【自転車旅行記】2006年夏③ 岩手編 ~浄土ヶ浜、龍泉洞など~(8/18~8/20)
今日も2006年夏の旅行について書いていきたいと思います。
旅の上では、三陸海岸を北上するコースに入ります。
このエリアは2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた地域です。この当時(2006年)に私達が訪れた場所で、大震災の際に津波に流されてしまった所もあります。
自然は美しくもあり、恐ろしいものでもあります。
今回のnoteを書きながら、私もたくさん思うことはありました。このnoteによって、もし他の誰かが被災地の状況について今一度思いを巡らすことがあれば、とてもうれしいです。
*本マガジンの説明はこちら
*よろしければ2006年夏①、②もご覧ください
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2006年夏、舞台は東北、2回目の夏の自転車旅行について書いていきたいと思います。
自分で自転車旅行(合宿プレ企画)を企画、自転車部の合宿、合宿アフター企画も含めてトータル25日間の行程でした。
基本情報
期間:2006年8/18~8/20
距離:141.7km
獲得標高:2,838m
コース概要:茂市ー宮古ー岩泉ー北山崎ー野田(岩手)
形式・人数:自転車部夏合宿(プレ企画)・グループ(8名)
コース全体:
詳細コース:
*記憶をもとに作成。実際に走行したルートと完全には一致していません。
栗駒山、北上山地をようやく越えて海に出ました!しかし今度はリアス式海岸の地形がアップダウン激しすぎて結局頑張っちゃってます!
8/18 茂市ー宮古
行程:茂市ー宮古
宿泊地:宮古市街付近(風呂:七滝湯)
この日の出発地である茂市の茂市駅からはかつて岩泉線という鉄道路線が伸びていました。
岩泉線といえば、全国の鉄道マニアが唸る秘境路線(秘境レベルの地域を貫く路線をこう呼ぶ)。さらに秘境駅なんてのが一時流行って、岩泉線の押角駅は特に有名でした。
この自転車旅行の時はもちろんスルーしましたが、いつかこの秘境線にも乗ってみたいなと思ってました。しかし、あえなく2014年に廃線。。
思い立ったらすぐ行動しないと状況は色々と変化して2度とチャレンジできなくなる時があります。ふとそんなことを思いました。
さて、この日は一路宮古へ。
秋田のド内陸から始まったこの旅も、ようやく海を眺めることが出来ます。
宮古の美しいビーチといえば浄土ヶ浜。つかの間の海水浴。凄く静かで穏やかな大人の時間を過ごせました。(写真:浄土ヶ浜)
白い流紋岩が林立し、同じく白い小石でできた浜はまさに極楽浄土。
三陸復興国立公園(当時は陸中海岸国立公園)、三陸ジオパーク、国指定名勝です。
ストリートビューも貼っておきます。(ストリートビュー:浄土ヶ浜)
宮古は、東日本大震災で甚大な被害を受けました。
浄土ヶ浜もその例に漏れず被害に遭ったものの、今は見事に復興を遂げ、美しい景色が戻っているようです。本当に良かったです。
その後、宮古市街に行き、買い物やら入浴を済ませます。お風呂はいい感じの銭湯。(写真:七滝湯)
この銭湯、番台の方が本当に優しくて、色々と食材を分けて頂きました。
近くの豆腐屋も案内してもらい、その豆腐屋でもオマケをたくさんもらった記憶があります。本当に皆さんに良くしてもらいました。
その銭湯も豆腐屋も2011年の津波で流されてしまったようです。
本当に心が痛いです。
銭湯は再建を目指されていたそうですが、結局断念したとの情報もWeb上にありました。本当にお疲れさまでした。
ちなみに、この日、旅のメンバーが3名追加合流してきました。
8/19 宮古ー岩泉
行程:宮古ー岩泉
宿泊地:龍泉洞青少年旅行村キャンプ場(風呂:龍泉洞温泉ホテル)
この日は岩泉の龍泉洞を目指します。
この日から、三陸のリアス式海岸線を北上して走ります。リアス式海岸とは、簡単に言うと断崖が続く凸凹な海岸線。登っては下り、登っては下りを繰り返します。これもなかなかに大変。。
国道を走っているはずが、道路のクオリティも怪しいものになってきます。(写真:リアス式海岸を北上する国道45線(宮古北部))
そうこう苦労しながらなんとか岩泉へ。(写真:小本川にかかる冒険心をくすぐられる吊り橋)
龍泉洞は日本三大鍾乳洞の1つ。名水の地底湖があることで有名です。(写真:龍泉洞入口)
鍾乳洞探検です。いくつになっても鍾乳洞はワクワクします。夏に訪れる鍾乳洞はとにかく涼しくて生き返ります。(写真:龍泉洞内部)
地底湖も透明度の高いきれいな水が潤沢に湧いてました。写真だとよくわからないですが、青が凄くきれいでした。(写真:龍泉洞地底湖)
深さもどのくらいあるのでしょうか?
吸い込まれてしまいそうです。
8/20 岩泉ー野田
行程:岩泉ー北山崎ー野田
宿泊地:陸中野田駅付近(風呂:国民宿舎えぼし荘)
この日のメインは、三陸海岸のハイライトといっても良い北山崎。引き続きリアス式海岸を北上します。
途中、思惟大橋という立派な橋がありました。
先程も書いた通り、三陸海岸は凸凹なので、こういった橋を架けることで高低差が減って交通の効率が良くなるようです。(写真:思惟大橋)
北山崎は、断崖絶壁の自然景勝地で、浄土ヶ浜と同じく三陸復興国立公園のエリアです。その景色は壮観との評。
ちょっとWikipediaを引用します。
海面からの高さ200mの大海食崖が連なる景色は、日本交通公社全国観光資源評価の「自然資源・海岸の部」で唯一の特A級に格付けされた。
期待が高まります。
この北山崎に至るまでの登りの斜度が凄くエグかったのを憶えています。ほんと大変でした。
そして、着いた先の北山崎は、、
圧倒的なまでの霧に覆われてました。。何も見えず。。
ショックで写真すら残ってません。
かわりにストリートビュー貼っておきます。(ストリートビュー:北山崎)
こういうこともあります。
この日は野田という所まで走りました。
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大震災が起きた時、今回のnoteの中で走った三陸エリアが特に気になってしまいました。
走ることでよくわかったのですが、このエリアは海岸に対して垂直に伸びる谷と断崖が交互に繰り返されています。その谷の部分に津波が集中してしまう構造がよく想像できます。
そしてそれぞれの谷の部分には慎ましいながらも集落があり、人々が暮らしていました。
そんな人々が、震災時にどんな状況に遭遇したのかを考えるととても苦しかったです。
一方で、素晴らしい自然が残るエリアでもあります。
その美しい自然とともにこのエリアが引き続き力強く復興を遂げることを切に願っています。
それでは!
*カバー写真:浄土ヶ浜へダイブ(岩手)
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 他のnoteも是非読んでいただければ嬉しいです。