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感想 神様の思惑 黒田研二 犬の話しのオチが良かった。あの話しだけでも読む価値ありの優しい短編集。

作者の黒田さんは、メフィスト賞出身
推理作家です。

本作は、ミステリー短編集です。
家族を描いた優しい話しが多く
ラストのオチがなかなかいい
読みごたえがありました


【神様の思惑 目次】
・はだしの親父
・神様の思惑
・タトウの伝言
・我が家の序列
・言霊の亡霊


言霊の亡霊は、叙述トリックの教科書みたいな作品
残業中、母親が・・・という連絡を受け
そこでゴミ屋敷になった実家で、動かなくなっていた母を発見
完全に騙されました。
上手い!!


神様の思惑は表題作
子供の頃に知り合いになったカミ様という渾名の男と再会し
当時のある事件の真相を知るという話し
子供の頃、彼に自分を『殺してくれ』と頼んだのを思い出す
これもオチがすばらしい。
しかし、現実的ではないかも

一番好きなのは、我が家の序列
犬の話し
リストラされ絶望的な彼の前に一匹の犬が現れ・・・
この作品の伏線の回収の仕方
そして、衝撃のオチ
素晴らしい

短編ミステリーは、オチが生命線です。
この作品群は、実に素晴らしいオチが用意されていました。

読み応えあり、おすすめです。


2023 2 2



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