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武井二葉 大学で日本美術史を勉強し、その魅力を人に伝えることに興味を覚え教育大の大学院に進学。国立の2館で教育普及のインターン、市町村立の資料館で学芸員~館長、県立館で嘱託、中核市の博物館にて館長を歴任。また、大学(博物館学)、小学校(家庭科)等の非常勤講師。

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武井二葉 大学で日本美術史を勉強し、その魅力を人に伝えることに興味を覚え教育大の大学院に進学。国立の2館で教育普及のインターン、市町村立の資料館で学芸員~館長、県立館で嘱託、中核市の博物館にて館長を歴任。また、大学(博物館学)、小学校(家庭科)等の非常勤講師。

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Laboratory ARENO のごあいさつ

はじめまして。 Laboratory ARENO の武井二葉です。 Our Mission 私は「教育によって文化的障壁をなくすこと」が自分に与えられた重要なミッションだと考えています。 (1)文化的障壁とは?  しょうがい者をとりまく「障壁」には(1)物理的な障壁、(2)制度的な障壁、(3)文化・情報面での障壁、(4)心理的障壁があると言われています。  このうち(3)文化・情報面での障壁は、しょうがい者だけの問題ではないように思います。人はそれぞれ異なった文化のなかで

    • 寺中構想と公民館―生島美和「「地域社会教育施設論」構想への試論―寺中構想と地域博物館論の検討を通じて―」

      「社会教育」って、忘れられたころにひょっこり出てくることばだよなぁと思う。 で、「社会教育」ってなんだろ?ってのを考えているのだけれど、その時代の教育観や学習観が投影されているようなきがする。 例えば、戦後間もない「公民館の建設」『社会教育法解説・公民館の建設』に書かれた寺中構想。 「民主主義の基盤に、平和国家、文化国家として立つ」ためには、身近な生活の立て直しが必要だと。 まあ、確かに住環境も食料事情もよろしくない。 だから、「自己と社会との関係についての正しい自

      • 4MATと成人の研修とか

        大学生の授業を考えたり、自分が研修を受けたりする際に、枠組みがあるとスッとするなと思うことがある。 〇自分たち自身の経験を考えること 〇その経験を裏付けるような理論を渡すこと 〇どのように活かすのか検討すること 〇実際にやってみること みんなお困りごとがないわけじゃない。 たぶん。 それぞれのお困りごとを抱えてやってくる。 それが何なのかを考えることってまず大事。 みんなのお困りごとに共通していることは?それはどんな力があれば解決できそう? ああ、それはブランディン

        • 来館者の権利とは?-ジュディ・ランド「227マイルミュージアム、あるいは来館者の権利」

          ジュディ・ランドさんが書いた「来館者の権利憲章」は2項目だけ紹介したのだけれど、11項目すべてを紹介してみようと思う。 博物館の理念って大仰で1からつくるのは大変だけれど、来館者の権利を守るってことなら取り組みやすいのでは? ◆快適さ 「私の基本的なニーズを満たします。」 来館者は、清潔で安全なバリアフリーのトイレ、(水)、食べ物、赤ちゃんの着替えにすばやく簡単にアクセスできる必要があります。テーブルとたくさんの座席。また、展示物へのフルアクセスが必要です。 ◆オリエン

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          来館者開発と障壁ー河島伸子「アートマーケティング入門 4 鑑賞者開発/今後の展望」

           来館者開発というからには、来館を妨げている要因を探らないといけない。河島伸子さんは、①地理的な要因、②経済的な要因、③物理的な要因、④情報面の要因があるという。 ふむふむ。 博物館から遠い人には出張展示ができるかも知れない。経済的な要因については、無料の日を設けているところがある。建物の構造や展示のあり方が利用しにくい状態の人などには建物のバリアフリーだけでなく、触れる展示などの情報保障がつきはじめている。  情報面の要因が一番難しいと思う。それこそ星の数だけある様々な

          来館者開発における来館者像ー関谷泰弘「英米との比較による我が国ミュージアムにおける来館者開発の導入に向けた基礎研究」

          museum audience development、来館者開発をするためには、誰が来てない/来れていないのかを把握しないといけない。 僭越ながら私も「博物館における来館者像の変遷」をまとめているのだけれど、それはこれまでの研究史から誰を来館者としてみなしていたのかを確認する作業。実際の来館者の実態ではなく、博物館側がどこまで認識できているのかを調べてた。 ようやく今頃になって関谷泰弘「英米との比較による我が国ミュージアムにおける来館者開発の導入に向けた基礎研究」という

          来館者の種を蒔き・育てるーAudience developmentとは?-Mara Cerquetti "More is better!Current issues and challenges for museums audience development: a literature review"

          日本に比べると海外の来館者調査の研究史ってまとまっている。 どんな風に調査しようとしたのか、なぜ来館者を調査しようとしたのかは、裏返すと博物館が誰をみようとしてきたのかがわかる。 そうやって追っかけてくると「見えていない人」が見えてくる。 (捉えてこなかった層、取りこぼし、非ターゲット) ではどうしたらいいのだろうということで、Museum audience development ということらしい。 引用は下記より Mara Cerquetti "More is

          非来館者の文化的な障壁を取り除く ーNobuko kawashima "Knowing the Public: A review ofmuseum marketing literature and research"

          私が関心を寄せているのは「文化的な障壁」をいかに取り除くかのところです。非来館者の文化を博物館の活動に反映させることという双方向性がフーパー・グリーンヒルらしいと思う。一方的に「取り除いてあげますよ」ではなくて、私たちの方の問題に気付く場であり、それはコミュニケーションによって実現可能ですよという話だと思うのです。 そして、また私たちは非来館者の文化と博物館の文化を分け隔ている壁について考えてもよいはずなのです。 Nobuko kawashima "Knowing the

          第6講 生涯学習とは «まとめ»

          前回の授業から  いよいよ最後の講義となりました。教育と学習の違い、知能とは何かという問題、知能はどのように発達するのか、文化とは何か、利用者とは誰なんだという問題を扱ってきました。  さて一番最初の問題に帰りましょう、博物館は社会教育施設なのでしょうか、生涯学習施設なのでしょうか。どうですか、ここまで授業を受けてきてどのように考えますか。社会教育を考えるヒントはたくさんあったかも知れませんが、生涯学習についてはあまり触れてこなかったかも知れませんね。生涯学習について、二人

          何才からのミュージアム? ー斎正弘「フォーラム・連続公開インタビュー「美術館ワークショップの再確認と再考察-草創期を振り返るー」

           何才からミュージアムにいく?  その子によっても、そのミュージアムによっても、その展示によっても異なるだろうけど。  もちろん幼児向けのプログラムがあったっていいし、ベビーカー・ウェルカム・デーがあったっていいんだ。ちいさい子をミュージアムから締め出したいわけじゃない。  でも、特定の展示に対して、その適性年齢ってあまり意識してこなかったかも。  宮城県美の斎正弘さんが「だいたいね、お前は誰?と聞いた時に「お母さんの子ども!」っていっているうちは(美術館に)来なくて

          図書館を利用しにくい人の調査 ―アントネッラ・アンニョニ『知の広場』

          図書館にいかない人の調査はされている。 ・読書が好きではない ・遠すぎる ・開館時間が不便 (イタリア) ・休みの日は別のことをしている ・開館時間が不便 ・存在を知らない (スイス) 問題は、勉強したりするための厳格で魅力のない場所という「図書館のイメージ」にあるのではないか、とのこと。

          第5講 博物館の利用者とは・・・ «まとめ»

          前回の授業から  「問い」では、博物館の利用者って誰だ?ということを考えてもらいました。単に「来館者」だけでなく、SNSのフォロワーとか、取材に来るメディアなんかも「利用者」なのでしょう。  一方「資料探索」では、「利用しにくい人」「利用できない人」を探してもらいました。博物館が万人を対象とした施設だとするならば、   万人ー利用者=利用できていない人 となり、利用できていない人が存在すると考えるからです。「万人」というのが理想論であることは百も承知です。しかし、社会教育施

          第5講 博物館の利用者とは・・・《資料探索・読解》

          《資料探索と読解》 資料を探して読んだうえで、あなたは博物館を利用しにくい人がいるとすればどのような人だと考えるか説明してください。 (資料)博物館を利用しにくい人がどのような人なのか、図書館やインターネットを使って、資料等(本や論文)を自分で探し出してください。 ① 博物館の利用者と万人 問いでは、博物館の利用者について考えてもらいました。どんな利用者の姿が思い浮かびましたか。40代、女性という来館者の傾向であったり、博物館でボランティアや市民活動をしている具体的な人た

          第5講 博物館の利用者とは・・・ 《問い》

          《問い》博物館の利用者とはどのような人だと思いますか?  博物館にいると、来館者層とかターゲットとかを意識することは多いかと思います。どのような広報活動をしたら、誰にリーチするのか。アンケートを分析したところ、どんな属性の人が多かった、など日常業務のなかで把握したり、何か企画するときの材料にしたりしているのではないでしょうか。来館者も含めて、博物館の利用者ってどんな人でしょうか。

          第4講 博物館の文化とは・・・ «まとめ»

          前回の授業から  前回の授業では、「これは博物館で扱う文化としてふさわしい(ふさわしくない)」と決めているものがあるとすれば、それはなんだ?というお題がでました。例えばですが、私が小さい頃、壁には「喧嘩上等」「天上天下唯我独尊」といった落書きがありました。それは博物館で扱う「文化」なのでしょうか。あるいはバンクシーの作品はどうですか。扱うかどうかは、何によって決定しているのでしょうか。  展示でもワークショップでもなんでもいいのですが、博物館で扱う「文化」とは一体どのような

          第4講 博物館の文化とは・・・《資料探索・読解》

          《資料探索と読解》 資料を探して読んだうえで、あなたは博物館における文化とはどのようなものだと考えるか説明してください。 (資料)博物館における文化について書かれた資料等(本や論文)を自分で探し出してください。 ① これまでの授業をふりかえる ここまでの授業は準備運動です。みなさんに共通理解として身につけていただきたいことを紹介してきました。例えば、教育と学習のちがい、知能とは何か、知能はどのように発達するのか等々です。これからは、それに基づいて、実践的な内容になっていき