リアル中二時代の自分が喜びそうな「ファンタジー雑学」を散りばめたい
皆さん、マニアックなファンタジー雑学を「知る」ことに喜びを覚えていた時期って、ありませんか?
それまで知らなかったヨーロッパの古い伝説や神話の知識、あるいは知られざる日本の古き伝統…それらを1つ1つ知るごとに、自分がレベルアップしたような気がして、無性にワクワクしていた頃って、ありませんでしたか?
自分にはありました。
マンガやラノベにファンタジーな豆知識が出てくると、それだけで興奮しました。
そして、そんな本の数々を「自分に知識を授けてくれる特別なもの」のように感じていました。
なので、自分も小説を書くようになったら、作中にファンタジーな雑学を散りばめたいと、ずっと思ってきました。
読書の楽しみの1つは、それまで知らなかったモノやコトを、本を通して知ることです。
この世界にはまだまだ、自分の知らない素敵なものがたくさんある――そのことを、本を通して感じることです。
とは言え、昨今は既にあらゆる神話・伝説が、あらゆるコンテンツに使い倒され、「未知の知識」を探すのも一筋縄ではいきません。
しかし、既に使い古された「分かりやすくメジャーな知識」から、ちょっと深掘りしてみれば、まだ知られていない知識がザクザク埋まっています。
たとえば水の精霊としてメジャーな「ウンディーネ」ですが、その名の意味が「波の下にいる者」だということはご存知ですか?
さらにそんなウンディーネや「サラマンダー」「ノーム」「シルフ」などのいわゆる四大精霊についての記述がされた「妖精の書(正式名称はもっと長いです)」という書があるのですが…
それを書いたのが、「錬金術師」として知る人ぞ知る「パラケルスス」さんだというのはご存知でしょうか?
(ちなみにパラケルススさんの別名は「ホーエンハイム」といいます。某マンガの読者ならピンと来る名前ですよね。)
知識というものには「深度」があります。
浅い知識なら「誰でも知っていること」でも、そこからちょっと深くなると「え?それ知らない」という知識がザクザク埋まっているものなのです。
その「知識の深さの差」により、他作品との差別化を図ることもできるのではないでしょうか?
…ただ、1つ問題があります。
それは「読者は作者が思うほど『深い』知識を求めていない」場合がある…ということです。
「ファンタジー好き」と言っても、その程度は人それぞれ。
自分自身がマニアック雑学好きだからと言って、読者もそうだとは限りません。
むしろ「テンプレなファンタジー設定以上のモノは求めていない」という人もいるでしょうし…
小説コンテンツ好き以外にも目を移せば「ファンタジーと言えばディズ○ーやジブ○しか知らない」という人々も普通にいるのです。
そういう「元々興味がない」人たちに、マニアックでディープ過ぎる雑学知識を次々披露したところで、退屈がられるだけです。
(よくある「マニアの話について来られない一般人」の構図と一緒です。)
なのでいつも、作品に「どの程度」知識を入れるのか、そのバランスには悩みます。
悩んだ挙句に「読者自身に選択してもらえばいい!」と、カスタマイズ機能でファンタジーレベル強弱を選べるようにした作品もありますし…↓
「この作品はとことんマニアックに、こっちはあまりマニアックにしないように…」と、作品によってバランス調整をしたりもしています。
できれば「それまでマニアックな知識に興味が無かった読者にも、興味が持ってもらえるような書き方」ができれば良いのですが…
そこはまだまだ修行中です…😅
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