室谷拓実

食や料理にまつわることを中心にエッセイや詩を書いています。 仕事は企業や商品の新しい一…

室谷拓実

食や料理にまつわることを中心にエッセイや詩を書いています。 仕事は企業や商品の新しい一歩をサポートするリブランディングのお手伝いをしています。 (株)ええやん eeyan.me

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    食と食の記憶にまつわるエッセイを書いています。

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「贈与」がつくる社会の話

最近、社会学について学んでいるのですが、贈与についての自分の考え方がある程度まとまってきた感があるので、今日はそれをシェアしたいと思います。 贈与とは「贈与」という言葉は、単に誰かが他の人に何かを与えることだけを意味するわけではありません。社会学者のマルセル・モースは、贈与には「与える義務」「受け取る義務」「返礼する義務」の3つの義務が含まれると言いました。 義務というと少し固い印象があるのですが、要は何かを「贈与」されると、「お返しをしなきゃ!」というプレッシャーを感じ

    • おいしいエッセイ vol.4サルサソース

      ある日のレッスンで、 Have you ever had Mexican food? 「あなたは今までメキシコ料理を食べたことがありますか?」 と質問された。 私は英語での回答に詰まるより先に、 「あれ?そもそもメキシコ料理ってどんなやつやっけ?」と思った。 その数秒後、私は答えた。 あぁ!It ate three days ago! 3日前にそれっぽいものをたべていたことを思い出した。 トマト、玉ねぎ、ニンニクを微塵切りにして、 オリーブオイルとレモン汁、そこに

      • おいしいエッセイvol.3 まかない飯

        学生のときに清水五条の居酒屋でアルバイトをしていた。 そこは古民家に囲まれた小さくてとってもおしゃれなお店で、いつもビートルズとかその時代の洋楽の有線放送がかかってて、時間がゆっくり流れる店だった。 モツとか大根とかのにこみがメインで。そこの料理も店長も大好きだった。 私はそこでホールのアルバイトを二年ほどしていた。 学生の飲食バイトといえば、やっぱり賄いだ。 そこのお店でも例外なく賄いを出してくれていたのだが、ほぼ毎日決まってソーメンだった。 全国探しても、あんなに

        • おいしいエッセイ vol2.親子丼 

          親子丼って、実はああ見えてバリエーションが結構多いんです。 例えば、三つ葉・七味・山椒・海苔のどれをどれだけいれるかで結構変わってきます。私は三つ葉を入れると味がおしとやかになりすぎるから、家で食べるときは大概、七味を少し入れて、後半海苔をちぎって入れて書き込みます。これが一番親子丼本来の味を活かしながら楽しめる食べ方だと思いますね。 山椒はいれると結構味が変わるので味変したいときだけいれるのがおすすめです。 親子丼をお店で食べるときは何屋で食べるかによってだいぶ違います

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          おいしいエッセイ vol.1 料理して自然に帰る

          わたしにとって 料理は自然に帰ること 音を聞いて 香りが立って 目で楽しむ あまりレシピも見ないで ゴールをイメージして作っていく 家のキッチンでは 何のしがらみも無く 本当の意味で 自由を手に入れることができる そうして作ったものをただ食べる 作ったものを食べてもらう 食べるわたしとあなた 顔がほころび 心が動く 料理という文化的な営みが わたしは人間であるということを 思い出させてくれるのだった

          おいしいエッセイ vol.1 料理して自然に帰る

          小さい事業やプロジェクトを確実に進捗させていく13のステップ

          社内で「事業の進め方」について言語化する機会があったので、 共有させていただきたいと思います。 自社内のプロジェクトでも、 お客様の伴走もヒト・時間・カネといった資源が小規模で編成されることが多く、進め方を可視化して、ある意味それ通りに進めて、丁寧に行った方が、 ”よくある地獄パターン”を回避できて、 改善してくいく確率が高いなと思ったことが言語化のきっかけでした。 ※よくある地獄パターンとは なにか失敗が起こるとだいたい打ち手とかターゲットに関する議論になって、それらで

          小さい事業やプロジェクトを確実に進捗させていく13のステップ

          自分のことを自分で理解するメンタルケアの提案

          皆さんも経験はあると思いますが、私は割とメンタルの不調をきたす日があります。いわゆる”悩んでいる”という状態になってしまうことも。 まあ鬱などではないのですが、割と繊細なところがあって・・・という感じです。 ただ、ある日「あれ、これ前も同じような悩み方してなかったっけ?」ということに気づき、書き留めて見返すということを繰り返していくうちに、自分が陥る悩みやメンタルの不調の予兆には、傾向があることがわかりました。 その出来事から、私は、2022年9月ごろから自分の心がきたす

          自分のことを自分で理解するメンタルケアの提案

          「下手なのに、うまくいくこと」を続ければ成功する

          僕はクラシコムの青木さんを経営の師匠だと思っているのだが(面識はない。)、その青木さんが出演されているSpotifyの対談を聞いていて、 「下手なのに、うまくいっちまったことを探せ」 という目から鱗だった話があったのでその話をシェアしたい。 ーーーーー以下は僕の解釈もやや含まれますーーーーー 事業や施策において、何かを新しいことをやってうまくいかなかったとき、 大体の人は、 「どうしたらもっとうまくいくか」 「よりどう頑張れば到達するか」 を考える。 でも本当は逆の

          「下手なのに、うまくいくこと」を続ければ成功する

          10人以下の会社の経営者のしごと

          小さい会社だと、経営者でも営業・コンサルタント・マーケターなど、1日で様々な役割を行き来することが多い。 ただ、直近やっと採用を進めたり、資金調達したりと、経営者としての仕事が増えてきた。 その中で、経営者・マネジメント・メンバーの仕事について明確にしておこうと思って以下を社長に送った。 ①経営者がやること ●人に喜ばれること・必要だと思うことを見つけ、それが維持継続される仕組みを発想し、プロセスを考え、準備・実行すること。実行は資金調達や採用、人員の配置など多岐にわたる。

          10人以下の会社の経営者のしごと

          経営のしごとはひとが活きる前提をつくること。たぶん!

          「自分のしごとってなんだろう」「経営者のしごとってなんだろう」「自分が最も注力すべき仕事はなんだろう」と思わわれることがこれまでも何度もあった。 きっとこの問いはずっと重要でこの先も何度も問うことになるけれど、 今の答えは表題の通り「ひとが活きる前提を与えること」と考えている。 元々なんのスキルもないと言ってる人でも、その人が活きる前提が会社に揃っているなら、前提を与えた瞬間に輝くことだってあると思うし、 逆に採用時点で「うちのカルチャーなら、この仕事なら、このひとはバリ

          経営のしごとはひとが活きる前提をつくること。たぶん!

          未来のメンバーのためにアーカイブを残していこうと思った話

          これまで個人ブログに何度か挑戦したことがあったが、 その多くは、セルフブランディングのため・なんとなく表現したいからといった尖った思いで始めたものだったので、恥ずかしくなったり、惨めになったりしてやめてしまうことが多かった。 でも今回はふと、 「自分は多くのアーカイブ(本・ブログ・You Tube)を見て人の考え方に触れてインプットしてきたし、それに救われてきたな」 と思いたち、はじめることにした。 想定読者は、未来の株式会社ええやんのメンバーだ。 弊社はまだ社員5名の

          未来のメンバーのためにアーカイブを残していこうと思った話