来館者開発と障壁ー河島伸子「アートマーケティング入門 4 鑑賞者開発/今後の展望」

 来館者開発というからには、来館を妨げている要因を探らないといけない。河島伸子さんは、①地理的な要因、②経済的な要因、③物理的な要因、④情報面の要因があるという。

ふむふむ。
博物館から遠い人には出張展示ができるかも知れない。経済的な要因については、無料の日を設けているところがある。建物の構造や展示のあり方が利用しにくい状態の人などには建物のバリアフリーだけでなく、触れる展示などの情報保障がつきはじめている。

 情報面の要因が一番難しいと思う。それこそ星の数だけある様々な情報の中から、興味がある人は博物館の情報を入手することができるであろうが、そうでない人にどのように情報を届けたらいいのか、悩ましい。

 河島さんは「オーディエンス・ビジネス」を紹介する。

タクシー運転手、ホテルの従業員、美容師などに対する文化参加の機会を提供しています。実際、これらの人々は、文化イベントに出かける度に、自分なりの判断を形成し、お客さんたちに情報を伝えているという効果を生んでいます。

河島伸子「アートマーケティング入門 4 鑑賞者開発/今後の展望」

なるほど、その手があったか!


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