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村嵜千草
2022年2月21日 22:55
もう何度目でしょういつもいつも音は無くあるものを無かったみたいに喜ばれたとて 疎まれたとてなんにも気にも留めない風であなたを羨む私を仲間に入れてはくれませんか塵として埃として冷たくなって重たくなって舞って流れてどこかへ飛んで私の元へも集まって私の形にかたまって境目のないように誰にも分からぬようにあなたを羨む私を共に溶かしてはくれませんか儚くなくても美しく
2021年10月14日 12:34
さよなら世界 ありがとわたし短いなんて知らないよ 十分すぎる長さだよありがと世界 さよならわたし溶けて溶けて溶けゆくの 土になる 水になる 大地へ還るありがと世界 おはようわたしなんて なんて 広すぎて なんて なんて 狭いのかしらおはよう世界 ありがとわたし眩しいだとか 気持ちいいだとか いったん忘れていいんだよ「揺れるカーテン 温かいスープの匂いふわふわのタオル
2021年9月22日 17:58
夕どきに母が耳鼻科へ行きました。耳の詰まりが気になるからと、出かけてゆきました。私は台所で母を見送りました。コンソメスープと、夏野菜のサラダを作りました。まだ母の帰りはありません。ひとりそそくさと食べることにいたしました。「おいしい〜!」我ながら腹も心も満たされる食事ができたと、私を褒めました。私の食事が終わるころ、母が帰ってきました。ぐったりとひどく疲れた様子でした。
2021年9月15日 08:24
さよなら世界 ありがとわたし短いなんて知らないよ 十分すぎる長さだよおはよう世界 ありがとわたし眩しいだとか 気持ちいいだとか いったん忘れていいんだよ揺れるカーテン 温かいスープの匂いふわふわのタオル 汚れたぬいぐるみ イヤホンを外してごらんよ その雫を拭ってごらんよまた目が覚めた 今日もゆくのねありがと世界 さよならわたし溶けて溶けて溶けゆくの わたしは土で水でそれから
2021年9月14日 12:57
ただ静かに夜(よ)の更けるのを共にする時には庭の鈴虫が時には窓打つ雨音がまた時には 喉の渇きと腹の音(ね)がわたしの旅の友になる闇のなか寝息のすきまを静かに歩くああ この時でさえ無駄も無意味も起こさないそれを知っているわたしだから止(や)めずに歩くのだ歩けども歩けども闇は 深く鋭くて瞑れども瞑れども歩みを止(と)めてはくれなくてああ 光を恋いまた 闇を