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久々に恋に落ちた

アラサーになって
人に恋をすることなど、非日常。

けれど
私は久しく恋をした...

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30年も生きていると

男性に恋をする事も減ってくる


私の日常に足りないモノは

恋らしく、久々に出会いを求めていた


ある日、男性に
出会えると聞いていた
銀座のバーへ立ち寄ることにした



19時 入店


1時間ほど経過して

3人と話をしたが

いまいちこれといって

好みの男性はいなかった



そんなすぐには

難しいのかと恋をするにも

相手がいない目の前の壁にぶつかりそうになる
 



私が彼を見かけたのは4人目だった



3人目の方と話し終わって、

化粧室から戻った際に

隅の方で座っている

1人の男性に目が止まった




はっきり言って

銀座というのに

そこまでオシャレではない




服装もスーツではないが、

清潔感は感じられるスタイルだった





都内でこのタイプの服装は

大体広告系やITだろうが、

そこまでファッションに

気を使ってはいない様子だった








ウィスキーのグラスを傾けて

飲んでいる仕草は遠くからでも

手が綺麗なのと顔はよく見えないが

シルエットが気になった




近づくと

彼の横に置かれた

少し綺麗めの皮のトートバックが目に入った




彼はニコッと微笑み

心地の良い声で「こんばんは」と

私の好きな優しいトーンで挨拶をしてくれた




カウンターには

外した眼鏡が置いてあり、

30分ほど一人でウィスキーを

飲んでいたようだ



彼 「僕、あまり話すが得意では無くて、、」

彼が少し照れながら、口を開いた

目はぱっちり二重とかではなく、
どちらかと言うと優しい目をした人




笑う時に目がなくなる人だ





私は彼が気になった



東京に上京して、

派手でお金持ちを好きになると訳でもなく、

案外地味な男性を本気で好きになるなんて

現実にもう1人の私は鼻で笑いそうになる



ちなみに私が言うのも何だけれど、

こういう男性は

自分が容姿では勝てないのを

知っているので

中身(優しさ、気配り)がすごい。



だから結果的に女性には困っていないのだ



一年に一度あるかないか

という確率で出会う私が一方的に気になる人




話していてすごく

好みや性格や好きな物が合う人




会話の最中に

彼から香る落ち着いた心地よい香り





柔軟剤なのか、香水なのか




フェロモンのような香り





この空間がいつも堪らなく愛おしい




あっという間に

1時間ほど話し込んでしまい、

その日はこのまま帰ることにして

連絡先だけ交換してその場を去った







私は一瞬で彼を好きになった




けれどこの場合、

私が言い寄って

上手くいった試しがない



決めつけるのは

あまり良くないが

実際、結末は同じなのだ




けれど、

終わりなら終わりでいいし

好意を伝えるのが苦手な私は

今回はタイミングがあれば

気持ちを伝えてみようと思った


翌日、彼とご飯の約束をした



【翌日】

ミッドタウン前で待ち合わせをして、
近くの創作料理屋へ入ることになった


彼が卵料理を好きなことを知った


彼がハイボールを好きな事、

ワインも飲める事も知った



お店を出てしばらく歩くことにした

最近は夜になると風があって心地よい



しばらく歩いていると

彼が右手を出して

手を繋ぎたいと言ってきた



手を繋ぐ、、、?




あれ?

手を繋ぐなんて何年振りだろう



本当に何年振りだろう



私は男友達が多い、

キスやSEXも何度もしているというのに

手を繋いで道を歩くことはしていない



手を繋ぐなんて

すごく簡単なことなのに

まるで学生に戻ったみたいだった



手を繋ぐくらいとか思う

かもしれないけれど、

何だか久々に胸キュンした日




私、好きな人が出来ました











—あとがき—

その日の夜、

私は気持ちを伝えたが

彼から返事が来ることはなかった 




私は寧ろ清々しかった




何故なら

曖昧な関係が続いて

後々、後悔をしたり

好きな気持ちがこれ以上

大きくなる前に知れて良かった



忙しいからとか、

携帯のデーターが飛んだからとか

そんな変な理由を考える事もしない




連絡が来ない = 気持ちはない




短い時間ではあったけれど

久々に恋をした気分になりました



ありがとう。




その数日後、

彼のキヲクを消すかのように

私はイケメン男子くんと一夜を過ごした




一度、切り替えることを

知った私はまた一回り強くなっていた。



そうだ、次へ行こう。










お洒落なカフェで 刺激的な記事を書きたい☕️