新型コロナウイルスにより影響を受けたクラシック音楽の個人事業主・フリーランスへの支援まとめ【5/22 現在】


1.はじめに

クラシック音楽の個人事業主・フリーランスの皆様への支援策などを2020年3月17日の記事にしました。当時は個人事業主・フリーランスが該当する支援がどれか、非常にわかりにくい状況でした。その後、文化庁が支援情報の一覧ページを設けるなど、情報がかなり整備され、支援策も続々と追加・拡充されました。

よって、下記のポイントで記事を書くことにしました。
① 文化庁、経済産業省、厚生労働省が作成した支援一覧のご紹介
② 上記の一覧に未掲載の11の支援も含めた合計30の支援一覧の作成
③ 各地域の行政が実施する文化芸術分野の緊急支援 ご紹介 

②の支援一覧の作成が今回の記事で最も力を注いだ箇所です。目次の4が該当箇所です。各種の支援を「収入を増やす」「支出を減らす」という分類で再整理し、支援名、対象、金額等の内容、申込先、詳細URLなどを記載し、全体像がわかる一覧にしました。Excelで無料ダウンロード可能です。ぜひご利用ください!情報の拡散も大歓迎です。クラシック音楽の個人事業主・フリーランスへの支援と銘打ってますが、実は30の支援のうち、寄付をもらう制度以外の29は、他の業界の方でも利用できます。

③は、最近、都道府県や市町村で文化芸術に関する独自の緊急支援が創設されるようになりました。厳しい状況下にある文化芸術関係者を少しでも救おうとする制度設計になっているように思います。

この情報が皆様にとって少しでもお役にたてば幸いです。必要な人に必要な支援の情報が届くことを切に願っております。厳しい状況の今だからこそ、音楽が必要です。私はこのような些細なことでしかサポートできませんが、皆様の音楽活動を心から応援しています!

<注意とお願い>
掲載した支援情報の詳細はご自身で確認いただき、利用をご判断ください。

2.用語の定義

一般的によく使用されるのはフリーランスですが、政府や金融機関の支援策では、他の用語を使用することもあります。法律や税務上の区分なので、やむを得ません。この記事では、フリーランスという名称を用いています。

・フリーランス:一般的に使用されている言葉
・個人事業主:税務上の区分。
・小規模企業者:中小企業基本法の定義
・小規模事業者:商工会・商工会議所の支援および所得税法の定義

※ 小規模企業者と小規模事業者の違いはこちら 

3.文化庁、経済産業省、厚生労働省による支援情報まとめ (5/22 速報あり)

■持続可給付金について <速報(5/22)>
主な収入を事業所得として確定申告している場合しか申請できませんでしたが、雑所得や給与所得で申告している場合にも、業務の委託元が発行した支払い調書などを確認できれば給付できるようになります。6月中旬から受付予定とのことです。

情報は随時更新されます。下記のリンク先はブックマークして時々チェックしてください。

<文化庁> 
下記のページは必見です! 文化芸術の各種支援などが掲載されています。

上記のページに、フリーランスへの支援の解説資料(PDF)があります。
この資料は行政書士が作成に関与し、申請の際に必要な書類の詳細が書かれています。 
①フリーランス向け解説資料(5月7日版)PDFはこちら 

<経済産業省> 
フリーランス対象のまとめ資料はありません。文化庁作成のフリーランス向けの解説資料で、冒頭に記載の経済産業省の資料は下記です。
②支援策パンフレット(5月15日版)PDFはこちら

経済産業省の支援一覧のページはこちら
(上記のPDFは、このページに掲載されています)

<厚生労働省> 
フリーランス対象のまとめ資料はありません。下記は状況に応じた支援策が紹介されたわかりやすい資料です。
③ 生活を支えるための支援一覧(5月1日版)のPDFはこちら

<フリーランス・パラレルキャリア協会> 
 フリーランス向けの支援の全体像を把握するのに良い記事です。
・支援策の記事(4月9日現在)はこちら


4.政府と民間の支援情報30 まとめ 

上記3でご紹介した、文化庁、経済産業省、厚生労働省が作成されたPDF(①②③)に記載されている支援は合計19あります。このPDFに記載がない11の支援も加えて、合計30の支援を一覧にしました。下記からExcelのデータが無料ダウンロードできます。

文化省、経産省、厚労省のPDFに記載がない支援は、Excelに支援の詳細のリンク先を掲載していますが、念のため、下記でもご紹介しておきます。
※支援策の前の数字は、支援一覧のExcelに記載のNo.です。

<寄付をもらう>
11.チケットを払い戻さない場合、寄付金とみなす制度
  ・概要はこちら
  ・対象イベントの考え方はこちら

<お金を借りる(無利子)>
12.応援融資(SMBCコンシューマーファイナンス株式会社) 
 ・詳細はこちら
13.生命保険 契約者貸付
 ・この貸付の紹介記事はこちら

<支払の猶予・免除>
20.水道の支払 猶予
 お住まいの地域の水道局のお客様センター等でお尋ねください。
 ・東京の水道局の例はこちら
21.通信費の支払 猶予
 NTT、KDDI、ソフトバンクだけでなく、格安SIMの会社も同様です。
 ・NTTはこちら  KDDIはこちら  softbankはこちら
22. NHKの支払 猶予
 ・詳細はこちら
24. 生命保険、損害保険の支払 猶予
 ・紹介記事はこちら
25.国民年金の支払 免除、猶予
 ・詳細はこちら
26.国民年金基金の支払 猶予
 ・詳細はこちら
27.住宅ローン(フラット35)の支払 猶予
 ・詳細はこちら
28. 民間の住宅ローンの支払 猶予
 ・詳細はこちら


5.支援の利用にあたっての考え方、実際に利用した人の記事 

該当する支援は全部利用! 収支計画を作成する 支出の減少も忘れずに 
支援はどれか一つを選ぶのではなく、併用できます。該当する支援は全部ご利用ください。給付と貸付は、申請から入金までにどれくらいの期間を要するか確認し、今後の収支計画をもとに、いつ・どの支援を利用するかご検討ください。また、見過ごされがちな支出の減少(猶予・免除)もお忘れなく。NTTから格安SIMに変更など安価な業者への見直しも有効です。支出の減少と収入の確保をセットで行うことで、手元の現金は増えます。ただし、猶予は支払が後になるだけなので支払時の収支を想定し、ご準備ください。

実際に利用した人の記事
※支援策の前の数字は、支援一覧のExcelに記載のNo.です。

1. 緊急小口資金(特例貸付)
 ・4月21日の記事はこちら
 ・3月31日(4月8日追記)の記事はこちら

3.持続可給付金
 ・申請した方の記事(5月2日)はこちら

4.特別定額給付金
 ・オンラインで申請した方の記事(5月2日)はこちら

14.新型コロナウイルス感染症特別貸付(国民生活事業)
 ・4月9日の記事はこちら

他の支援についても、利用した人の記事を探しましたが見つかりませんでした。今後、見つけたら追記いたします。

6.都道府県・市町村の支援策

都道府県、市町村は3でご紹介した政府の支援とは別に、独自の支援を行っている場合があります。下記から検索できるので、是非お調べください。

7.文化芸術分野の都道府県・市町村の支援、クラウドファンディング、基金等 【NEW】

6.でご紹介したサイトには、文化芸術分野の支援策は掲載されていません。下記のサイトに各地域の文化芸術支援の助成事業、クラウドファンディング、基金等の情報が集約されています。(フリーランス対象の支援だけでなく、団体向けの支援も掲載)

下記はフリーランスも対象となる支援の例です。

<京都市>
・募集:5/7(木)~5/17(日)まで。
・上限30万円で150~200件の採択予定

<東京都>
・個人登録:5/15(金)~5/31(日)
・企画応募:5/20(水)~6/12(金)
・出演料相当として一人当たり10万円(税込) 4,000人程度を募集予定

8.フリーランスへの支援 情報収集におすすめのSNS・ウェブ

<フリーランス・パラレルキャリア協会>
私は支援情報を日々収集していますが、この団体のSNSが最も早く、わかりやすくて重宝しています。
 ・facebookはこちら 
 ・twitterはこちら   
 ・コロナ支援の記事一覧はこちら

9.更新履歴

5月18日
・舞台芸術支援情報一覧のサイトを7.として追加
・経産省のPDFを5月15日版に修正
5月8日
・文化庁のPDFを5月7日版に修正、経産省のPDFを5月8日版に修正
5月6日 
・下記2つの支援を追加し、支援合計28から30の支援一覧とする。
  No.5 傷病手当金、No.18 固定資産税の猶予、軽減・減免
・経産省のPDFを5月3日版に修正、厚労省のPDFを5月1日版に修正
・持続可給付金、特別定額給付金、新型コロナウイルス感染症特別貸付
 を申請した方の記事を追加





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?