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短い物語

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自分の書いた短めの物語をまとめて置いておきます
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#私小説

空想の実生活【ショートショート】

 夜明けとともに空が広がっていく。赤と青と黒のグラーデションは、非現実的な印象があって、…

睦月
2年前
2

こんな人生は、気に入らない【掌編私小説】

 十七の夏。私は今、立ち止まっている。  結局私も、他のみなと同じように、自分が進むべき…

睦月
2年前
4

父とのお出かけと危険な車【ほぼ実話】

 今日は土曜日で、父の仕事は休み。  どこか二人で出かけようということで、少し離れたとこ…

睦月
2年前
3

はじめてワインを飲んだ【ショートショート】

 二十歳になってから二か月が経った。東京の大学に通うためにひとり暮らしをしていたが、ちょ…

睦月
2年前
10

心の鏡を割らないで

 立派に生きたいと願えば願うほど、立派じゃない自分が心の鏡に映ってて。 「鏡よ鏡。みんな…

睦月
3年前
6

散歩道の出会い

 少しぼぉっとした気分で、灰色の空の下を歩いていた。時刻は大体五時頃。もう七月だから、夕…

睦月
2年前
6

美しい妄想【ショートショート】

 何と呼ぶのかは分からないが、公園と商業施設が混在したような施設に、私と家族は買い物に来た。  私はただ暇で、両親に誘われたからただついてきただけ。元々こういう場所はあまり得意でもないので、すぐに疲れ果てて外にあるベンチに座った。  空は青かった。人工芝の広場は、朝方降っていた雨のせいで濡れており、遊ぶ子供はひとりもいない。こういう場所でフリスビーやバトミントンをして遊ぶのは、きっと楽しいだろうな、と思った。  もちろん、遊んでくれる相手なんて、私にはいない。そう思うと、少し

美しいものは全て心の中にある

 今日は保護者会がある日だったので、授業は五限までだった。部活もなく、皆いつも以上に明る…

睦月
3年前
6

公園にモンエナの空き缶が落ちていた

 夕食前の散歩をしているとき、モンスターエナジーの空き缶が、堂々とした佇まいで飾ってあっ…

睦月
3年前
4

高校入試の合格発表で感じた吐き気

 私はこの話をして共感してもらったことが一度もない。まぁ本来、話す理由もない事柄だからだ…

睦月
3年前
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一日

 自転車で風を切って進んでいく。なんだか甘いものが食べたくなったので、スーパーに買い物に…

睦月
3年前
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