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繊細さは隠せません! じゅーぞーの音楽作品と繊細な音楽たち

【繊細さは隠せません! じゅーぞーの音楽作品と繊細な音楽たち】

こんにちは!

今や誰もがネットで音楽を配信できる時代。

逆に、

コンテンツが CDからネット配信へと移行し、
メジャーのアーティストも新曲を無料配信するのが当たり前。

インディーズとメジャーの境界が分かりにくい。
ボーダレスの時代ですよね。


そんな中、、、

今回は、私が SoundCloud という音楽配信サイトで偶然見つけたインディーズのアーティスト。

じゅーぞーについて、その音楽性をみていきます!


最初に、、

じゅーぞーが1年前にアップした楽曲がこちら。

何はともあれ、まずはお聴きください!

〈 じゅーぞー,  PoisonをVomit (WICSTONE) 〉

※ うまく聴けないときは、こちらから お聴きください。


「粋なオルタナティブ・ロックのアーティストが現れた!」

それが私のファーストインプレッション。


オルタナティブ・ロックとは、、、

「大手レコード会社主導の商業的な音楽ではなく、アンダーグラウンドな精神を持つロックのジャンルのこと」

を言います。


じゅーぞーの楽曲から、オルタナティブやミクスチャーの香りがします。

(ミクスチャー・ロックとは、ラップやヒップポップ、レゲエなど、様々なジャンルをミックスさせたジャンルのことを言う和製英語)


そういえば、、、

どこかで、ラップの大会に出場したことがあるという、じゅーぞーの経歴を見かけました。

なるほど!

ラップ、DJ、オルタナティブ、ミクスチャー。

なんとなく点と点が線でつながりました。

とはいえ、

あまり詳しくプロフィールが書かれていないので、謎のアーティスト。

私は、じゅーぞーについて、SoundCloud に配信されている楽曲とラップの大会に出場したことがある、ということ以外は何も知らない。

そんなわけで、
ここからは、、

完全に私の空想(妄想)で、
じゅーぞーの音楽性を想像しながらレビューしていきます。


粋のいいオルタナティブなアーティストが現れた、
というキーワードで、

私が思い浮かぶのは Beck。

90年代、Beck が楽曲「ルーザー」を引っさげて、
音楽シーンに現れたときは衝撃でした。

Beck の「ルーザー」をお聴きください!

〈 Beck,  Loser 〉


まさに、オルタナティブの中のオルタナティブ!

初期の Beck は、オルタナティブど真ん中のような存在。

やはり、いつ聴いてもカッコイイ! 

そして、、

「ルーザー(敗者)」という曲名からも分かるように、弱者の視点で歌っている。

私が言うまでもなく、

ロックというのは、弱者の視点というのも、大きなテーマのひとつだといえます。


じゅーぞーの先ほどの楽曲「PoisonをVomit (WICSTONE)」は、どうだろうか?

歌詞を見てみよう。

一部引用させていただくと、次の通り。

やりたい事だけやっていたい
てか
やりたくない事やりたくない
けど
やらなきゃいけない生きていけないから
やるしかない、はあ、やるしかない
めんどくさい、ため息つく
ケツを叩かれ、帰路に着く
後ろめたい、溢れ気づく
頬を伝う辛いしずく


あくせく働く、辛い日々の心情が描かれているように感じる。

まさに、

じゅーぞーはオルタナティブ・ロックの王道では、ないでしょうか。


と、、、

この曲を聴いたときまでは、感じていました。

が、、、

じゅーぞーは、それだけではありませんでした!


7か月前にアップされた、次の曲を聴いて、
いい意味で、予想を裏切られた。

ぜひあなたも、次の楽曲「G0men name came.」を聴いてみてほしい。

先ほどの「PoisonをVomit (WICSTONE)」から、音楽的な変化(進化)を感じるでしょう。

〈 じゅーぞー,  G0men name came. 〉

※ うまく聴けないときは、こちらから 


なんて繊細な感性でしょうか。

じゅーぞーは、ただのオルタナティブ・ロックのアーティストでは、ありませんでした!

儚く、消えゆくような、、

繊細な美しさ

じゅーぞーは、そんな一面を秘めていたのです。


歌い始めの歌詞は、次の通り。

ごめんね
気づきゃいつもcloseしてるおめ目
夢の中でいつも君をまたせてる
聞かれなくてlingling鳴いて

内省的な歌詞ですよね。

パンチの効いたオルタナティブ・ロックを歌いつつも、
繊細で内省的な一面を秘めている。


もしかしたら、傷つきやすい青年なのかもしれない。

じゅーぞーの音楽性がだんだん見えてきました。


繊細で美しい楽曲といえば、、、

私にとっては、
コリン・ブランストーンの「Smokey Day」。

コリン・ブランストーンは、60年代にイギリスで活躍したバンド、ゾンビーズのボーカリスト。

ゾンビーズというのは、すごいバンド名ですが、、

そのバンド名とは裏腹に、想像力にあふれ、ジャズのティストも取り入れた知的な音楽を奏でています。

そんな音楽ファンからの人気が高いゾンビーズのボーカリストが、

ソロでリリースしたアルバムが『one year』。

春夏秋冬の季節の移り変わりを、1枚のアルバムで表現した繊細で美しい作品。

その中の「Smokey Day」へのリンクを貼りますね。


コリン・ブランストーンの息づかいまで聞こえてきそうなほど、繊細な楽曲。

どうか静かな環境で、じっくりお聴きください。

〈 Colin Blunstone,  Smokey Day 〉


なんて繊細で、美しい楽曲でしょうか。

心に沁み込んできますよね。


私は、じゅーぞーの「G0men name came.」を聴いた後、、、

なぜか、コリン・ブランストーンの「Smokey Day」が聴きたくなりました。


きっと、、、

じゅーぞーは、かげろうのような繊細な感性を持っているのだと思う。


ちなみに、、

ゾンビーズの代表曲は「Time of the Season(ふたりのシーズン)」。

この曲は、、

今の若者の言葉で言うならば、神曲。

ゾンビーズのこの曲の前では、

昨今の中途半端なオルタナティブ・ロックの曲は、すべて凌駕されるでしょう。

それくらい圧倒的にすごい曲だと、私は感じています。

〈 The Zombies,  Time of the Season 〉


これまで洋楽を中心に紹介してきましたが、
日本のアーティストで繊細な感性を感じる曲は、何だろう?

今、すぐに私が思いつくのは、

NOKKO の「ベルベット・イースター」。

あの松任谷由実(ユーミン)の荒井由実時代の名曲のカバー。

「ベルベット・イースター」

なんて詩的で美しい響きでしょうか。
ユーミンの造語です。

新しい言葉を作るなんて、さすがユーミン。
天性の感性をお持ち。

もちろん、オリジナルのユーミンによる「ベルベット・イースター」は、詩的で素晴らしい楽曲です。

にもかかわらず、

あえて NOKKO のカバーを紹介する理由は、

NOKKO のバージョンからは、繊細さをより感じるからです。

つまり、

ユーミンによる詩的で美しい楽曲を、
繊細な感性でカバーしたのが NOKKO。

先入観を持たずに、お聴きください。

〈 のっこ,  ベルベット・イースター 〉


いかがでしたか?

優しく、繊細な楽曲。

元レベッカのボーカリストとして、アクティブな音楽を歌っていた NOKKOが、こんなに繊細で、内面的な楽曲を歌うなんて!

きっと、、

この繊細で内面的な心情こそが、NOKKO なのでしょう。

その証拠に、ソロの名義は「NOKKO」なのですが、
この曲の入ったアルバム『ベランダの岸辺』だけは、
表記が「のっこ」と、ひらがなになっています。

こんなところからも、アーティストの想いを読みとることができます。

つまり、「ベルベット・イースター」は、NOKKOによる作品ではなく、のっこによる作品なのです。


それでは、、

1か月前にアップされた、じゅーぞーの楽曲「赤とんぼ.demo (Daisy)」をお聴きください。


〈 じゅーぞー,  赤とんぼ.demo (Daisy) 〉

※ うまく聴けないときは、こちらから 


「とんぼがえりですわ。」

と、一言だけ本人からのコメントがあります。

郷愁感や焦燥感

じゅーぞー自身が、そのような想いを抱いているのでしょうか。

とんぼというのは、なぜか日本人の心を揺さぶります。

そういえば、

オルタナティブ・ロックをとことん追求した、今や伝説のバンドともいえる ZAZEN BOYS は、

童謡の「赤とんぼ」を、オルタナティブ・ロック風に歌っています。

〈 ZAZEN BOYS,  赤とんぼ 〉


じゅーぞーの「赤とんぼ.demo (Daisy)」の歌詞の一部を引用させていただきます。

顔をうずめて見つめた膝と
風を集めて揺らした水面
そこにどんぶら流れていたボール
久々のmall


アリオの屋上と御座候
カエルのflowのばす陽炎を
耳を劈いている罵詈雑言
全部元に戻って行く赤とんぼ。

詩的で繊細な歌詞ですよね。

もしかしたら、、、

じゅーぞー自身、アリオの屋上でぼんやりした瞬間があったのでしょうか。

そんなことを思い起こさせる歌詞。


繊細といえば、、

私が思い浮かぶのは、チバユウスケさん。

90年代に、ミッシェルガン・エレファントで鮮烈なデビューを果たし、
激しいギターロックを歌うチバさんですが、

なぜか私は、チバさんから繊細さを感じます。

チバユウスケさんの ROSSO時代の楽曲「シャロン」を聴いてみてください。

〈 ROSSO,  シャロン 〉


激しく、せつなく、美しい。

そんな心に響く楽曲。

シャロンというのは女性の名前でしょうか?

曲の中で、何度もシャウトしています。
悲しみを秘めた叫び。

骨太ロックという鎧をまとっていますが、
きっと、チバユウスケさんは繊細な人なんだろうな。

「シャロン」の歌詞に、次の言葉があります。

あの娘はきっとパルコにでも
行って今頃は茶髪と
眠ってるだろう
ワンダーランドは
この世界じゃないってことを
知ってるから

冬の星に生まれたら
シャロンみたいになれたかな
時々思うよ 時々

ねぇ シャロン 月から脱け出す
透明な温度だけ
欲しいよそれだけ それだけ
シャロン

私は初めてこの曲を聴いたとき、
「パルコ」という具体的なお店の名前が出てきて驚きました。

正直に感じたことを歌っているのでしょうか。

じゅーぞーの歌詞には「アリオ」がありました。

しかも、お二人とも繊細な感性をお持ちの方。

「パルコ」と「アリオ」

興味深いシンクロです。


最後に、、

繊細な曲の極みということで、

チバユウスケさんがユニット・ミッドナイト バンクローバーズを組んでいたときの楽曲「REAL FREEDOM」を紹介させていただきます。

この曲について、ブログの昨年の 11月24日に紹介しましたので、そのときの記事から引用させていただきます。

とても繊細な想いが込められた楽曲です。

曲へのリンクを貼りますので、お聴きください。


・ ・ ・ ・ ・ ・

〈 Midnight Bankrobbers,  REAL FREEDOM 〉


いかがでしたか?

繊細なチバユウスケさんの「想い」は伝わってきましたか?

言葉にならない

とは、まさにこのことじゃないでしょうか?

普通は J-POP って、Aメロ、Bメロ、サビから構成されていて、心地いいメロディーや分かりやすい歌詞が乗っていると思うのです。

でもね、、

この曲からは、そんなことは関係ない!

という潔さがあります。

まさに、

チバユウスケさんによる魂の叫び

ひたすら何かを叫んでいます。

すみません、私の英語力では何と叫んでいるのか分かりません!

とにかく哀しい。

哀しさの衝動が表現されている曲。

どうか、そんなチバユウスケさんの「想い」に触れてみてください。


※ オリジナルの記事は、こちら。

〈 言葉にならない哀しみ、、そんなときはチバユウスケさんの「想い」に触れてほしい 〉


・ ・ ・ ・ ・ ・


今回は、SoundCloud で偶然見つけたインディーズのアーティスト・じゅーぞーの楽曲を軸に、
私が繊細さを感じる音楽について紹介してきました。

じゅーぞーについて気になる方は、SoundCloud のページをご覧ください。

じゅーぞーのオルタナティブな音楽性や
詩的で美しい楽曲の世界観、

そして、

その奥に秘めた繊細さを感じていただけたらと思います。

じゅーぞーのページはこちらです。

〈  SoundCloud : じゅーぞー 〉


というわけで、

なんだか今回は、繊細さが爆発したような記事になりました。

じゅーぞーをはじめ、今回、紹介させていただいた楽曲を聴いていただければ、

あなたも繊細な世界観にどっぷり浸れるでしょう。

今回は、ここまでとなります。

それでは、また!


■ 執筆者 : 松岡 学 ( 数学者 )


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アドラー心理学とスピリチュアルを実践するための本を出版しました。

ちょうど昨年の秋、
ROSSO のアルバムをベビーローテーションで聴きながら、原稿を書いていた本となります。

特に、「星のメロディー」という曲を、何度もリピートしていました。

(アドラー心理学とスピリチュアルの本ですので、本の内容は ROSSO と関係ありませんが、その時期、なぜかチバユウスケさんの曲が聴きたくなりました)

というわけで、

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