。
そのため、子供の頃から感覚の受け入れ方、識別をする特訓、その性質は何がもたらしているのか
などを認識する能力が必要であると感じています。
近年は集団に混ざることが難しい子供達、個別でのやりとりが必要な子供達が増加傾向にあると言われています。
今回の記事は子供の時の経過から人生観まで関係することだと個人的には思っています。
一方で、お気づきの方もいると思いますが、彼らの強みは”気付けること”です。
これは、仕事においても非常に重要な能力だと考えています。気づきがあれば事前にどうするべきかと対応ができるのもこの手の方の強みです。
つまり、気付ける方は気づかないようにすることもできます。
すなわち、ストレスを自分でコントロールしたい場合、「あっ」と思った事を流せばいいです。
気づいてしまった、を気づかないふりをする、こうするだけでもストレスのコントロールはしやすくなります。
ここまでで、感覚過敏の特性を持っている方は、
1. 識別系の感覚を高めていくこと(系統的に)
2. ストレスに気づかないようにすること
これだけでも随分と感覚特性をうまくコントロールしやすくなると思います!
この体性感覚の仕組みについては別の記事で医学的な内容をまとめていきたいと思いますので、是非そちらをご覧ください。
では、今日はこの辺で!
yukiでした‼︎
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