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「小説投稿サイトで有利なスキル」を育成する

「習作」を通して苦手を克服し、新たなスキルを獲得する(&新たなジャンルを開拓する)…というのを前回の記事で書きましたが…

せっかくなら「自分の活動にプラスになるスキル」を育成できた方が「お得感」がありますよね?

実際に自分も「こんなスキルを持っていた方が小説投稿サイトでは有利なのでは?」というのを考察し、小説執筆をしながらの育成を試みています。

習作もいくつか書いていて、サイトやブログに載せているものは全く別方面でのスキル育成を目指していたりします。
「小説投稿サイトに有利なスキル」を意識して書いているのは、アルファポリスさんに載せているコチラ ↓ 。

■一定のペースで「連載」するスキル

小説投稿サイトというものは、基本的に「単発の作品」よりも「長期連載作品」の方がポイントの上でも順位の上でも有利です。

ただし「完結ブースト」等の影響で完結直後の作品が一時的に上位に上がることはあります。
ただ、大概は「一時的」で終わってしまう現象なので、目指すべき「人気」の形とはちょっと違うのではないかと…。

さらに言えば「毎日投稿」(下手するとそれどころではない頻度での投稿)をしている人が上位を獲りやすい傾向があります。

執筆には個々人のペースがあるので、個人的に「毎日投稿」は全くオススメしません。
戦略的に有利というのは分かるのですが…作者の環境・筆の速さによっては過労に繋がり、健康を害しかねないため「オススメしません」というより「オススメできません」というスタンスです(健康を過信して無理すると本気でマズいので、そこは本当に気をつけてください!)。
毎日投稿できたとしても、あくまでそこは「スタートライン」で、必ず上位になれるというわけではありませんし…そもそもソレは「サイト内」でしか通じない戦略で、書籍化して「サイトの外」へ出てしまえば意味の無くなる戦略ですので、そこをススメて「みんな仲良くブラック労働しようぜ!」にしたくないんですよね…。

毎日投稿ができなかったとしても、たとえば毎週「同じ曜日」に更新するなど、一定のペースで「定期的」に連載を続けた方が読者がつきやすく、様々な面で「有利」です。

…ということで、まずはそんな「定期的な更新」が自分にできるかどうかを試してみました。

自分の場合は、平日は普通に仕事があります(残業も普通にありますし、土曜出勤も普通にあります)ので、そことの兼ね合いも見てみたくて、まずは「週一連載」から始めてみました。

ついでに、小説投稿サイトというものが、本当に投稿の「頻度」で順位やポイントに差がつくものなのか…というのを見てみたかったのもあります(←他者様の戦略記事を読んで知っても、すぐには鵜呑みにせず自分で検証してみるタイプです)。

最初の数話だけはストックに余裕があったこともあり「1日おき投稿」などしてみましたが、「毎日投稿」のような効果は出ませんでした。

その後「スピンオフ」の短編を1週間ほど毎日投稿したら、そちらはだいぶ効果が出ました。
やはり効果は連載中のみでしたが…。

「毎日」でないなら、1日おきだろうと週1だろうと、頻度はどうでも結果は変わらないのかも知れません。(←これはサイトにもよるかも知れませんが…。)

自分の場合、当日に急に残業になることも多々あるため「遅くとも前日までには本文のPC清書まで終えておく(当日はUP作業をするだけの状態にしておく)」を目標にスケジューリングしていました。

ちなみに自分はアナログのノートに手書きで下書き→PCで清書(ルビ振り含む。一旦テキスト文書で保存)→テキストファイルからコピペでサイトにUPという手順で作業しています。
手書きを挟むのは「二度手間」感もあるのですが、残業で疲れて帰宅すると自宅でPCを開く気力が無いことも多いので、アナログ作業の方が地味に心身に優しかったりします。

定期的な小説更新作業を続けていると「だいたい○日目に××の作業までを終えて、△日目に●●まで進めておく…」といった感じで、執筆スケジュールの感覚がつかめてきます

…まぁ、急な残業の増加でせっかくのスケジュールがグッチャグチャにされてしまうことも多いのですが…。
勤め人は本当に、そのあたりの本業と執筆作業の兼ね合いが難しいですよね…。
もっと上手くリスケできるようになりたいものです…😅

ちなみに「非・毎日投稿で始めた小説を、途中から毎日投稿に切り替えてみたらどうなるのか?」というのも少し試しているのですが…

予約投稿のやり方をミスして「最近更新された小説」のコーナーに作品が一切載らない状態で1ヶ月続けてしまったためか、効果はそこそこでした(予約投稿を使っていてもスケジュールギリギリだったので、再チャレンジする気にはなれません…)。

ですが、逆にそれでも「お気に入り」が微増したのが、謎ながらもありがた過ぎでした。
一応更新するたびにブログとTwitter(現X)で情報を出していたので、そこから来てくださった方がいらっしゃるのでしょうか…?

■ページ終わりに「ヒキ」を作るスキル

小説がヒットするまでには6つの壁が存在し、そのうちの1つが「継続の壁」だというのは、過去記事でも触れましたが…

読者に小説を「読み続けて」もらうために必要なのが「次のページを確実に読ませるスキル」…すなわち「ヒキを作る」スキルです。

蛇足ながら説明すると、ヒキとは「ページ終わりに『続きが気になる状態』を作りだすこと」です。

海外では「クリフハンガー」と呼ばれます。
登場人物が崖からぶら下がった場面で終わり「さぁ、どうなる!?」な状態…ということですね。

マンガ等でも「こんな気になるところで来週まで待たされるのか!?」という状態で終わることって、よくありますよね?

あの感じを小説のページ終わりで上手く盛り込むことができたなら、読者に「読み続けてもらえる」可能性が高まります。

…とは言え、最初は「キリの良いところでページを終わらせる」ことも難しく(下の項目で書くスキルとの兼ね合いもあり、余計に…)、なかなか「ヒキを作る」どころではありませんでした…。

ただ、書き続けていくうちに「ヒキを作るコツ」は掴めました。

それはズバリ「起承転結」の「転」でページを一旦切る、ということです。

自分は物語全体の起承転結だけでなく、ある程度のまとまりごと、各章ごとにも細かく起承転結的な「メリハリ」をつけています。

…で、その細かな起承転結を「結」まで持って行かず、「転」の時点でページを終わらせるのです。

(次ページは「結」から始まり、次の起承転結へ移行します。)

「結」まで書き終えてしまった方が作者的にはスッキリする…ということはあるのですが…

そこをグッと我慢して、次回に持ち越します。

過去記事にも書いていますが、コレ、なにげにモチベーションの維持にも役立ちます。

「結」を残した状態だと、作者的にも「せめてアレを終わらせねば」と書かざるを得ない精神状態になりますし…

「結」というのはだいたいの場合、作者的に「書きたいシーン」であることが多いので(少なくとも自分はそうです)、そこから作業を始められると、自然と気分がアガるのです。

■各ページをだいたい同じボリュームで統一するスキル

これは「絶対に必要」というスキルではないのですが…

あると格段に「デキる作者」っぽさが出せるのが、「各ページをだいたい同じくらいの文字数で統一する」スキルです。

1ページを何文字でまとめるかは作者の自由ですし、1章を改ページせずに1ページで書いて○万文字という方もいれば、数百文字くらいで細かく刻んでいく方もいますが…

大切なのは、各ページの「バランス」です。

あるページは「大ボリュームで読みごたえガッツリ」なのに、別のページは「小ボリュームであっさり終わり過ぎ」だと、なんとなく「バランスが悪い」感じがしますよね?

あるいは、それまでのページが「そこそこ読みやすい文字数」だったのに、あるページだけ「やけに長くて飽きてしまう」というのも、良くないですよね?

…とは言え、クライマックス等の重要シーンは長くなりがちなものですし、シーンごとのバランスも作者・読者ごとに好みがあり「絶対」ではないのですが…。

自分の場合は「1ページあたり2000字台でまとめられるスキルが欲しい」ということで、そこを目標に執筆しています。

(そこで「2000字台」を選んだ理由は、かつてnoteの他者様の記事に「読者が飽きずに読める丁度良い文字数はだいたい2000文字」という感じの内容を読んだことがあるからです。)

これも初めのうちは、なかなか難しく…

最初は「2000字台で切ることはできたものの、ヒキも何もないヘンな所で切れてしまった」感じになりました…。

(上にも書いた通り、自分はノートに下書きしてからPC清書でUPしているため、実際に投稿を始める前はノート何ページ分が2000字台にあたるのかも分からず、かなり行き当たりばったりでした…。)

その後も、2000字台に「あとちょっと」で足りなかったり…

2000字台に収めるために入れたかったシーンを後回しにしたり…

逆に2000字台の尺を稼ぐために無理矢理ボリュームを増やしたりと、感覚が掴めるまではかなり苦労しました。

(一旦「掴めた」と思っても、別の部が始まると「プロローグだけで2000字稼ぐのムズい!」となって失敗してしまったり…。)

感覚が掴めてくると「下書きノートのこのあたりまでは尺を気にせず書いてOK」「このあたりのラインまで来たら、そろそろページの締めに入ろう」というのがだんだん読めてきます。

■ゼロから作品を生み出すスキル(新作のアイディアをバンバン出せるスキル)

小説投稿サイトに小説を投稿しよう、となってまず思ったのが「ゼロから作品を生み出してみよう」でした。

なぜなら、小説投稿サイトは1作目からヒットが出るとは限らず、むしろ「読者にウケそうな作品を数打って、実際にウケたものを育てていく」作者も多いからです。

過去記事にも書きましたが、小説投稿サイトは開設から年月が経てば経つほど(作品数が増えるほど)「見出されるのが難しく」なります

クオリティーが高い作品を1作書き上げられれば安心という世界では、決してないのです。

そして「読者に見出されるまで作品を出し続ける」ためには、「作品を生み出し続けられるスキル」が必要です。

「たとえアイディアのストックがなくなっても、ゼロから作品を生み出せるなら『書けなくなる』ことはないのでは?」…そう思い、そのスキルを育ててみたくなったのです。

ついでに「どうせゼロから挑むなら、これを機に初めて異世界転生モノにチャレンジしてみよう」となりました。

厳密には「ゼロ」と言うよりは「脳内に眠っていた、使い道の無さそうな断片的な記憶やアイディア」を引っ張り出して、ふくらませて、パズルのように組み合わせて何とか形にしていった感じです。

たとえば「昔、兄弟でRPGツ○ール使ってドラ●エ4を再現しようとしたな…」ですとか「序盤で訪れていた城の檻の中の宝箱に、ゲーム後半で役立つアイテム入ってるの、なんかエモいな」ですとか…

「学生時代に好きだったラノベヒロインは、一見横暴なくらいに『我が道を行く』タイプだったな…」ですとか「学生時代に友達と話してた自作小説のアイディア(←結局書けてはいない)って、こんなだったな…」ですとか…

そんな「幼い頃のRPGの良き思い出」や「学生時代に好きだったもの」が、ごちゃ混ぜカオスに結びついて、気づけば1作分のアイディアが出来上がっていました。

ちなみに「学生時代」から好みを拾っているのは、作品のターゲットを中高生くらいで想定していたためです。
実際投稿を始めてみたら、サイトのコア読者の年齢層が想定よりだいぶ高そうで「あっちゃー」となったのですが…。

この「断片的なアイディア(記憶)を組み合わせて1つにまとめるスキル」は「作品を作る」だけでなく「既に書いている作品の今後の展開を考える」ことにも役立ちます。

下手すると、この作品を通じて獲得したスキルの中で一番「使える」スキルかも知れません。

■育てたいが難しい「前情報のインパクト&キャッチ―さ」

上で「実際に育ててきたスキル」を紹介してきましたが…

実は「育てたいが、思うように育てられていないスキル」もあります。

それがズバリ「前情報インパクトを持たせるキャッチーにするスキル」です。

前情報とは「小説を読む」に読者の目に触れる情報――つまり「タイトル」「あらすじ(作品概要)」「タグ」等です。

本文のクオリティーをどれだけ上げようと、実際に読者に1ページ目を開いてもらわないことには何も始まりません。

前情報の時点で「回れ右」されてしまえば「それまで」なのです。

しかし、なぜそのスキルを育てられていないのかと言うと…

スキルを育てるには「数をこなさなければならない」のに、「作品を数多く投稿すること」ができていないからです。

うっかり長期連載にしてしまったため、合間にちょこちょこ短編を上げるくらいしか「練習」ができていません。

別の投稿サイトではSSを数多くUPしていますが、エンタメ寄りではなく文芸寄りの作品のため、前情報のキャッチーさはあまり追えていません。

あと、単純にタイトル付けや「あらすじ」が苦手過ぎるというのもあります…。

どんなに中身を頑張っても、読者によっては前情報の時点で切られてしまいますので、本当にここのスキルはもう少し何とかしたいところなのですが…😅

「小説投稿サイトに有利」とは少しズレてしまいますが、他にもいろいろスキルアップは図っています。
過去記事にもちょこちょこ載せていますし、そのうちまた別記事にもまとめていく予定です。



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