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心理職地方公務員のススメ第3章2節~面接~

割引あり

 こんにちは。むーとです。
 暖かい春は過ぎていき、新社会人、新大学生の皆さんは仕事や勉強に段々と慣れてきた頃でしょうか。

 将来心理カウンセラーになりたい人、心理学部の大学生の人、またはそうしたお子様を持つ保護者の方にお伝えしたい内容を書いていきます。
 浅学な上長いため、読んでいただき心理職に興味を持っていただけると幸いです。


はじめに~前回記事紹介~

 当記事は、以前投稿した「心理職地方公務員のススメ」をお読みになってから当記事を読んでいただけるとより内容を理解しやすいかと思います。
↓最初の記事はこちら↓

↓前回の「心理職地方公務員のススメ」はこちら↓

今章のテーマ「公務員試験対策」

 今回は前回の公務員試験対策の筆記試験対策編に引き続き、就職活動において一番大きな壁ともいえる「面接試験」の対策について紹介したいと思います。
 前回同様、今回お話しする対策方法は絶対に受かる方法ではありません。あくまでも、一人の合格者として何をしたかという合格者体験談にすぎません。そのことを念頭において、お読みいただけますと幸いです。

公務員試験の面接の重要ポイント2つ

 公務員試験の面接試験における重要なポイントは2つあります。
 1つ目は、院進学の受験や一般企業の就職活動と同様、面接官との問答です。面接官からの様々な質問に対して、一貫性を持って自身をアピールできることが最も重要な試験になります。
 2つ目は、面接試験をより円滑に、効率的に進めるための面接カードです。いわゆるエントリーシート(ES)です。面接カードは面接日までに、インターネットによる送信や紙の持ち込みによって面接官の元へ渡し、面接試験当日はその面接カードに書かれた事項を元に面接官は質問をします。
 この2つのポイントは、どちらも重要なポイントでありどちらかだけを完璧にできたとしても、どちらかが不十分であれば合格する確率はその分下がると言ってよいでしょう。
 今回は、これらの詳細と、対策方法について紹介していきたいと思います。

①面接官との問答試験

 言うまでもないことですが、この面接官との問答試験は開催する自治体によって大きく差があります。面接日や、実施される会場、面接官の数、etc…大きく異なるため、これから話す内容は過去のどこかの自治体でそうした試験形式があったものだと思って聞いていただければ幸いです。

 面接試験の一回目は、7月の1週間の面接予定日の中から、試験前1週間前ほどに郵送で場所と共に発表されました。実際に示された場所へ時間に行ってみると、30代前半くらいの男性と20代後半くらいの女性の2人と面接をする形の試験でした。
 やや大きめの部屋に案内され、部屋の中にはアクリル板で仕切られた2つのブースが用意されており、その片方で面接をする形でしたが、運よくもう一つのブースに受験者はおらず、話し声は自分と面接官の方々の3人しか聞こえませんでした。
 部屋に入ると力を抜いてありのままを話すように言われ、面接カードと大学の卒業見込書と成績証明書を渡し、席につくと友人と話すように自然に面接が始まりました。
 基本的には、面接カードに書いたことの確認のような質問と、その内容を深掘りするような質問が多かったと感じました。
 例えば、「この自治体をなぜ志望しましたか」「学生時代に頑張ってきたことは何ですか、そこから何を得たのでしょうか」「自治体に合格したらどこの配属になりたいですか、公務員として何をしたいですか」等というスタンダードな質問が多かったです。かなり、面接官2人の反応はよく、ニコニコと話を聞いてくれた印象が残っています。また、面接の最後には「せっかく来ていただいたので何か質問してみたいことはありますか」という逆質問がありました。
 これらの質問では、自治体の研修制度から興味を持ち志望したこと、学生時代に頑張ったことは塾講師、ボランティア、懸賞論文を頑張ったことをその具体的な体験談を交えて話し、自治体の配属は児童相談所を希望して自分の専門性を役に立たせながらさらに高めたい、といった内容で回答しました。逆質問では、その自治体で働くことのやりがいについて尋ね、興味深い返答をいただきました。

 以上が面接試験1回目の内容でした。
 次に、面接試験2回目の内容ですが、こちらは1回目の合格通知と共に、試験日と場所が郵送され、場所に行ってみると中程度の会議室くらいの広さの部屋に通され、左側の中央の椅子に案内されて座ると、既に右側中央の長机に並んで座っている3人の面接官との面接が始まりました。右からおよそ30代、40代、50代が横並びで座っており、全員男性でした。
 この面接でも1回目同様、大体オーソドックスな内容について聞かれましたが、やや質問の回答に対する掘り下げが深かったように感じます。なので、より具体的な体験談だったり、その体験談から何を得たかの説明が必要でした。
 最も1回目と2回目の試験の違いは、空気感でした。1回目は笑顔で和やかな雰囲気の面接でしたが、2回目の面接は面接官の表情が硬く、やや重苦しい雰囲気の面接でした。全く圧迫面接ではなかったのですが、格式高い面接だったと感じました。

 以上が2回の面接試験の内容であり、この対策としては大学のキャリアセンターの面接対策練習が一番有効だったと感じました。
 また、事前にインターネットで公務員試験の面接試験にありがちな質問を調べておき、その質問に対する回答を面接前に考えておくことも重要であると感じました。
 というのも、大学生の私にとって就職活動の面接試験のような自分の人生を左右するレベルの面接は初めての出来事であり、新卒の大学生にとっても私と同じように人生初めての経験である人が多いと思います。
 その初めての経験で、私はキャリアセンターのキャリアコンサルタントを相手に、面接途中に緊張のあまり言葉が出なくなるということを体験し、大人相手に話すのはバイトの面接などと同じような感覚で行けば全然喋れるだろう、という驕りが崩れていくのを感じました。
 この言葉が出なくなるという体験を面接前にしておいたことと、事前に質問に対してこのように答えようという大まかな自分をアピールする大筋を用意していたことで、面接途中に詰まったとしても自然な流れでつなぐことができ、それが合格のポイントだったのではないかと感じています。
 以上が、面接官との問答試験の概要とその対策の紹介でした。次は、面接カードについて紹介していきます。

②面接カード

 ①では実際に現地に赴いた面接試験のことについてお話ししましたが、②では、面接試験においてより的確に面接官に自分のことを伝えるための下準備としての面接カードを話していきたいと思います。
 この面接カードでも、①でお話しした通り自治体によって大きく異なります。しかし、どの面接カードにおいても共通して言えることが二つだけあります。それは、面接カードの記載が常に誠実であること、一貫性を持っていることです。面接カードの記載に嘘を書いてしまえば、問答において想像で答えることしかできず、問答の最中に齟齬が生じたり、深掘りの質問に対して答えられなくなったりしてしまいます。また、一貫性がなければ自分をアピールするエピソード一つ一つに整合性がなく、面接官に「いろんなことに手を出しているだけの芯がない人物」「本当にこんなたくさんのことをしてきたのか?」という印象や疑念を与えてしまいます。
 従って、面接カードの記載の際は、自身の芯となる目標やこうなりたい像を一つ決めて、それを表すためにストーリー性を持たせた内容を、自分の実体験とその体験から得られたことを元に作成していくといいと思います。

 面接カードの内容の紹介に移りますが、私の受けた自治体では履歴書と志望書が一つになったようなものでした。そのため、面接カードには①自分の個人情報(住所、学歴等の履歴、etc…)、②なぜその自治体を希望したか、③学生時代に力を入れてきたこと(通称:ガクチカ)とその中で身につけたことは何か、④自分の長所は何か、それを説明するエピソードは何か、⑤他の自治体や企業を受験しているかなどを各500~600字程度で説明するものでした。
 まず、①と⑤は誠実に実際の状況について書きました。
 次に、自治体を希望した理由を、その自治体の制度等から、自己研鑽を積むことができるからといった理由にいろいろと肉付けをしたものを書きました。ここは、2度の面接のどちらでも聞かれたので、面接官でも何を書くのか気になる内容だったのだと思います。
 最後に、③、④のガクチカや自分の長所では、塾講師とボランティアの経験、懸賞論文の受賞経験を書き、そこから得られたもの、そこから気づいた自分の長所を書きました。長所では、特に自治体が自分を採用した時に生かすイメージを持ってもらうために、経済産業省の社会人基礎力を参考にしました。

経済産業省:社会人基礎力(METI/経済産業省)参照

https://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/

 その他の詳細については、「心理職地方公務員のススメ」の第2章に書いたので、読んでいただけると分かりやすいと思います。

 これらが、面接カードの概要ですが、一番気を付けなければならないのは、その作成です。
 私の自治体では、一次試験の筆記試験の合格通知と同時に面接カードが届き、面接日に持ってくるように指示がありました。
 つまり、面接カードが届いてから面接日まで、1週間ほどしか猶予がなかったということです。
 1週間の中で、作成、添削、修正、清書を済ませなければなりませんでした。
 この時に、とても役に立ったのが、大学やバイトの先輩やキャリアセンターのコンサルタントでした。届く前に、キャリアセンターの予約をとっておき、先輩にも添削の協力を仰いでいました。届いたときすぐに、1晩かけて作成し、キャリアセンターのコンサルタントや先輩の添削を受け、面接の2日前に清書して、面接試験に臨みました。
 一貫性を持たせることや、具体的なエピソードを絡ませること、誠実に書くことは、このコンサルタントや先輩方から教えていただいたことです。
 これから受験される皆さんも、積極的にコンサルタントや先輩を頼るべきだと思います。
 以上が、面接カードの概要とその対策の紹介でした。

おわりに

 以上が、公務員試験の面接試験の自分がした対策になります。
 面接試験では、自分のエピソードからどんな力や長所があるか、自分の持っている力や長所を証明するどんなエピソードがあるかを的確に伝えられるかはもちろん、その力や長所がどのように生かせるかの説明も必要になります。
 これから春や夏の面接を控えている方は、頑張ってください。
 また、大学1,2,3年生の方に気を付けてほしいことですが、就職活動の対策をすることは大事だと思いますが、就活のためにエピソードを作ることは本末転倒だということです。
 学生時代のエピソードは就活に受かるために体験することではなく、自分の自己研鑽や楽しさのために活動するものです。就活に受かるために体験したエピソードは、具体的な感情変化や得られたものを説明することが難しくなります。
 就活では、自己研鑽や楽しさのために活動し、そこから得たものや学んだこと、得られたものを言語化し、伝えることが重要です。様々なことにチャレンジ、体験し、そこから選別して話すことが就職活動の成功につながります。
 ぜひとも、心理職公務員として頑張ってほしいと思っています。

 ここまで閲覧していただき、ありがとうございました。
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