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海上保安庁がSNSでの批判を受けて、生成AIで制作したイラストを使用したリーフレットの配布を中止!生成AIへのキャンセルカルチャーに毅然と立ち向かわないのは日本人ぽいですね。

こんにちは、きのう誕生日を迎えてまた一つ年を取ったDJムッチーです。
キャンセルカルチャーというSNSの成長とともに生まれた鬼子と呼んでもいいカルチャー(?)をご存知ですか?
つい最近では、海上保安庁が海難防止を訴える「ウォーターセーフティガイド 」のリーフレットの表紙に描かれたアニメ風の女性イラストに対して「生成AIで作成したイラストではないか?」と推測する声が上がりました。結局用意した5万部のリーフレットは配布中止で公式サイトへの掲載も中止となってしまいました。

「ウォーターセーフティガイド 」のリーフレット表紙

生成AIが制作したイラストでした

「安全に海を満喫するために」というキャッチフレーズと共に、夕日を背に振り向くアニメ風の女性のイラスト(上の写真)は、3月初旬に海上保安庁の公式サイトの「ウォーターセーフティガイド 」特設ページに掲載されました。同時に同庁の公式X(旧Twitter)でも3月4日以降、複数回、投稿していました。
Xへの投稿をきっかけに、「目の部分がまつ毛と同化している」「髪飾りの位置がおかしい」などといった特徴を元に「生成AIで作成したイラストではないか?」と推測する声が続出していました。
(こういうのをイチャモンをつけると言うのではないですかね?)
「なぜプロのイラストレーターに依頼せずに生成AIを使うのか?」と問題視する意見の一方で、「例えAIであっても問題無い」とする意見もあり、SNS上で大きな議論になっていました。(皆さん暇です・・働き方改革成功)
また、SNS上には「AIの使用はイラストレーターの仕事を奪う」「イラストレーターの名前を記載すべきだ」などの素人が言い出しそうな意見も出ていました。

4月になって、海上保安庁交通部安全対策課の担当者は「生成AIを利用したイラストです」と当然ながら何のためらいもなく明らかにしたました。
生成AIを利用した理由としては「イラストレーターに描いてもらうと、どうしても描き手のイメージがついてしまうので、なるべくフラットな状態で一般の方に海難防止のメッセージを伝えたかった」としています。
これは面白い意見ですね、フラットな状態を解釈すれば、ありふれた見慣れたレベルという事ですから担当者は生成AIの実力を見抜いていたのですね。
加えてリーフレットの制作担当者は、クリエイティブワークの経験が浅くて、十分に制作意図を伝えられないという自分の力量が分かっていたのでしょう。生成AIが作ったイラストを基にイラストレーターに制作を依頼すれば問題は起こりませんでしたね。イラストの制作費用はピンキリですから、低予算で依頼できないという意見は入り込めないですね。

代表的なキャンセルカルチャー

キャンセルカルチャーに屈してはいけない!

キャンセルカルチャーについて詳しくない方のために少しだけ解説します。
キャンセルカルチャーは、2010年代中ごろからアメリカで起こったムーブメントで、まさにSNSの成長の歩みと重なります。最初は不正や不公平に抗議する動きをSNS上で展開していましたが、最近では誰かの過ちを徹底的に避難して社会から抹殺してしまう動きになっています。
日本の最近の例では、東京オリンピックのエンブレムの盗作疑惑やオリンピック開会式の音楽担当者の過去のいじめなどで、いずれも対象にされた人は辞任されています。

今回の海上保安庁のリーフレット配布中止については、「著作権侵害ではないか」という多くの批判に対して、「著作権法違反に当たるわけではないが、その恐れがないとは言えないと判断した」としています。
違反の恐れはどこにあるのでしょうね? パンフレットなどに載せるイラストはアート作品ではないので署名の必要はないと思います。なぜなら、著作権ごと買い取られる場合がほとんどだからです。著作権を別建てにできるのは、超一流のイラストレーターさんだけです。
おそらく、文化庁の文化審議会がまとめた「AIと著作権に関する考え方について」というガイドラインに則っていないかもしれないと海上保安庁は考えてのことでしょうが、ガイドラインはAIの利用方法を示しているだけですから問題ないはずです。
問題があるとしたら、先ほども記しましたがクリエーターに依頼する時に使うサンプル下絵を本番で使ってしまったことぐらいじゃないですかね。
これは対外的には何の関係もありませんね。ネットの批判つまりキャンセルカルチャーに屈する必要など何もないのです。

日本のキャンセルカルチャーにでは、生成AIに対するものが非常に多いですね。素人に毛の生えたぐらいの人でもイッチョカミ出来るからでしょうね。
マサチューセッツ工科大学の研究者らの実験によると、人はあるコンテンツが人間によって作成されたか、それともAIによって生成されたかを知っている場合、人間が作成したコンテンツに好意的な傾向を示すそうなんです。
つまり、AIが生成したとなると好意的ではなくなるということですね。
この実験では、作成されたコンテンツは絵ではなくキャッチコピーだったが、コンテンツの出どころを知らされた被験者たちのグループは、そうでないグループと比べ、人間が関与した仕事に対する評価を上げました。これを研究者たちは「人間びいき」と呼んでいるそうです。
この「人間びいき」に近い感情がキャンセルカルチャーの世界で起きているのだろうと思います。
AI導入を公言して憚らない役所がありますが、好感を持ってもらえないという事を覚悟した方がいいですね。

キャンセルカルチャーに染まる人間は、「良い・悪い」「好き・嫌い」のどちらか一方しかない人達です。人間社会の構造はグラデーションであるという大人の感覚を持ち合わせていない人達だという事を理解して、突っぱねるべきは突っぱねることが重要です。
海上保安庁のリーフレットは、税金をかけて制作したものですから、配布中止と言う弱腰は良くなかったと思います。

今回の紅麹菌の騒動にキャンセルカルチャーの人達はどう動くかが気になりますね・・・
それでは今日はこの辺で失礼します。
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