見出し画像

「習作」は基本、「縛り」をかけて書く。

小説執筆スキルをUPさせるため、習作実験的な作品を書くことがよくあるのですが…

その場合、必ずと言って良いほど「目標」を作ります。

たとえば「純恋結晶(略)」や「青春断片(略)」などのSSシリーズは、元々「SS短い小説)を書けるようになる」ことを目標に始めたシリーズなので「10分以内で読める」という「ボリュームの制限」を設けています。

(読書の速さは個人差があると思いますが、だいたい各投稿サイトさんで出している読書時間目安が「10分以内」になるよう設定しています。)

何らかの「目標」を設定して小説を書き上げることで、たとえば「SSを書くスキル」「歴史小説を書くスキル」という風に、ひとつずつ小説執筆に関わるスキル獲得していくわけですが…

「目標→達成」と考えると、堅苦しく、つまらなくなってしまうので、自分は基本「ゲームの縛りプレイ」だと思って取り組んでいます。

わざと「制限」をかけて難易度を上げ、目標達成までの過程を「ゲームのように楽しむ」のです。

…こんな感じで、何事も楽しんで取り組もうと「工夫」してしまうので、気づけば「縛り」をかけること自体が楽しくなって、どんどん別の縛りをかけ始めてしまったりします。

「純恋結晶(略)」シリーズなどはその典型で…

ボリュームの制限→pixiv小説用表紙のコンプリート(表紙絵から逆算して小説を書く)→男女交互視点→人称・関係性のバリエーションを増やす→全12作になるので、最後の2作を1番「スゴい」ものにする

…といった感じに、どんどん目標が増えてしまいました…。

<関連記事→コンプ厨で凝り性なので気づけば大がかりなプロジェクトに…

目標が多いということは、それだけ獲得できるスキルが多いということなので、良いことではあるのですが…

だんだん、当初の目標が何だったのか(どれが1番「最初」の目標だったのか)分からなくなったりはします…。

それと、逆に「縛りを外す」ことでスキルUPを図る例もあります。

たとえば「純恋結晶(略)」の後に始めた「青春断片(略)」シリーズ…

これは、「純恋結晶(略)」を書いているうちに「この技法で“恋愛縛り”を外して小説を書きたい」と思うようになり、気づけばできていたシリーズです。

この「青春断片(略)」、「青春」とは付いているものの、報われない努力や挫折、いじめサバイバー、友情の崩壊、身内や知人の喪失など、人生で突き当たる様々な苦悩・葛藤を扱った、大変ディープな内容なのですが(←SSなのに。でも、内容のわりには読みやすいと思います。SSですし。)…

「恋愛小説」という「縛り」を外したことで、逆にジャンルの幅・小説の幅を広げることができました。

ちなみにこれまで書いた小説の中では「花咲く夜に君の名を呼ぶ」が「コメディを一切封じて、とにかくシリアスに書く」という「縛り」をかけて書いています。

(この小説を書くまでは、コメディ小説ばかり書いていて「コメディ要素無しの小説を書くなんて、自分には無理」と思っていたので。)

…その結果、コメディが無くなった代わりに、アクションバトルやたらと増えるという結果になり、思いがけずアクション・バトルを書くスキルを獲得したのですが…そういう「思いがけない副産物」が生じることもあります。

他には「夢の降る島」が「想像力のリミッターを外す」「なるべく多くの神話・伝説・ファンタジー要素を盛り込む」、「恋愛群像ヒストリカ」が「歴史小説に初挑戦」、「ブラックホール・プリンセス」が「文章からしてコメディ仕様に、とにかく笑いに特化した小説を書く」、「囚われの姫は嫌なので、ちょっと暴走させてもらいます!~自作RPG転生~」が「1章(1話)がだいたい2000文字台で、サクサク展開のジェットコースター型小説」といった目標設定になっています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?