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立ち上げ期の低予算SDRインサイドセールスが最短で結果を出す具体的アクションとは(共感編)

どうも、はじめまして。
某オンラインサービス企業でインサイドセールス(SDR)メンバーのまさぴよです。

僕の所属するインサイドセールスチーム(2名)は、2020年2月(コロナ直前)に本格始動した、まだ1年ちょいのひよっこチームです。

しかし、始動間もない中、今年度は以下のような結果を残すことができました。

・チーム年間商談化率:40%超 (昨年比:140%超)
・チーム年間創出商談数:1,400件超 (昨年比:140%超)
 ※商談化の定義…見積もり提示、アポイント設定まで。

もちろん、商材や組織特性によって定めるべきKPIや基準、考え方は異なるのですが、来たお客さんの温度をしっかり温めてあげないとこの数字は作れないと自負しております。

今回は、わずか2名のインサイドセールス(SDR)チームが、予算がほぼ無い中で、しかもたった1年で、どのように上長が驚く結果を残したのか。手法やテクニックは色々あるのですが、僕が一番大事にしてきた「共感」を産み出すTipsを紹介します。

【前提】なぜ「共感」が大事なのか

インサイドセールスの役割は、単にアポを取ることではなく、入り口の初回接触から「①我々は敵ではなく味方であり、②商材のプロであり、③パートナーであること」を認識してもらうことです。

なぜなら、質の高いヒアリングにつながり、KPIである商談化につながり、フィールドセールスによる刺さる提案につながり、企業活動の目的である受注(売上を立てること)につながるからです。

それは、電話やメールの短い接触で①警戒心を解いてもらい、②接触するメリットを見いだしてもらい、③頼りにしてもらうというエレベーターピッチのようなかなり高度な芸当であると言えます。

◆対応前◆

企業サイトを見ろ

企業サイトからおおよその案件規模感や、そもそもターゲット顧客であるかの見当をつけます。立ち上げ期で人数も少ないならば、優先順位を初期段階でつけて、勝負をかけるべきところにリソースを割くべきです。

[把握すべき企業情報]
・事業内容(ターゲット顧客か、伸びてる分野か)
・売上高
・上場有無/レピュテーション(信用できる企業か)
・住所
[参照ソース]
・企業サイト
・Wantedlyの企業紹介ページ
・国税庁法人番号公表サイト
 →中小事業者など怪しい場合は法人格の有無も確認。
・(上場してれば)Yahoo!ファイナンス
・(可能なら)帝国データバンク等のデータベース

担当者名をググれ

このひと手間で差をつけましょう。宝の山です。共感を得られます。

〜メリット〜

・商談化までの戦略戦術が立てられる
経歴
役職はもちろん、雰囲気趣味嗜好から想いまでもわかる場合もあり、ズバリどのトークが刺さるのか、どんなテンションで会話するとコンフリクトを生じさせず心を開いてくれそうかをある程度仮説立て、予測できます。

・どのフィールドメンバーをアサインすれば受注に繋がりそうかのヒントとなる
特に、商材自体が他社と大きく差別化できない場合、何で決まるかといったら「コスト」か「人」です。基本的にはスコアリングのランクと、フィールドメンバーの受注実績を考慮し、取るべきところに優秀なメンバーを割り当てるのがセオリーであるものの、アサイン候補者が複数いる場合が殆どですので、例えば地縁(法人所在地や担当者出身地)といった共通点の有無や、性格や営業スタイルによる相性を吟味して、人で選んでいただくためのストーリーを紡いで最大公約数的に勝ちをとるのは有効ではないでしょうか。

[把握すべき担当者情報]
・出身地、縁のある土地
・出身学校
・趣味
・役職の有無、所属部門
[参照ソース]
・Facebook
→「基本データ」からどんなトピックにいいね!してるのかわかる
   つまり、趣味嗜好がわかる
・Wantedly
・LinkedIn
・その他、メディアに掲載されてる記事等


フィールドセールスメンバーのパーソナル情報を把握し、アサインに活かせ

前項にもつながる話ですが、とりわけ顧客の業態業種が幅広い場合は、アサイン先がフィールドメンバーのモチベーションにも直結する点も見逃せません。

フィールドメンバーも人間なので、例えば出身地が絡む、普段使う美容ブランドの企業みたいな親近感は、案件に対する思い入れができやすいと言えます。

逆に、案件規模としては追うべきでも、フィールドメンバーと顧客担当者が露骨に馬が合わないと、その案件に対するモチベーションや優先順位は下がってしまいます。

[把握すべきパーソナル情報]
・出身地、縁のある土地
・職歴
・出身学校
・趣味
・性格
・過去に対応して嫌だった案件

マーケチームが作ってるコンテンツは一通り目を通せ

マーケチームが日々作成する事例集ホワイトペーパーオウンドメディアの記事などは一通り目を通して、これが来たらこれ!と反射的に引っ張り出せるレベルまで頭に叩き込みましょう。

〜メリット〜

・難しいことをしなくてもトーク力がめきめき上がる
相手のほしいコンテンツを然るべきタイミングでぶち込めれば、顧客には、貴重な時間を割いてでも我々の話を聞くことにはメリットがあると思わせることができます。

・顧客側で社内決裁を通しやすくなる
コンテンツがそのまま資料となるので、顧客側のペインポイントに刺さる内容であれば、担当者の決裁権にかかわらず上申しやすいと言えるでしょう。また、顧客側でいう自社競合他社がどんな製品を活用しているのかという情報は喉から手が出るほど欲しいケースが多いですので、事例集は必ず脳内ストックしておき、メールにも添付をしましょう。

◆対応中◆

トーク時もメールも固有名詞を使え

逆の立場になって考えてみてください。「貴社サービス」「貴社事業」「上長の方」と抽象的なトークで、自分ゴト化できると思いますか。担当者が、それこそ脳内でイメージ動画が描けるレベルの高い解像度でストーリーを作ってあげないと、他人事に思えてしまいます。前項を踏まえて調査した企業サイトや担当者情報から、固有名詞をトークに盛り込んでください。

いきなり本題に入るな。問い合わせた経緯をこれでもかと話してもらい、頷け

前提として書いた、

「電話やメールの短い接触で①警戒心を解いてもらい、②接触するメリットを見いだしてもらい、③頼りにしてもらうというエレベーターピッチのようなかなり高度な芸当」

を実現するのがSDRのミッションです。

お急ぎや温度感高すぎる場合を除き、いきなりアポを打診したり、押し売り感MAXでゴリゴリ攻めるのはNGです。共感をして共感を誘い、相手から「そうそう!そうなんですよ〜」を引き出せれば合格です。

[魔法のキラーフレーズ]
・最初の問いは「どういった経緯でお問い合わせ/資料請求されたのですか」
・ペインポイントを聞き出したあと、メリット訴求する前に共感をする「●●でお困りとのことですね。お話いただきありがとうございます、●●では〇〇の点で△△なのでかなり大変だったんじゃないかと思います。」
・当方も共感力で仮説を立て「●●ってことは、もしかして◯◯の点で△△じゃないですか?」と共感を誘う

◆低予算Tips◆

リードスコアリングはエクセルでできる

本当はMAツールを入れてかなりロジカルで正確なスコアリングが弾き出すに越したことはないのですが、コストが年間数百万円の相場感なのでいきなり導入は厳しい場合もあるかと思います。

しかし、簡易的であればエクセルでもできます!
ルールも簡単に変更できます!

スコアリングのメリットは、案件の優先順位をロジカルに判断できるようになるため、どのリードにリソースをかけて勝負に出て共感を産み出すのかを判断できるようになります。

[基本スコアリングルールとその一例]
・顧客は製品をどのくらい必要としているのか

 →導入が必要で他社と比較している…◎(2点)
  クリティカルではないが導入余地あり、情報収集している…◯(1点)
  商材と先方ニーズが合わない/温度感かなり低い…✗(0点)
・問い合わせた担当者は決裁権者か/役職があるのか
 →役員以上、業務責任者…◯(1点)
  メンバークラス…✗(0点)
・導入希望時期は今か、先か
 →3ヶ月以内…◎(2点)
  半年以内…◯(1点)
  1年以上、未定…✗(0点)
・顧客は予算は取れるのか
 →明確に見込みあり…◎(2点)
  現時点では不明だが担当者に導入意向あり…◯(1点)
  見込みなし、不明…✗(0点)
[点数]
 7点〜5点…A
 4点〜2点…B
 1点〜0点…C

⚠注意⚠
これは一例なので必ずチューニングをしてください。

使えるエクセル関数

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COUNTIF関数…◎○✗といった記号を、数字(スコア)に置き換えることができます。例えば、以下の式だと数字に置き換えてから、それぞれの項目を足してるのでスコアの合計も算出できます。

=COUNTIF(範囲:範囲, "◎")*2+COUNTIF(範囲:範囲, "○")*1+COUNTIF(範囲:範囲, "×")*0

VLOOKUP関数…COUNTIF関数とその合計で叩き出したスコア合計点をもとに、ランクを付与することができます。VLOOKUP関数の書式は以下になります。

=VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,[検索の形 TRUE or FALSE])

つまり、スコア(検索値)を、(表の)範囲の点数列から検索し、点数列の横にある評価列(2番目の列)にある文字列(ランク)を引用してくれるということです。

画像の例で、例えば1行目の場合はJ列に以下の式を書いてます。

=VLOOKUP(I4,$L$5:$M$8,2,TRUE)

指定範囲である点数表を画像のように記載すれば、以下のランクが付与されます。

0〜2点→C
3〜4点→B
5〜7点→A
8点→S

データの入力規則…◎、◯、✗をプルダウンで選択できるようにする機能です。入力の効率化もそうですが、例えば「◯」の記号は複数種類があるため、意図しない◯が入力されたらカウントできません。設定方法は以下に譲ります。

エクセルのプルダウン(ドロップダウンリスト)を作成/編集する - Office Hack
https://office-hack.com/excel/pulldown-menu/

まとめ

色々紹介しましたが、無料の情報源既存ソフトを使えば、新規でMAツールやABMツールを導入しなくとも、低予算でそれなりに情報を収集でき、適切な案件判断をし、共感を生むことで成果への道筋を作ることができます。

紹介したTipsを参考に、各々の環境に合わせて創意工夫していただければ幸いです。

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