こんなマインドで仕事をしたい 西荻窪organ紺野さんの話〜林伸次さんの著書 『なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか』を読んで〜
僕は南伊豆で「南伊豆くらし図鑑」という事業をやっている。
この事業は南伊豆に暮らしている人たちの日常に一対一でおじゃまできる体験サービス。
で、来年はもうひとつ新規事業をやろうと思っている。
だからというか。
最近は、「なぜあのお店は人が集まるのか」とか「ファンの増やし方」などにぼんやりだけどアンテナを張っている。
なので、「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林 伸次さんの著書『なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか』を手に取ってみたんです。
これはバーテンダーの林さんが、個人の視点でさまざまな飲食業をやっている店主を訪ねたインタビュー集。
僕自身、今のところ飲食店を始めるイメージはないのだけど、どうやったら人が集まってくるのかという視点を知りたいと思いました(実際にいろんなタイプの経営者の話が載っていて、お店を始めたい人に取って、すごく参考になる1冊だと思います)。
補足すると、林さんはバーテンダーだけでなく、文筆業としても有名で、cake(ケイクス)に連載されている『ワイングラスのむこう側』はcakes歴代閲覧数No.1。林さんはnoteもやっているので、こちらもおすすめ(有料)
僕は林さんの文章のファンです。『ワイングラスのむこう側』も読んでます。カウンター越しに繰り広げる男女の駆け引きの話や、男女を超えた普遍的なマナーの話など面白いです(いつかお店に行ってみたい、けどまだ勇気が出ません)。
はい、話を戻して。『なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか』で特に好きだった話が西荻窪organ(オルガン)の店主 紺野さんとの会話でした。
その一文を紹介します。
林 これから飲食店をやりたい人に何か一言お願いできますか?
紺野 まず毎日、妄想した方が良いですね。例えば、伝票はどんな伝票にしたいかとか、グラスはどんな形のグラスに氷を何個入れるかとか。細部に至るまで妄想してほしいですね。もうひとつは、妄想とすると同時に現実的な計画を持ってほしいですね。
林 最後に紺野さんに「飲食業をビジネスとして、どう思うか?」と聞いたところ、こんな答えが返ってきました。
紺野:僕の幼なじみで銀行員がいて、「こういう立地でこういう単価でお前の利益はこんなもんだろ」って言われるんです。僕、そういうどれだけお金が儲かったかって本当に興味がなくて。これ、本当に綺麗事じゃないんですが、僕は「じゃあ、君たちのビジネスで何人の人たちに感動を与えたことがあるの?」って思うんです。例えば、あのお店に行って彼女に告白してその後結婚したよって思い出でも良いですし、あのお店で夢を語ったよねっていうのでもいいですし、どれだけの人の記憶に残るか、そっちの方がよっぽど価値があると僕は思っているんです。
妄想と現実を行き来する算盤。
自分にこの視点はどれだけあるだろう。
もちろん、お店を始める上で、資金やスキル、人とのつながりなどもろもろ必要な要素はあるだろうけど、自分の妄想をいかに細部にわたって広げられるかってすごく大事な視点だと思ったし、その上で算盤を叩かないで、どうする?!と思った。
せっかく自分の思いを形にしようとするのに。こんな楽しい作業をおざなりにしてはいけないな、と思った。
僕も、妄想をむくむく、細部に広げて、新しい事業のイメージを固めていきたいです。
あなたは、妄想したいことがあったとして、どれくらい細部まで広げていますか?
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