むるめ辞典
■壁画
[読]へきが
壁の画
[例文]
普段使う駅の改札の前に岡本太郎さんの壁画作品がある。これがいろんな意味でスケールが大きい。
この世から少し離れたところから拝借してきた絵具で塗られているみたいに駅の構内に少しも馴染んでいない。見ていると気持ちが落ち着かない。
物理的には映画のスクリーンくらいの大きさがあって、これを一人で作るのは大変だったろうなと、ヘルメットをかぶって梯子に登り安全確認する岡本太郎さんを想像しようとしてみるけどうまくいかない。ふん、ヘルメットなんて絶対に被らないよ、俺は。という方がしっくりくる。なんだか田舎のチンピラみたいだけど。
音楽を聞いて通勤しています。
最近、ブルートゥース仕様に変えたけど、いいですね、ワイヤレスイヤホン。もっと早くに買えば良かったです。
でも困ったことが一つあって、この岡本太郎さんの作品の前を通り過ぎるとき、必ずと言っていいほど音が飛ぶ。
最初は気のせいだと思ってましたが、モー娘を聞いても高木正勝を聞いてもモーツァルトを聞いていても、この絵に近づいていくほど音が死んでいく。
ブルートゥースの通信に影響を与える何かが、たまたまこの辺りに集まっているのかもしれない。でもなんだかこの作品にもその一因があるのではないかと、わたくし、愚考しています。
時代を超えて影響を与え続ける作品が身近で見れて有り難いんだけど、ちょっと困った存在です。明日も音楽を聴きながらここを通るんだよな、わたしは。
サポートしていただいたお金で、書斎を手に入れます。それからネコを飼って、コタツを用意するつもりです。蜜柑も食べます。