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ピアノ学習中の子ども達の、言語化の習慣付けの大切さ

楽譜の記号には、主なものでは
速さを表す「速度記号」
強弱を表す「強弱記号」があります。

初心者の頃は、この二つは思い通りに表現できるように
徹底した指導を心がけていますが、
だんだんグレードが上がると、発想用語が出てきます。

よく知られているdolce(甘く柔らかく)や
cantabile(歌うように)も発想用語です。

これらの記号の意味を理解して音に反映するためには、
技術力+国語力(言語力)が必要です。

軽く、や、悲しそうに、元気よく、は、
小学生にも伝わりやすいのですが、
荘厳に、敬虔に、神秘的に、優雅に、・・となると、
言葉そのものが難しいので、
私はそれを例え話にして、理解できるように伝えます。

子どもの年齢や、この言い換えなら、
知っているであろうことを予測しながらなので、
だいぶ頭フル回転です😀

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もちろん、私の演奏を聴いてもらって
模倣で伝えることも可能ですが、
やはり演奏者が実際の意味(景色などを絵で感じるイメージ)
を理解して演奏すると、即座に音に変化が現れ、
こちらの意図している演奏になることが多いのです。

言語で意味を理解することの重要性を感じる一瞬です。


最近では、「こなれる」「キレのいい」「ふくよか」
「覇気のある」「客観的」・・などなど、
いろんな言葉を使いました。

それは、ただ単に音を大きくしたり小さくしたり
するだけでは表現できません。
想像力が必要です。

こんな風なこと、音にしたい、
それを伝えるためのピアノ。

日々の学校での学び、家族や友人との会話、
良書を読んだり、美しいメロディを聴いたり
多くの経験をすることは、全てにおいて
大切なことですが、

あえて「ピアノを奏でる」ことを目的としたことに
特化するならば、これらの経験と言語化は、
将来の、自由自在な演奏を可能にしてくれる
大きな基盤となると感じています。

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